今日は、有給休暇を取得して、国土交通省(中央合同庁舎2号館)にて海事代理士口述試験を受験してきました。
全国から筆記試験合格者全員集合!
そう、今日この中央合同庁舎2号館には、北は北海道・南は沖縄から、全国の筆記試験通過者&筆記免除者約220人が集結するのです。
最初の科目は何だろな?
控室に入ったところにある受付で受験票を提示すると、A・Bブロックごとのスケジュール表を渡され、自分がどの科目からスタートするのかを指示されます。
「miwaさんの最初の科目は…Dの船舶安全法です」
私の最初の試験科目は…ガビーンΣ( ̄ロ ̄lll)苦手な船舶安全法かい!
また、氏名や生年月日を書かれた紙を渡されて、口述試験開始時間前までに、漢字や生年月日に誤りがないかどうかを確認して署名&提出するようにと言われます(※この用紙に書かれた氏名と生年月日の印字が、合格証書に記載されるとのこと。)
ちなみに受付は自分の試験時間の1時間前~30分前となっていますが、それより早い時間に来ても構わないようです。
受付を早く済ませれば、自分がどの科目からスタートするのかが早くわかるので、その分だけイメトレをすることができますから、早くに済ませておくに越したことはないと思います。
また、自分の試験時間15分前までに控室にいればいいとのことで、それ以外の時間は控室に居てもいいし、ロビーやドトールでお茶してもOKです(控室内は飲食禁止です)。
緊張感漂う控室
さて控室の様子を見てると…やっぱり男性ばっかし。男女比は9.5:0.5くらい?
まぁ横浜合同庁舎での筆記試験では、100人中女性は6~7人くらいしかいなかったのだから当たり前っちゃ当たり前ですね。
私服の人もいたけど、スーツを着ている人が大半だったかな?(私も久しぶりにスーツを着ましたw普段の仕事では私服なんで…)
他の受験生と何かを雑談する…という和気藹々とした雰囲気からは程遠く、室内には緊張感が漂っていました。
試験15分前…ついに、名前を呼ばれた―!!
口述試験の要領
口述試験は、4人一組で行われます。
試験開始15分前になると、控室でAブロック・Bブロック4人一組×2組(8人分)の名前を呼ばれ、試験室前のイスに座ります。
試験室内に入室したら、手荷物を荷物置き場に置き、最初に受験する科目のテーブルに向います。
各試験科目のテーブルに座っている試験官に受験票を提示し、受験番号と名前を言って着席します。
(*A・B教室をへだてるパーテーションのところ座ってる)タイムキーパーらしき人が「はじめてください」と合図をしたら、それぞれのテーブルで試験が始まります。
(タイムキーパーは、全員が着席し、準備が整ったところで「はじめてください」と合図をします)
試験時間は各科目3分で、わからない問題はパスして次の問題を出題してもらえます。
飛ばした問題は、全部の問題が終わった後に再度質問されます。
3分たったらチン!とベルが鳴り、時計回りで次の試験科目テーブルに移動します。
これを4科目分繰り返します。
私は上にも書いたとおり、船舶安全法からのスタートで、D(船舶安全法)⇒A(船員法)⇒B(船舶法)⇒C(船舶職員及び小型船舶操縦者法)という順番で回りました。
以下、思い出せる範囲でどんな問題が出たかをリストアップしてみます。
(順番は一部前後しちゃってるかもしれません。また質問の仕方もこの通りではありません。あくまで趣旨を逸脱しない範囲で思い出せたものをリストアップしたものなので、その点はご了承ください。)
船舶安全法 半分も答えられず撃沈
①この法律が船舶貸借の場合おいて適用されるのは誰ですか(*「船舶借入人に適用されるのはどのような場合ですか」だったかな?ちょっと記憶が曖昧です)
②関東運輸局に法第5条の検査申請を行うのはどこに所在地がある船舶か2か所挙げてください(うろ覚えだけど趣旨は確かこんな感じの問題です)
③船舶検査証書が有効期間満了前に失効するのはどのような場合ですか
④※第二種中間検査に関する問題だったけどどんな問題かちょっと覚えてないです
⑤小型船舶でも国の行う検査を受けなければならないのはどのような時ですか(※確かこんな感じの問題だったと思います。やっと思い出せました!)
船舶安全法は、第2問で関東運輸局の管轄する船舶所在地だから…「横浜市です」と答えたら、
「あともう1箇所はどこですか?」と聞かれました(°◇°;)
少しの沈黙のあと、関東運輸局管轄の都道府県を思い浮かべて「…東京都です…」と答えました(苦笑)
これでいいのか?試験官に微妙な顔をされてしまったw
更に③で一旦答えに詰まってパスし、④・⑤も答えが今一つわからずパスして③に戻ったんだけど、やっぱり③の問題でかなり答えにつまってしまいました。
(臨時検査を受検した場合に確かそういうケースがあったのを何かのHPで読んだ記憶があるんだけどな…なんだっけなぁ~えーと…)
「臨時検査で…」と言ったところで「チーンΩヽ(ФωФ*) 」という非情なベルの音が…orz
もちろん④と⑤はパスしたままタイムアップです_l ̄l○
上手く答えられなかったショックを引きずったまま、船員法のテーブルへ移動。
船員法 試験官のツッコミにノックアウト!
