総合旅行業務取扱管理者 海外旅行実務の勉強法:英語と観光資源以外で極力取りこぼしをしない

総合旅行業務取扱管理者試験で合格点をとるのが大変なのは、「国内旅行実務」と「海外旅行実務」の2科目です。

実際、旅行実務科目がない区分の合格率は、例年80~90%もあるのですが、旅行実務が含まれている区分の合格率は、10~30%台と低いのが現状です。

※管理人は「国内旅行実務」は免除で受験したため(2014年・国内旅行業務取扱管理者試験合格)、この科目の対策については「前年に国内旅行業務取扱管理者試験に合格しておくこと」だと思っています。

ただ、「国内旅行実務」が免除になっても、鬼門の「海外旅行実務」がまだ残っています。
そこで今回は、過去問を解いた感触と、実際に試験を受けたときの手応えをもとに、「海外旅行実務」で合格点をクリアするための、具体的な方法論を考えてみました。

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海外旅行実務の得点計画

海外旅行実務は、大きく分けると5分野にわかれています。
(航空運賃/旅券・通関・出入国/語学/観光資源/その他実務)
それぞれ40点ずつの配点となっています。
分野ごとの科目基準点はなく、トータルで200点満点中120点以上がとれれば合格です。

★航空運賃の計算(第1問・第2問、問1~問8  5点×8)

大問(小問4問×5点)が2題出題されます。
合格点を確保するうえでは、できるだけ落としてはいけない問題です。

航空運賃の計算問題は、海外旅行実務問題の最初のページにあるのですが、別冊の資料編を読み解きながら問題をとくため、時間がかかります。
旅券法や出入国などの知識問題を先に解いてから、落ち着いて取り組むのが○です。

過去問をちゃんと勉強すれば、安定的に得点が稼げる問題ではあるものの、毎年1~2問は見慣れない問題も出ます。
(R1年度はコードシェア便、R2年度は電子旅券が出題されました)

また、時間に追われている状態で資料を読み進めていくので、細かいミス(条件の見落としによる計算ミス)が発生しやすいです。
その点を考慮すると、「できれば満点を狙いつつ、最低でも6問正解を確保する」ことを目標にするのがちょうどいいでしょう。

HIPチェック・マイレージ計算、乗り継ぎ・途中降機・乗り換え、旅行開始前・旅行開始後などがポイントになります。
※なお、本試験では電卓の持ち込みは不可です。

★旅券法(第3問:問9~問12、 5点×4)

簡単にいうとパスポートに関する問題ですね。
毎年4問出題されます。

これは 絶 対 に 落としてはいけない問題です。
海外旅行実務科目の中では一番のサービス問題です。
たまに過去問から少し外れた問題も出ますが、覚えなければいけない知識量は決して多くありません。
過去問とテキストの両方を勉強して、20点確保しましょう。

★出入国・通関(第4問:問13~16  5点×4)

出入国が1問、通関が3問出題されます。
これも過去問とテキストをきちんと勉強すれば、よっぽど変な問題がない出ない限り落とすことはないはずです。
ここも15点~20点は確保しましょう。

関税の問題は、過去問だけでなく、ユーキャンのテキストに載っている事例問題も含めてできるようにしておけば安心です。
最初はちょっとわかりづらいかもしれませんが、慣れれば得点源にできます。

総合旅行の試験では、一般の関税率で計算させるような問題は出ません。
金額を計算させる問題は、せいぜい簡易税率か、関税がかからない(消費税のみ)か、たばこ・アルコール関係くらいです。
計算よりはむしろ、何が免税の範囲に入るのかをきちんと覚えることが大事です。

また、検疫の対象になる品目も、毎年必ず出題されます。
過去問と同じ選択肢+見慣れない選択肢の組み合わせが、「全て選べ」系問題で出るので、過去問だけでなく、テキストでもって知識を押さえておくようにしましょう。

★OAG

OAGを参照する問題は例年3問〜4問(15〜20点)出題されます。
現地時間の計算、往復路の所要時間の計算、フライトスケジュールの読み取り、乗り継ぎ時間の計算問題が出ます。

