【午後編】毛筆書写技能検定準1級を受験してきました!【R4-1】

部屋は1級の受験生と同室で、1級は6名、準1級の受験者は私を入れて10名でした。欠席している人はいなかったと思います。
硬筆は一人1席でしたが、毛筆では一人に2席が与えられました。
まぁそうじゃないと、「書いた作品はどこに置いたらいいんだ!?」ってなっちゃうよね。

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実技編

毛筆準1級の試験時間は130分(2時間10分)で、半紙10枚と、第5問ハガキ用紙(B5サイズ)2枚が配られます。
理論問題(問題兼回答用紙)、半紙の左下、第5問用紙のそれぞれに、会場番号と受験番号を記入します。
名前や雅号は記入する必要はありません。
実技の試験問題冊子も試験終了後に回収されますが、問題冊子には名前を記入する欄はなかったです。

※提出しなかった半紙は持ち帰れますが、今回は出来としては正直微妙なものもあるため、代わりに過去問を練習した際の画像を上げます。
「準1級ではこんな感じの問題が出るよ」という参考資料にしてください。

第1問:漢字4字を書く(楷行草三体)

四字を、楷書・行書・草書の三体で書き分ける課題です。
半紙に12文字となると、中々書きづらいです。
というかこのサイズの字を書くことがあまりないので、最初は結構苦戦しました。
半紙を縦に3等分で折り、横に一回折ってから中筆で書きました。

ちなみに今回出題された漢字4字のうち、「楽」の草書体は、多分これまで準1級の第1問目には出たことがないと思うんですけど、読み問題とかでは見たことのある字だったので、どうにか思い出して書くことができました。

第2問:漢字仮名交じり文(約40字)

準1級では約40文字前後の文章を、4行または5行に分けて、漢字は行書体・平仮名は連綿を交えながら書きます。

この過去問画像では5行に分けて書いていますが、たまたま4行で書いてみたら字が入りきらなかったので仕方なく5行にしたやつですね。普段は4行で書くことが多かったし、本番も4行で書きました。

第3問:漢字の臨書

・楷書:孔子廟堂碑・九成宮醴泉銘・皇甫府君碑・孟法師碑・高貞碑・雁塔聖教序・顔氏家廟碑・鄭文公下碑・張猛龍碑・始平公造像記・牛橛造像記
・行書:蘭亭叙・興福寺断碑・集字聖教序・白楽天詩巻・ 晋祠銘・枯樹賦・争坐位文稿・祭姪文稿・李嶠詩・風信帖
・草書:十七帖・真草千字文・書譜・草書千字文
・隷書: 礼器碑・乙瑛碑・西狭頌・曹全碑・張遷碑・史晨後碑
の中からランダムで一つ出題されます。
準1級からは、隷書が出題範囲に加わります。
また、楷書・行書も、出題範囲が増えます(太字の箇所)

画像は集字聖教序(行書)ですが、今回の本試験では、書譜(草書)が出題されました。
なお、平成18年度からの準1級過去問を確認したところ(一部確認できていない年度もありますが)2022年現在、準1級では隷書の出題実績はなさそうでした。

第4問:仮名の臨書

準1級と1級の仮名課題は、
高野切(第一種・第二種・第三種)、粘葉本和漢朗詠集、伊予切、元暦校本万葉集、曼殊院本古今集、升色紙、寸松庵色紙、関戸本古今集、大字朗詠集切、元永本古今集、継色紙が対象となります。

2級は実質的に粘葉本和漢朗詠集のみからの出題だったのが、準1級からは、複数種の法帖から出題されるようになります。

とはいっても、ここ数年では高野切第一種・第三種からの出題が多く、たまに伊予切、元暦校本万葉集、元永本古今集から出題されることもある、という感じです。画像は「伊予切」の臨書ですね。

…なので、高野切第一種か第三種のどっちかが来るかなぁと思っていたら、今回の試験では「粘葉本和漢朗詠集」から出題されました。
準1級では粘葉本和漢朗詠集は理論問題(読み)ではちょくちょく出題されますが、第4問の臨書で出題されるのは珍しい。
なので、粘葉本和漢朗詠集は、正直言って理論対策の練習しかしていなかった…_| ̄|○

第5問:はがきの表書き

ハガキの表書き(差出人と受取人の住所氏名)を書く問題です。
硬筆書写技能検定3級の第5問と同じ形式の問題を、ペンのかわりに小筆で書くと考えていただければと思います。

この課題については、半紙ではなく、上質紙(試験問題と同じ材質の紙)に記入します。
郵便番号の数字はボールペンで記入してもOKなので、ボールペンで記入しました(ボールペンOKということは、郵便番号は採点の対象外なのかもしれません)。

ただ、この課題、半紙ではなく、問題用紙と同じタイプの紙(上質紙)に墨で書くのが難しいですね。ぶっつけ本番だとかなり戸惑うはず(汗)

第6問:掲示文(6~7行)

カルチャー講座やイベントの案内の掲示文を書く課題です。
タイトル・日時(とき)・場所(ところ)・講師・費用・主催を書くのは2級と同じ出題形式・ほぼ同じ難易度ですので、詳細は省略します。

なお、講座が行われる日は毛筆書写技能検定の試験日です。時間は違いますけど…。

理論編

準1級の理論は記述式です。筆記用具は自由です。

第7問A:草書の熟語を読む

草書の熟語を読む問題が5問出ます。
出題される熟語は2級とあまり変わらないレベルだと思いましたが、2級は4択問題なのに対し、準1級では記述式になる分だけ難しくなるという感じです。だって読めないと答えを書きようがないw