①予備船員の定義について答えなさい
②割増手当の適用が除外されるのはどのような場合ですか。2つあげなさい(だったかな?)
③療養補償や予後手当などの災害補償が免責されるのはどのような場合ですか
④この法律で規定する基準に満たない雇入契約について
⑤妊産婦の船員の1日の労働時間について
③で、「船員の故意によるものや重過失による場合」と答えたら「総じて免責されるのはどういうケースですか?」と突っ込まれる…重過失や故意じゃないのかッッ!?(´゚д゚`)
この問題はいったんパスして、⑤の問題まで回答し終わってからまた出題してもらったんだけど、重過失や故意という言葉以外思い浮かばないままベルが鳴り、タイムアウト。
(注;後で調べたら、船員法95条に「その災害補償を受くべき事由と同一の事由により労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)若しくは船員保険法による保険給付又は国土交通省令で指定する法令に基いて災害補償に相当する給付を受くべきときは、船舶所有者は、災害補償の責を免れる。」ってあるじゃんよ。何でこれが思い浮かばなかったのか…ホントに社労士受かってるのか自分?)
あと②の問題は、割増手当も除外になるケースなのか、単に1日の労働時間を超過可能なケースだったのか…問題自体がうろ覚えです。ここでも2点ロスしてるっぽい。
過去問にも類似問題があったのに勿体無いことをしたorz
何となく、最初の科目(船舶安全法)のショックを引きずってしまったのか、この科目も手ごたえは今ひとつ…。
船舶法 船名と船籍港以外のものはノーマークだったよ!!
①この法律の船舶の登録や測度に関する規定が除外される船舶について
②船舶の取得をした場合の手続について
③登録事項証明書を取得する際の手数料納付方法について
④船籍港・船名以外に船体に表示しなければならないものをすべて挙げてください
⑤船舶国籍証書の書き換え又は再交付が必要な場合について
②・③・⑤は過去問と全く同じ問題だったんで普通に答えられましたが、④がわからなくて、「船名と船籍港以外でですか?」と素で聞き返してしまいましたw
しどろもどろになりながら、思いつくままに「信号符字」とか「船舶検査済票」と答えましたが…試験官は「まだあるでしょ?ほかには?」って顔をしていましたw
言葉につまっている間に「チーン(* ̄ノ ̄)/Ω」とベルがなり、最後の「船舶職員及び小型船舶操縦者法」テーブルへ移動。
この科目は④の問題を除けば割と出来たかな…と思ったら、帰りの丸の内線の中で、①の問題を完全に間違えて解答したことに気づく。
船舶法の問題なのに、船員法の方の適用除外(総トン数5トン未満の船舶・総トン数30トン未満の漁船等)を答えちゃった!
適用除外になるのは総トン数20トン未満の船舶やろかいのみをもって運転する船などですね…あああああああ(ノД`;)・゚
船舶職員及び小型船舶操縦者法 USJの神が降臨!?
①この法律は船舶貸借の場合は誰に適用されますか
②操縦免許の更新は有効期間前のいつからできますか
③長さ3メートル未満、推進出力1.5kw未満の船舶以外で、適用除外となる船舶を2つ述べなさい
④海技免許の限定の種類について(だったかな?違うかも??)
⑤2級小型船舶操縦士が航行できる区域はどこですか
⑥小型船舶操縦士に関する手続を2つあげなさい。(例:免許申請)なお海技士に関するものは除きます。
③の問題については、「係留船」と答えると、試験官がチェックを入れていました。
試「係留船ともうひとつは何ですか?」
私「国土交通大臣が定める水域の…」「湖とかを航行する船舶で…」というと
試「湖?ちょっと違うな…そうじゃなくて…例えばどういうところ?」
私「ユニバーサルスタジオジャパンの中で航行する船舶です」と答えると、試験官はチェックを入れ、「じゃあ次の問題です」と言いました。
試験官の助け舟のおかげもあってか、6問全部を答えて時間が余りました。
試験官から「以上で問題は終わりです。時間が余ってますね…ところで適用除外の問題で『ユニバーサルスタジオジャパン』と答えたのは今までで貴女だけですけど、どうしてわかったのですか?」と突っ込まれましたw
私「特殊な場所でのみ航行する船舶が適用除外になるのかなと思ったので…USJがなぜか頭に浮かびました…」と答えると
試「告示で定められた水域のみを航行する船舶が適用除外なんですよ。他にはディズニーリゾートや競艇場もそうです。ちゃんと覚えてください。これを機会にいい海事代理士になってくださいね。」
とのお言葉をいただいたところで、チーンΩ\ζ゜)とベルが鳴って試験はすべて終了しました。
よく考えると、何でUSJがフッと浮かんだのかというと、前日にJCI(小型船舶検査機構)のHPを見ていたからなんですね。自分の記憶力はいいのか悪いのかよくわかりませんw
帰りに撮影した国土交通省↑ 雨はだいぶ止んでいました。
口述試験は水モノ!