これも、絶対に得点できるようにしてください。
OAG問題(International Time Calculator・フライトスケジュール・MCT)は、読み方を覚えれば難なく得点できます。

航空料金にも共通して言えることですが、資料を参照する問題は、資料の読みとりに無駄な時間をかけないことです。
必要な情報は過不足なく拾いつつ、要らない情報は捨てる。
必要な情報にサッとたどり着けるようにするためにも、過去問やテキストの例題を通して、解き方(読み方)に慣れることが大事です。

読取の注意ポイントは…
◎International Time Calculator:
・サマータイムの実施期間を見落とさないこと。
・国の名前が英語表記であることに注意する。
例:オランダ(Nederland)、アメリカ合衆国(USA、United States)、トルコ(Turkey)、ギリシャ(Greece)、イギリス(United Kingdom)など。
・アメリカは、Eastan・Central・Mountain・Pacificで時差が異なるため、主要な都市の位置を覚える。
同様に、オーストラリア・カナダの主要都市の位置も覚えておく。
・そのほか、国・首都・有名な都市の名前は一通り覚える。
これに関しては、観光資源や都市コードの暗記とセットで対策すれば効率が良いです。
※管理人はH27の過去問を解いた時、「ナッソーってどこの都市だよ」ツッコミたくなりましたw
ナッソーはバハマ(Bahamas)の首都なんですね。

◎フライトスケジュール:
・equipで7から始まるのはボーイング、3から始まるのはエアバスと覚えておく。★マークを見落とさない(使用機材の変更)。
・connections(乗り継ぎ便)の運航曜日を見落とさない。
・到着時刻の+1(-1)を見落とさない。

◎MCT(Minimum Connecting Time):どの空港の、どのターミナルを利用するかを見落とさないこと。
国内便(domestic)か、国際便(International)かを間違えないこと、時間の計算を間違えなければ大丈夫です。

★その他旅行実務

シェンゲン協定の加盟(非加盟)、EU、通貨(ユーロ)、クルーズ用語、宿泊用語、鉄道、ビザ、海外旅行保険などに関する知識問題が2〜3問(10点〜15点)出題されます。

3問しか出ない割には、範囲が広くて絞りづらいですし、また「正しい選択肢(誤っている選択肢)」を全て選べ問題で出題されることが多いです。

なので、とりあえずテキストと過去問に載っていることを覚えておけば十分です。
テキストにも載ってない問題が出たらそれは解けなくてもしょうがないので、1~2問正解できればいいと割り切りましょう。

◎航空会社コード・都市コード
ここ数年は、IATA航空会社コード(2レターコード)が1問、都市コード(3レターコード)が1問出題されています。

どこまで暗記すればいいのかは正直言ってキリがないので、これは捨て問にしても大丈夫です。

完全に暗記したとしても、せいぜい10点しか確保できないですし、2020年度のように、ユーキャンのテキストに載っていなかったネパール航空(RA)みたいなのが出たらお手上げです。

そういう意味では、空港コードと都市コードを頑張って暗記するよりは、ユーキャンのテキストに載っている観光資源の暗記を頑張った方が、より確実に点数を確保できるでしょう。

※ただし、英語を捨て問にせざるを得ない人は、ユーキャンのテキストに載っている空港コード・都市コードのページは絶対に暗記したほうがいいです。

捨て問にしてもいいけど、だからといって完全に捨て問にするのは惜しい。
紛らわしいコード、過去にOAG問題や航空運賃問題などで使用されている航空会社・空港・都市コードくらいは、最低限覚えておくといいでしょう。

紛らわしい都市コードの例:
DUB(ダブリン・アイルランド)/DXB(ドバイ・アラブ首長国連邦)
KWI(クウェート)/KWL(桂林・中国)
OOL(ゴールドコースト・オーストラリア)/ORL(オーランド・アメリカ)
OSA(大阪)/OSL(オスロ・ノルウェー)
SEA(シアトル・アメリカ)/SEL(ソウル・韓国)
SHA(上海・中国)/SIA(西安・中国)
WAS(ワシントンD.C.)/WAW(ワルシャワ・ポーランド)

