8月提出の月例課題を6点(楷書・随意・研究・条幅・細字・仮名)を提出しました。
楷書課題「衆草没其姿」
「衆草 其の姿を没す」(陶淵明・飲酒二十首 其の八より)
(雑草に覆われて其の姿は見えない)
右3文字のうち上2つが縦長なので、スペースが窮屈になりやすかったです。
パッと見では難しそうに感じたのですが、書いてみたら意外とあっさり?提出OKが貰えました(とはいえ、もしこの課題が習い始め初期の頃だったら、右払いとか女の字がうまく書けなくて苦戦したと思います)
随意課題「来以減眠食尚」王献之・尺牘(地黄湯帖)
新婦地黄湯(じおうとう)を服し来たり、眠食を減ずるに似たり、尚お未だ佳ならず。
先月とはうってかわってなんか急に草書っぽくなった(笑)
原帖を見ると、減と眠が結構大きいのですね。
食はもうちょっと小さめに書いてもよかったかもですが、この6文字の中では比較的バランスが取れてるように見えるので悪くは…ないかな??
研究課題「金容掩色不鏡」褚遂良・雁塔聖教序
「金容は色を掩いて、三千の光を鏡らさず」
今月は横に広がる字が多め。
右払いもスペースを確保するのが大変でしたけど、特に下の2文字が横幅の広い字なので、鏡のハネと掩のてへんがぶつかりそうになるので、この2文字の位置関係を調整するのに手間取りました。
仮名課題 高野切第一種より
「ゆき(支)のふり(利)けるをよめる(留) 貫之
か(可)す(春)みた(多)ちこのめも(毛)はるのゆき(支)ふ(不)れば(盤) は(八)なゞき(支)さ(佐)とも(无)は(者)な(奈)ぞちり(利)ける」
先月よりはマシかもしれないが、それでも半紙にバランスよく書くのが難しいですよね。
力強くなりすぎてもいけないし、かと言ってただ細ければいいってものではない。
筆を立てて細く書くのは出来ていても、なんかこう全体的に貧弱と言うか、単に細いだけでそれ以上でもそれ以下でもない…と言う感じになりやすいのが課題ですね。
ちなみに「无」は「ぶ・む」「ない(無い)」と読みます。
細字課題
「思う莫れ 身外無窮の事 且らく尽くせ生前有限の杯」(絶句漫興 杜甫)
今月は行書です。提出版の方、よく見たらちょっと縦軸ズレてますね。と言うか下の4文字の間隔が詰まっているのか。
これは添削してもらったやつ。一番右端のは確か試し書きで書いたやつだと思うんだけど、字が細い&小さいですよね。
確かこれ、仮名を書いた後に時間が余ったから書いたやつかな?しかも「書」と書くべきところを「臨」なんて書いちゃってるしwww
仮名の後に細字を書くと、余計に字が小さく&細くなるので、細字は仮名の前にやるようにしています。
条幅課題
「青山高く聳ゆ白雲の邊 仄(かす)かに樵歌(しょうか)を聴いては世縁を忘る 意足りて求めず絲竹の楽 幽禽睡熟す碧巌の前」(「山居」藤原惺窩)
先月の記事でも書きましたが、今月は行草の三行多字数を書いてます。
旦那が(墨を乾かすために竿に吊るしている)作品を見て、「随分字の大きさがバラバラなんだね」と指摘。
これは敢えてそう書いてます。
行草体の多字数は、墨をつけるところ/掠れているところ、大きい字・小さい字、横長の字・縦長の字、字の変形など、前後左右の文字とのバランスをとって変化をつけるのが大事なんですね。
書き出しの位置の横のラインをズラしたりとかね。
また、手本を見る時は、字の形だけではなく、「余白」にも注目してほしいとのこと。
余白!!
そう言われてみれば「余白の美」っていいますもんね。
とはいえ、今のレベルではまだまだ字を書くだけで精一杯。
余白の美しさや余韻などを表現できているとはとても言い難いですが、これからは字以外の余白にも気を配れるようになったら、更に素敵な作品になるのかな~と思います。
今月の月例課題は一応コレを出品しますが、伊勢展への作品も兼ねていることから、この課題の練習はもう少し続きます。
なので伊勢展に出品する作品は、これよりもブラッシュアップして出品します(できるように頑張ります)。
さて、8月号では、条幅と随意の2点が写真に載ってた~~!久しぶりのダブル当選♪───O(≧∇≦)O────♪
今回まさか条幅が載るとは思ってなかったので、ぶっちゃけ段位の写真版に載せてもらえるかどうかは、選者の先生の好みもあるんだろうな~と思っている(苦笑)
先月、初段の昇格試験に合格できたので、準初段で名前が載るのは今月号が最後です。最後に随意が載ってよかった~。
コメント
ダブル写真当選おめでとうございます!
課題6種類も提出しているんですね。
色々種類があると練習が大変そうですね。
私は4種類提出していますが、すでにいっぱいいっぱいです。
昇格試験で楷書と行草書の条幅を提出しなくてはいけないので、
やっと行書の半紙と条幅の練習を始めましたが難しいです。
先日、先生から「雅印を押さないと作品としては未完成だから、
雅号を考えましょう。」と言われました。
美和さんは1文字自分で考えたみたいですが、私の教室では先生が
全て決めるそうで、どんな雅号にしていただけるのか楽しみ&不安。
先生の話によれば、人によってすぐ決まる場合もあれば、考えても
浮かばない場合もあるそうです。
まずは雅号にふさわしい作品が書けるよう練習しなくては。
ぺこりんさん
段位になると写真版に載るのが厳しくなるので、久しぶりに2個当選しててよかったです。
楷書と行草体の条幅の2体が試験科目なんですね。
行草体は、行書が書けるようになれば何とかなるそうなので、とりあえずは行書体に慣れるのがいいのかなと思います。
(私の先生はそう言ってます)
雅号、どんな漢字をつけてもらえるのか楽しみですね!
私の雅号は姓名判断も交えて、自分に縁のある漢字を当てはめたのですが、先生につけてもらうと「なるほど~~!こういう字もあるのか」と、自分にはない発想で決めてもらえるので、それもよさそうですよね。