北海道の常識は内地の非常識

sapporo

先週、ジュンク堂でこんな本を買いました。
京都人が北海道に住みついたワケ―社会心理学者が探る北海道の真の魅力

この本の著者・濱保久先生は、実は私が通っていた大学の教授です。
ジュンク堂の地域本コーナーで、北海道に関する本の棚を見ていると、この本が目に留まりました。
京都人が北海道に住み着いたなんて、なんか濱先生みたいな人がいるな~」と思って手にとったら、濱先生ご本人じゃないですか!
もう中身なんて見ないで即買いですよっ!!

そこで、北海道出身の私には当たり前だと思っていたけど、本州の人から見ると「工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工」といいたくなる北海道常識を紹介したいと思います。

・運動会は朝5時から場所取りのために並ぶ。運動会をBGMに大人が酒を飲んで宴会している。

→母に運動会の場所取りの話(北海道の人ってやたら子どもの運動会に気合入ってるよね的な話)をしたら、田舎の某小学校では、弟の同級生のお父さんが場所取りを仕切っていたらしい(爆)どこの893だよw

この本では、学芸会についての言及はないけど、田舎の小学校の学芸会は運動会と似たような状況なんですよ。
札幌では平日に学芸会があるのでそれほど親は見に来ないし(親も自分の子の出番だけ見て帰る人が多い)、お昼は給食がでるけど、地方の小学校では日曜に学芸会があるので、これまた家族+ジジババがやってきます。
で、お昼ご飯は、体育館後方部のシートが敷かれた保護者席で、家族一緒にご飯を食べるんですよね。
私は小学校1年生のとき、学芸会で家族で一緒にご飯を食べた記憶があったので、小2で札幌に転校した時、給食便りを見ていて「あれ?この日学芸会なのになんで給食がでるの?」と友達に聞いてしまい笑われましたorz

札幌市の公園にはテーブルとイスがセットで置かれている

→そういわれてみれば、たいていの公園にありますね。テーブルとイス。
小学生の頃、公園のテーブルで友達とママゴトしたりトランプして遊んでいたもん(笑)それが当たり前だと思っていたよ。

北海道の人はスキーに行ってもリフトに乗った回数を数えない
→そういえばリフトの回数って数えたことないです。だって数えたって意味なくないですか?

・スポーツ施設に恵まれすぎ

→札幌市内は各区に区の体育館があったり、地区センターも借りられるし、インドアスポーツをする場所にはあまり困らないですね。札幌市以外でも、人口が1万人もいない町なのにやたらモダンというか前衛的なデザインの町営体育館があったりします。

札幌の人で冬に耳当てをしている大人はいない(※先生は赴任1年目の冬、あまりに外が寒いのでホームセンターで購入し、それをつけて通勤していたら、学生さんに「それってあまり大人はしていないと思いますが…」と指摘されたという)

→あ~確かに大人の男性が耳あてをしてるのって見たことないです。私も小学生くらいまでは耳あてをして学校に通っていたけど、中学・高校のときはコート+マフラー+ブーツだったな。

ちなみに兵庫県出身の夫も、札幌赴任当初にはスーツなのに黒のゴム長靴で街中を歩いていたので、「先生の気持ちようわかるわ~~ウンウン」と納得していたww

北海道の人は自分たちが訛っていると思っていない。自分たちの住んでいるところが中心と思っているフシがある(一種の中華思想)

→そして上京すると都府県出身の人に指摘されて、初めて自分たちが訛っていることに気づく、と。

確かに何言っているのか聞き取れないほど訛っているわけじゃないけど、言葉によって微妙にアクセントが違っていたり、方言がけっこうあります。「なまら」「なんも」「したっけ」「~だべ」「じょっぴんかる」「あずましくない」などね。

節分の豆まきは煎り大豆ではなく落花生を撒く。
それだけでも大笑いだが、ある専門学校でアンケートをとったら、うちではポッキーを箱ごとまいているという女の子がいた。

→うんうん。よくわかる。だってうちの実家も同じようなものだもん(爆)

miwa実家の節分は、父が豆をまくんだけど、落花生の他に、チョコレート(meijiアソートなど個包装のもの)、カップゼリーガムクッキーなど半分くらい混じってるのね。いや、むしろお菓子がメインだったかもしれない。

それを私・弟・母の3人で争奪戦ですよ。
その戦利品が向こう3~4日のおやつになるから全員必死ww

さらに、かつて母実家の本家では、チョコや飴以外にもカップラーメンを撒いていたらしい…。

さすが本家(苦笑)

