ブックオフで立ち読みしてみたらなかなか面白かったので、思わず買ってしまいました。
汚部屋脱出系の本は、絶望的な汚部屋と綺麗な部屋とのギャップ、徐々に綺麗な部屋になっていく過程が清々しくて好きなんですよね。
この本で思わず笑ってしまったのは、「2K26平米の家なのに棚増殖しすぎ!」なところです。
6畳+3畳+台所の一人暮らし2K26平米の部屋に、棚が23個って!
棚や収納グッズを買うために使ったお金の総額が34万円って!
棚の前に棚がおかれてるって!
ただこの「収納グッズの買い足し」は、汚部屋になるかならないかの、分岐点の一つであり、汚部屋住民によくある行動の一つなんじゃないかと思います。
棚や押入れからものがあふれてしまった→収納が足りないから片付かない→じゃあ棚や収納グッズを買ってきて、棚に収納すればいいんだ。そうすれば片付くじゃないか!
この散らかっている現状をどうにかしたいという意思はあるし、部屋が汚いままでいいとは思っていない。
(忙しくて片付ける時間がないから仕方がない、収納が足りない・部屋が狭いから片付かないのは仕方がない、などとは思っているかもしれないが…)
ただ、現実的に不要物をゴミとして処分する労力と、新しい収納グッズを買う労力を比較すると、汚部屋住民にとっては、後者のほうがはるかに楽だったりする。
不要物を捨てる作業は、一人でやろうとすると、数時間・数日・ときには1か月単位で時間がかかる。
ゴミを捨てるといっても、ごみの日や分別方法を調べたり、粗大ごみの処分の手配、汚れている箇所の掃除など、けっこうな手間がかかります。
地域によっては、指定のごみ袋が結構高いところや、分別がやたら細かくて面倒くさい地域もあります(幸いmiwaが住んでいる地域はそれほど細かくないのでとても助かっているが…)。
処分しようにも、重たくて簡単に持てないものもあります(その昔、旦那の処分品の中に、ダンベル10キロ×2個があった…orz)。
個人情報付きの書類はそのまま捨てるのが憚られます(以前、これ系の書類が溜まりすぎてどうしようもなくなり、結局ダンボールでまとめて溶解処理処分を頼んだことがある。今はA4サイズのシュレッダーを買ったのでこまめに処分できるようになったけど)。
物に「思い出」や「値段」が加わると、「かけた値段を思うともったいなくて捨てられない」「○○さんからもらったものだから捨てにくい」「捨てたら二度と手に入らないかも…」など、捨てること自体がとても苦痛な作業となってしまいます。
また、自分ひとりで暮らしているならまだしも、同居人の家族がいれば、家族の協力も必要になるでしょう。
家族の持ち物を勝手に捨てると、かなりの確率で人間関係にヒビが入ります(私も旦那の荷物は手を付けずに放置です。言いたいことは山ほどあるけどなw)
つまり、部屋の中にあるものを「捨てる」作業は、物理的な数が多ければ多いほど、肉体的にも精神的にも、大変苦痛な重労働になってしまうのです。
だけど、収納グッズを買うだけだったら、極端な話、5分もあればamazonでサクッと注文できてしまう。
あとはその棚や収納ケースの中に、あふれたものを詰め込めば、とりあえず床の上に置かれているものは綺麗におさめられます。
棚を組み立てなきゃいけないとか、ちょっとした(?)重労働はあるかもしれないけど、どっちが楽なのかは言うまでもないですよね。
だから、どうしても楽な方に流れやすくなってしまう。
この作者さんも、棚からモノがあふれる→棚を買う→(一時的に)収納スペースができる→そこにあふれたモノを突っ込む→(しばらくすると)棚がパンパンになり、あふれたものが床に置かれる→溢れたモノを収納するために棚や収納グッズを買い足す→収納スペースが(ry→モノを突(ry)…
この「収納グッズとゴミの増殖スパイラル」にハマってしまった結果、気づけばどこから手をつけたらいいのかわからないほどの深刻な汚部屋となってしまったのではないかと思いました。
そんな足の踏み場もないほどのハイグレードな汚部屋住民が、片付けの第一歩を踏み出すためには、
「まずは基地を作る(テーブル・机の上に携帯の充電器や家の鍵など、大事なものを置いておく)」
「台所から攻める」
というのは良い方法だと思いました。
汚部屋度が深刻な場合、「捨てる/残す」の判断がしやすい(処分の難易度が低い)冷蔵庫内や台所から攻めて、一つでもキレイなエリアをつくると、次のエリアの片付けの弾みがつきます。
明らかに賞味期限が切れているものを片っ端から捨てるだけでも、冷蔵庫や棚にスペースが生まれますしね。
そんなわけで、自分も汚部屋防止対策の一つとして、棚や押入れの収納限度を超えたときに、安易に収納グッズを購入しないようにしよう、まずは「使わないもの」を捨てよう、話はそれからだと改めて自戒したのでした。
発行は2007年なので少し古いのですが、今読んでもなかなか面白いし、部屋が汚部屋になってしまう理由と、汚部屋を脱却するとっかかりがわかりやすいところがいいです。
まぁ本が古かろうが新しかろうが、部屋が汚部屋になる原因や、どうすれば汚部屋から脱却できるのかという方法論そのものが大きく変わるわけじゃありません。
だからこのテの本の価値は、「自分も部屋を片付けよう!」という気持ちにさせてくれるかどうか、読者の「捨てスイッチ」を押せるかどうかなんだと思います。
ちなみにmiwa家の現在の片づけレベルは、この本の「片付いた状態」に近いのだけど、それでも日常の整理整頓をサボっていれば、テーブルや床の上に物が散乱してしまいますし、本棚やクローゼットから物があふれだしてしまうことはあります。
だからこそ、「どこから片付けたらいいのかわからない汚部屋」にならないように、安易に収納グッズを追加しない「自戒」や、使ったものを出しっぱなしにしない(すぐにしまう)といった片付けの習慣が大事なのだと思っています。
ところでこの作者さん、「貯金術」の本も出してるみたいなんですけど、これもなかなか強烈だな…。
参考ページ↓

っていうか、秋元康の作詞塾って!それはどうみても無駄遣いとしかいいようがないwww
コメント
一人暮らしの頃は
物も少なく片付いてたな〜
本日、甲種2類リベンジ受験してきました
2連敗濃厚です
実技が超ハズレ回でした
テキスト3冊仕上げたのに
??の問題ばかりでした
午後からは年中の子供と
ドラえもんの映画見てきましたw
いい意味で裏切られました
大人が見ても楽しめる内容でした(・∀・)
>りゅうさん
うちは結婚してから東京に引っ越したとき、前の家に比べて狭くなった(収納がなくなったことで表に荷物があふれだした)時期はかなりヤバかったですね(汗)
それはそうと、甲種2類お疲れ様です。
確かに、私も2類はギリギリ合格で、テキストがあんまりアテになんないなーと思いましたね(なんたってオ○ムと電気○院しかないので)。
もしまたダメだった場合は、法令データベースで2類の該当条文を覚えてしまうとか、消防設備会社のサイトから、片っ端から泡消火設備に関する画像をダウンロードして自作資料を作ってみる…といった対策が有効なんじゃないかなと思います。