第7問B:古筆を読む

仮名の古筆の読み方を平仮名で答える問題です。
毛筆準1級は、高野切第一種・第三種、伊予切、粘葉本和漢朗詠集からの出題が多いです。
今回は粘葉本和漢朗詠集から出題されました。臨書・理論ともにどちらも粘葉本和漢朗詠集か。

硬筆書写準1級の理論問題でも同タイプの問題が出ますが、硬筆では高野切第三種はほとんど出題されないのに対し、毛筆では臨書・理論ともによく出題されているのは、明確に違う点と言えます。

第8問:旧字体や書写体を読む(各5字)

Aは旧字体、Bは書写体を常用漢字に書き改める問題です。
それぞれ5字ずつ出題されます。
これも硬筆書写準1級と同じ形式で、傾向もほぼ同じです。
2級の4択問題が記述式に変わっただけですので、硬筆2級のドリルで対策が可能です。

第9問:書道用語・書道史(正誤式)

Aは○×問題(5問)、Bは著者名に対して作品名を選ぶ問題(5問)です。どちらも、硬筆準1級と同タイプの問題です。
今回は「何コレ?こんな作品聞いたことないんですけど!?」的な、マイナーな作品は出題されていませんでした。
5問とも過去問でよく見かけたオーソドックスな作品だったかなと。
そういう意味では、毛筆2級(2021年1月受験)の「法華義疏(ほっけぎしょ)」と「哀冊(あいさく)」の方がよっぽどインパクトがあったかもしれんw

第10問:誤字訂正

文章中で誤りのある字・書写体などを常用漢字の字体に訂正する問題です。訂正箇所は10か所あります。
マークシートになる前の、平成29年以前の2級~3級と同じ出題形式です。

この問題は、硬筆・毛筆のどちらの理論にも出題されますが、硬筆はペン字っぽい細い字なのに対し、毛筆は筆ペンぽい書体で書かれているんですね。
問題自体の難易度は変わらないですけど、個人的には硬筆の問題の方がすっきりしていて読みやすいです。

<試験全体の感想>

実技に関しては、懸念していた草書4字はいずれも書けましたし、パッと見はわかりやすいミスはしなかったと思います。
ただ、試験本番の緊張感からか、いつも以上に筆の運びが慎重になってしまい、線に勢いがなくなってしまったかもしれない。そこがどう点数に響いてくるか…。

理論に関しては、第10問の誤字訂正で、残り1個の誤りの文字が探せなくてちょっと時間を費やした以外は、特に解答に迷った問題はなかったです。
午前の硬筆では、真草千字文の読み問題でつまづいてしまったけど、草書の熟語は5問ともスムーズに読めたからです。

結果通知は約1か月後に郵送で送られてくるそうですが…どうなるか!?
まぁ仮に実技がダメだとしても、最悪理論の科目合格はできているはず!

※試験メモ
・試験会場で筆や硯を洗うのは禁止されているので、ティッシュ類は多めに持っていくといいです。
(団体受験で普段通ってる書道教室で試験を受けられる場合はともかく、一般会場では基本アウトだと思われる)
・受験票には書いてないですが、書いたばかりの作品を置いておくための新聞紙は持っておいたほうがいいかも。

コメント

  1. MT より:

    お久しぶりです。
    午前中に硬筆書写技能検定準1級試験
    午後から毛筆書写技能検定準1級試験と
    通してお疲れ様でした。

    このような試験は、筆記試験だけかと思いきや、
    理論問題も出題されるのですね。
    実技試験は、それなりに実力が試されるように思いますが、
    いかがでしょうか。
    また、両試験の「書道史」というのがやたらに気になりました。

    ところで私自身は、6月5日に準会場にて実用英語技能検定2級試験を、
    6月18日に提携会場にて実用数が技能検定を受験してきました。
    英検2級は1次試験不合格となってしまい(1次試験のみで1444点です)
    実用数学技能検定試験は、まさかの中2レベル(2次試験)で
    つまずいてしまいました。

    • miwa@管理人miwa@管理人 より:

      MTさん
      お久しぶりですね!
      今回の準1級では、勉強(練習)時間の半分は、楷書・行書・草書の三体に費やした気がします。
      「書道史」は、著者名と作品名を結びつける問題(多肢選択)と、作品についての知識を問う問題(○×問題)が出ます。

      英検2級と数検を受験してたんですね。
      英検は1次で不合格でしたか…今の英検は、各技能を均等に伸ばすことが求められているので、特定の分野で足を引っ張っているとか、苦手に感じている分野があるのでしたら、そこを重点的に練習すると、次の試験では合格できると思います。

  2. MT より:

    アドバイスをいただきまして、また、書道史内容をご説明いただきまして、
    有難うございました。
    今回の1次試験のスコアは、特定の分野で足を引っ張ているということはなく、
    ほぼ同じようなスコアに収まりました(一応、公表する予定です)。

    実を申しますと、英語関連の検定試験で
    私が一番苦手にしている分野は、並べ替えの問題です。
    今は、実用英語技能検定の試験範囲から外れていますね。
    ですので、他の英語関連の検定試験の勉強で、苦手分野を補っています。

    さて、話は書道に戻りますが、草書体を書くのが一番難しいように見えます。
    楷書体や行書体は、パソコンのフォントでもチョクチョク見かけますから、
    簡単とはいかないまでも、それなりに書写できそうかな、と思ってしまいます。

    • miwa@管理人miwa@管理人 より:

      MTさん
      そういえば昔の英検にはありましたね!並べ替え問題。
      (さすがに20年以上前なので記憶はあんまりないですが)
      草書体は、高校の芸術科目で書道を選択している人以外は、学校で習う・覚える機会がないので、知識がほぼゼロのところから新しくインプットするのが大変でしたね。
      もちろん私がインプットできているのは、硬筆・毛筆の準1級で
      頻出のもの限定なんですけど。

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