・北海道のコミュニケーションは直球・明示型
→「今夜あなたの家でパーティーがあるので、戸棚の上にある大皿をだそうとした瞬間手が滑って大皿を割ってしまいました。破片を片づけ、ほぼ掃除が終わりかけたところに、ちょうど隣の奥さんが回覧板を持ってやってきました。その家にはちょうどよい大きさのお皿があることをあなたは知っています。どのように言って、そのお皿を貸してもらいますか」という質問をすると、

北海道では「今日うちに大勢お客さんが来るんだけど、さっきお皿を割ってしまって…一旦お宅の大皿を貸してもらえませんか」というような答えが多かったのに対し、京都では「隣の人に貸してくれなんて言わない」「そんな皿くらいのことで隣に借りをつくりたくない」という回答が殆どだった。

(どうしても貸してほしいときはどういうかと、食い下がって聞いたところ、最初から「貸してくれ」とは言わず、相手の方から「じゃあうちのを貸したるわ」と言わせるように仕向けるそうです)

勿論、私も、こういう状況だったら、相手との関係にもよるけど、事情を話して「あなたの家にあるお皿かしてくれないかな?」ってストレートにお願いしちゃいます(貸してもらった後にはお皿と一緒に何かお礼をつけて返すけどね)。

これを夫に聞いてみると「あぁ~関西の人って結構こういうところあるんよ。いちいち回りくどいねん。そんなもん『悪いけど、アンタんとこのお皿貸してくれへん?』の一言でええのに、いちいち相手に言わすところがえげつない」と。。

まだまだ書ききれないけど、大学時代の産業心理学の講義を思い出しつつ、「あーわかるわかる」と納得しながら読んでしまいました。

でも、先生がいろんな事例を通して、一番おっしゃりたいことは何かというと、北海道人はもっと北海道のよさを大事にしてほしい、ということなのかなと思いました。
北海道か京都を知っている人が読むと、「あ~~あるある!」と思い当たる点が結構ある本です。
参考リンク:トゥギャッター「北海道あるある」「札幌あるある

コメント

  1. MT より:

    我が家でも節分に落花生を撒くのは常識です(笑)
    >この本の著者・濱保久先生は、実は私が通っていた大学の教授です。
    こんなこともあるんですね。
    私の出身大学(オホーツクキャンパス)の教授の
    本はなかなか見かけないです。
    miwaさんが記されたこの本は、
    購入こそしませんでしたが、
    書店で全ページ読みました。
    ただし、他の著者が書かれた北海道の文化及び
    ルールに関する本を少なくとも5冊ほど
    購入しております。

  2. miwa より:

    >MTさん
    むしろ北海道で煎り大豆を撒いている家庭があるんだろうか…と思いますよ。
    さすがにポッキーとかカップラーメンは少数派でしょうけど(苦笑)
    ところでこの本の著者の濱先生、大学に入った時はかなりインパクトがありましたね。
    北海道で関西弁(京都弁)を喋る人って珍しかったというのもあるけど、講義もとても面白くて印象的だったのです(笑)
    そういう思い出があったので、この本を見た時にピン!ときたんですよ。

  3. 濱保久 より:

    miwaうーん。浜野、笹川・・・うーん。誰だろう?ともあれ本読んでくれてありがとう。あれは後書きにも書いてある通り、ドイツ滞在中の2週間で書き上げた書き下ろしです。ドイツの夜はテレビもちんぷんかんぷんで辛いわけよ。酒びたりになりそうになっていた時に、はたと思い立って書いたワケ。濱は現在激太りながらも元気でやっています。暇があれば大学に遊びに来てください。昼飯一緒に食べましょう。

  4. miwa より:

    >濱先生
    もしや本当に濱先生ですか!? Σ(゚ω゚).
    コメントありがとうございます。というかコメントいただきまして恐縮です…。
    本、楽しく読ませていただきました。
    北海道式アウトドア、バーベキューや宝来のくだりで産業心理学・産業心理学特論の講義を思い出しましたw
    私は98年入学&02年の福祉心理学科卒業生(旧姓はKから始まる苗字ですw)です。
    一応1年の時は基礎演習で先生のお世話になっていたんですが、いかんせん卒業してから10年経つ上、3・4年次のゼミ生でなかったので、覚えていないのも仕方ないと思いますが…。(むしろ覚えられていたらどんだけ印象強いのかと思いますw)
    東京に上京してからは年に1~2回しか帰省していないんですが、今度北海道に帰るときは一度大学にも寄りたいです。
    その際は宜しくお願いいたします。

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