口述試験はなんだかあっという間に終わってしまいました。
1つの部屋で4人が同時進行で試験が行われると聞いていたので、他の受験生や試験官の声で集中できなかったりしないかな?と思ったけど、イッパイイッパイすぎて他のテーブルのことを気にする余裕なんて全くなかったです。
とにかく眠気と空腹で早く帰りたかったので、試験後は他の受験生とは一切話をせず、足早に霞が関を後にしました…。
今年は、STWC条約とかNK級とかパナマ船籍といった船舶用語は耳にしませんでしたが(笑)、
「船舶検査証書が有効期間満了前に失効する場合」
「船員法の基準に満たない雇入契約」
「船名と船籍港以外に船体に表示しなければならないもの」
「長さ3メートル未満推進出力1.5kw未満の船舶以外で適用除外になる船舶」
など、過去問で見たことがなかった問題が各科目で1~2問ずつありました。
まぁ過去問外からも何問かでるだろうってこと自体は想定内ではあったのですが、練習ではスラスラ答えられた頻出問題ですら、1科目3分という限られた時間の中で答えるためか、記憶が混同していたりあやふやな部分があるとやっぱり間違えてしまいますね。
あとわかっているのにスムーズに言葉が出てこなくて焦ったり…。
特に、法の適用除外は割と混同しやすいので注意が必要かと(だから私は船舶法で船員法の適用除外の方を答えてしまったw)
合格可能性は50%?
なお口述試験合格発表日は12月14日(金)とのことです。
国土交通省のHPを見ると、合格基準は40点満点中60%以上の得点(足きりなし)なので、正確に答えられた問題、勘違いして間違えた問題、全く答えられなかった問題、微妙だった問題の試験官の反応等を総合すると、自分的な合格可能性は…50%くらいだと思います。
微妙に尻切れトンボな回答をしたまま時間切れになっちゃった問題の答えがどれだけ点数に反映されているか?が合否のカギを握るような気がします。
コメント
管理人様、お疲れ様です。
関西から日帰りで行ってきました。
安全法が聞いたことのない問題ばかりで壊滅状態です。
五問すべてパスし、再度出してもらっている途中に時間切れ。
他も舞い上がってしまい、とんちんかんになっていると思います。
安全法は三番目に入っていたのですが、これが一番初めに
きていたら他の科目に悪い影響を及ぼしていたと思います。
それなりに過去問頑張ったつもりですが、聞き方が変わったりすると動揺してしまいます。
よい経験になりましたが、費用を含めて来年も受けたくないなぁ、と。
大雨にもやられてしまいダブルパンチです。
同グループの受験生も安全法で苦しめられたと言っていたのがせめてもの救いです。
年内他の試験を受けなくてはならないので頭を切り替えます。
皆様、お疲れ様でした。
私は昨年の合格者ですがこれだけ問題を覚えていれば合格し
ているではないのでしょうか、去年の問題は6割は完全に過去問
だったので私自身は過去問以外はまったくわかりませんでした。合格お祈りいたします。
>マッドポリス芹沢さん
関西から大雨の中お疲れ様です。
やっぱり船舶安全法は他の受験生にとっても鬼門でしたか…私だけじゃなくてホッとしましたw
私も安全法は多分2~3点くらいしかとれてないと思いますよ。
確かに過去問を見てもイマイチよくわからない科目だな~と思ってはいました。
私の場合は1科目目が安全法スタートだったため、なんとなくショックを引きずったまま船員法を受けるハメになっちゃいました…。
問題の聞き方が違っていても、よくよく冷静になって考えればそんなに難しくなかったりするのですがね。
短時間で気持ちを切り替えて解答するのは難しいですよね。
ホントにギリギリ24点でもいいから受かっていてほしいです。
>合格太郎さん
コメントありがとうございます。なんて心強いお言葉!
