TOEIC725点からスコアが伸び悩み、2021年に現状を打開するために新たに取り入れた勉強は、「part1と2のディクテーション」です。
「ディクテーション」とは、読み上げられる外国語を書き取ること、書き取りテストのことです。

フィギュアスケート選手の宮原知子さんは、アメリカから帰国後、通っていた英語スクール(茅ヶ崎方式英語会:英語のニュースを聴いて書き取りの訓練をする学校)で、徹底的にリスニング力を鍛えたのだそうです。
ちなみに、ディクテーション自体は、実は、私が高校3年生の時、オーラル・コミュニケーションの授業でもやったことがあるんです。
私が通っていた高校では、高3のOCは週2回の授業のうち、1回は日本人、もう1回が外国人の先生だったんですが、外国人の先生のときは会話メイン、日本人の先生のときはリスニングメインの授業で、そこでディクテーションを教わったのです。
ただ、週1回の授業だけでは、残念ながらリスニング力が向上した実感は正直あまりなかったんですよね…。
とはいっても、ディクテーションのやり方とか、相当集中して音を聞かないといけなかったなぁ…という記憶はうっすら残っていましたので、高3の時のことを思い出しながらやってみました(そういう意味では周り巡って約20年後に効果を発揮していると言えますね)
週1回の授業だけでは効果は微妙かもしれないけど、毎日30分~2時間、集中して音声を聞くトレーニングを続けてみたら、聞き取り能力が変化するかもしれないと思い、 ディクテーションを取り入れてみることにしました。
そこで、TOEIC公式問題集5・6・7のpart1・2の全文、特急シリーズのpart1・2難問対策240の全文、パート3・4実力養成ドリルの穴埋めディクテーションを一通りやってみました。
実際にディクテーションをやってみて感じたメリットと効果は…
・一音に集中して聞ける
ただ漫然と音声を流しているだけでは聞き取り力は上がりません。
だけど、一音ももらさずに書き取ろうと思ったら、おのずと流れてくる音声に神経が集中せざるを得なくなります。
・(良くも悪くも)何度も繰り返し聞く羽目になる
聞き取って穴埋めが完成するまで、よくも悪くも、同じ英文を何度も繰り返し聞くことになります。
繰り返し聞いているうちに、「a」「the」「will」「to」「in」など、冠詞・助動詞・前置詞も少しずつ聞き取れるようになります。
(※TOEIC用の教材なので、比較的聴き取りしやすいのもあると思いますが)
単純に音声を流して聞いてるだけだと、殆ど発音されてないような微妙な音やリエゾンにまではなかなか意識は向かないです。
だけど、そういう微妙な音も聞きとってやろう、と音声に集中することで、ようやく聞き分けができるようになると思います。
・スペルと発音が連動するようになる。
慣れないうちは、「音としては聞き取れてる気はするんだけど、いざ書き取ろうとしたら、スペルが浮かんでこない・スムーズに書けない」ということがよく起こります。
書き取ったスペルは間違ってもいいんです(ただし後でちゃんとスクリプトを確認し、正しいスペルに直す。そのうえでもう一度聞き直します)
とにかく、聞こえる音を、できるだけ1音も漏らさずに書き取っていくことに意味があります。
・どの音・単語が上手く聞き取れないかがわかるようになる。
音を書き取ろうとすると、どうしてもうまく聞き取れない音や単語がいくつかあるはずです。
そこが自分の弱点であり、乗り越える壁だと思うんです。
リスニング力の向上には、自分の弱点=聞き取れない(聞き取りにくい)音を認識することが重要です。
でも、どこが聞き取れないのかわからないまま漫然とリスニングの勉強をしていても、途中で点数が伸び悩んでしまいます。
これも、ただ音声を流しているだけだと気づかない。集中して音声を聞く訓練をしてみて、初めて実感できることでもあります。
・面倒くさくても手で書いた方がより効果がある(と思う)
abceedのアプリでは、金のフレーズ、part1・2難問対策など、問題集によってはディクテーションモードがあるものがあります。
(※有料版の機能。問題集によって、ディクテーション機能があるものとないものがあります。)
アプリのディクテーションは、単語を語群から穴埋め的に選択するモードと、キーボードで文字をタップするモードの2つがあります。
(abceedのアプリ版の穴埋めディクテーションモード)
自分の実感としては、穴埋めモードはサクサクとテンポよく問題が進められます。
ですが、穴埋めモードは仮に多少聞き取れない単語があっても、語群から消去法的に単語が選べてしまうんですよね。
手書きで紙に書きとる練習は、穴埋めモードよりも1問あたりの時間は3~5倍はかかります。
でも、聞き取れるまで何度も繰り返し聞くわけですから、嫌でも音声に集中することになる&繰り返し同じ音を聞く羽目になります。
結果的には、手書きのほうが、より聴覚が鍛えられている感じ・より音声に深く集中できる感じがしました。
繰り返しますが、リスニングはただ漫然と音声を流しているだけでは、聞き取り能力はあまり向上しません。
逆に、短い時間であっても音声に集中して聞いた方が、リスニング力が向上します。
「ディクテーションはなぜリスニング力向上に効果があるのか」というと、微妙な音声の違いに神経を集中させてくれるから、といえるでしょう。
なお、理想をいえば、part1・2だけでなく、part3と4についても、全文ディクテーションをやれるといいと思います。
だけど、part3と4は、一文がけっこう長いので、一つの問題を聞き取って書き取りを完成させるのは相当時間がかかってしまいます。
ディクテーションは聞き取り能力を鍛えるために行うので、全文ディクテーションはpart1と2だけでも十分効果が得られると思います。
part3と4に関しては、特急シリーズの「パート3・4実力養成ドリル」の穴埋めディクテーションをやれば十分でしょう。
↑1題につき6箇所穴が空いてるのですが、6箇所埋めるだけでも2〜4回は繰り返し聞くはめになります。
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