ただ問題を覚えていることと、試験の場面で正解できていることは必ずしもイコールじゃないのが辛いです…。
過去問外からの問題ではあまり差はつかないと思いますから、いかに過去問からの出題で確実に得点を重ねるか、がポイントなのだろうなと思いました。
試験おつかれさまでした。
私も今年受験したのですが(同じDスタートです)安全法,難しかったですよね。
関東運輸局への申請の問題では「東京都と神奈川県に船舶が所在している場合です」とか答えちゃいましたし・・。
船舶法でも仮船舶国籍証書の交付される場合で「有効期間経過でやむを得ない事情のある場合」が出てきませんでした(問題は「全部答えてください」だったのですがなんとか部分点が欲しい所です)。
船舶法以外は管理人さんとほとんど同じ問題なのですが,船舶法のみだいぶ違う問題が出題されました。
管理人さんの受けた出題よりは簡単でラッキーだったと思ってます。
ちなみに問題は
①船舶国籍証書を返還しなければならない場合について全て述べよ
②仮船舶国籍証書の交付を受けることのできる場合を全て述べよ
③所有者の住所が変更された場合の手続きを述べよ
④船舶原簿の閲覧を申請する場合の手数料の納付方法
⑤信号符字を受ける船舶を述べよ
でした。
具体的な配点や部分点の有無などがわからないので何とも言えませんが,安全法2問,船員法3問,船舶法4問,職員小型船舶操縦者法4問・・でなんとか6割超えは出来るんじゃないかなと感じています。
ただ部分減点や「厳密に正確でなければ不正解」とされるとアウトのがけっぷち回答があったのでその意味では相当危ないですが。
ブログを拝見する限り管理人さんは合格してそうですね。
おつかれさまでした。
>芥子マンさん
はじめまして!
わぁDスタート( ´∀`)人(´∀` )ナカーマ
そして申請問題でも似たような回答をしちゃってますねw
申請問題は、過去問で「神戸の造船所で~」的な問題があったのを思い出したので、多分その所在地を管轄する官海官庁に提出するから…関東運輸局の管轄は…まずは横浜市(筆記試験の会場だったので)はスッと浮かんだのですが、2つ目は埼玉・千葉・東京が頭に浮かんだものの、埼玉は海に面していないし、千葉と東京で海に面している市名が出てこなくて「東京都特別区の船籍港は都の名称による」っていうのが頭にあったために東京都ですと言ってしまいました(苦笑)
焦りって怖い。
船舶法は本当に問題がまるっきり違いますね!
過去問とほぼ同じ問題であったとしても、全部回答というのはなかなか大変だったのではないですか?
ちなみに私も、もし仮船舶国籍証書が交付される場合を全部答えてくださいって言われたら、外国にある場合&航行中の場合に(船舶国籍証書の)毀損・滅失・書換え事由発生、外国で船舶を取得した場合までは答えられても、「有効期間経過でやむをえない場合」は出てこないだろうなぁと思います。
上の記事には書いてないけど、自分的な感触ではボーダーの24点±2点かなと思います。
船員法と船舶法での凡ミスがなければほぼ確実に6割超えと言えるんでしょうけど…本試験ならではの魔物が潜んでいたって感じです。
ドトールもありますが、地下1階に行くと、マクドナルド、ファミリーマートもあります。マクドナルドの朝食セットで口述の練習も出来ます。
私は、夜行バスで来たので、朝一から昼下がりまで、口述の練習に明け暮れていました。 そんな訳で、朝8:00着:霞ヶ関でも、国土交通省の建物の中へ入れてくれたので、寒い思いしなくて助かりました。
>近畿68さん
このハンドルネームは受験番号でしょうか(笑)
夜行バスで朝8:00着霞が関!それは大変でしたね。
地下1階にマクドとファミマがあったのには気づかなかったです。
私は夕方の試験時間だったのですが、マクドナルドに行きたかったですね。
ドトールもその前のベンチも混んでいて座れなかった記憶が…。
miwaさん、はじめましてこんにちは。
今年受験して、無事通った後にブログを読んでいるのも変なのですが、USJの解答に素で「すげぇ!!!」と声を出して驚いてしまったので、コメントを残しています(笑)
僕は口述の過去問を平成15年まで遡って全て解いて、どの問題がどの年に出題されたかを纏めながら勉強していたのですが、miwaさんの受験された平成24年は初めて出題される問題が比較的多く、難易度は相対的に高かったんだと思うんです。
その中でのUSJだったので感動しました!!(笑)
すみませんこれだけです…(笑)
>浅学非才の学徒さん
はじめまして、コメントありがとうございます。
USJの件は私も久しぶりに思い出しました。
今思い出しても、なんであんな解答が出てきたのか、自分でも信じられないですね(笑)
確かにH24の口述試験は、ちょっと捻りの効いた質問がいくつかあったと記憶しています。
後で振り返ってみれば過去問+αの対策で受かると思えるけど、現場で捻られた問題が出るとそこで頭が真っ白になっちゃうので、そこで失敗したのが尾を引いてズルズルと…という人もいたかもしれないですね。