紛らわしい航空会社コードの例
AC エア・カナダ(Air Canada)
CA 中国国際航空(Air China)
CZ 中国南方航空(China Southern Airlines)
MU 中国東方航空(China Eastern Airlines)

★総合旅行業務取扱管理者・勉強法記事一覧
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コメント

  1. MT より:

    おはようございます。
    毎月のように勉強方法を提示していただきまして有難うございます。

    >電子旅券
    どこかの講義で知ったのですが、2006年以来の出題だったそうです。

    >検疫の対象になる品目
    昨年はこの問題でも迷いが生じましたエ。
    確かに落としてはいけない問題だったような気がします。

    >その他旅行実務
    昨年は、問48以降が難しかったような気がします。

    昨年の『国際航空運賃計算』の問題でも言えたことですが、
    見慣れない問題(いわゆる久々の問題)が出題された時、
    慌てて焦らないことが大切ですね。

    追伸:
    『総合旅行業務取扱管理者試験』の受験生の中には
    『国際航空運賃検定』や『航空トラベル検定』を受験して、
    『総合旅行業務取扱管理者試験』に備える方も
    いらっしゃいますね。

    私もいわゆる『OFC検定シリーズ』の受験を
    する可能性が高いです。

    • miwa@管理人miwa@管理人 より:

      MTさん
      そうですね。電子旅券は確か2006年以来だと聞きました。
      さすがに2020年の受験生で、2006年の過去問をチェックしていた人はほとんどいなかったのではないでしょうかね。
      ユーキャンのテキストには電子旅券についての説明は一応あったんですけど、そこまで詳しく読み込んでいたかというと私も怪しいですw
      旅行実務の後半の知識問題は、テキストや過去問に載っていなかったらもうどうしようもないと思います。
      なのでそういうのは解けなくてもしょうがないと割り切って、落としてはいけない問題を確実に拾っていくのが大事でしょうね。

  2. シーラ より:

    この資格は学生時代から思い入れのある資格なので何度かコメントさせていただいていますが、受ける前にまず認識していたほうがよいという事は、「この科目はかなり時間ギリギリで追われる」という事ですね。ゆっくりやってるとそこまで難しく思えないこともあると思うんですが…
    運賃計算は、計算方法がしっかり理解できていれば、資料に全部必要なことは書いてあるので、満点も狙えます。ただし、「時間がたっぷりあれば」
    英語も、苦手な方にはきついでしょうけど、そこまで難しいことは書いてないし、断片的にでも読めれば、旅行手続きの常識から推測できることも多いです。キャンセルの条件とかが中心で、あまり突飛なことは書いていませんから。でも時間がないんです(涙)

    即答できることはサクっと答えて読み返すのはあと、運賃計算も、検算は後、英語は全文訳なんてやってないで、選択肢を先に見て必要な場所を探すことに徹するとか、作戦を立てておかないと危険ですね。(やり方はご自分で考えたほうが良いです。得意不得意ありますから。)
    60%で受かりますから、一通りできてれば、あとは地理次第ですが多少ミスしても受かるはずなんですけど、そもそも全問終わらなかった、というのはかなり悲劇です。

    • miwa@管理人miwa@管理人 より:

      シーラさん
      慣れないうちは、計算問題を解けるようにとか、英語があるとか、海外の観光資源の範囲が広い…っていうのが先に来るんですけど、ある程度問題が解けるようになったら、「これ、80分で全問解くの結構キツくないか?」って気づくんですよね。
      時間があれば落ち着いて解ける問題でも、時間に追われるとじっくり資料を読んでる時間が取れないので、資料から必要な情報を過不足なく拾えるようトレーニングするのが大事ですね。
      計算問題はサクッと即答…というのは難しいので、観光資源やパスポートの問題でサクッと答えられる問題をふやして、計算と英語で最低限必要な時間を確保するしかないでしょうね。
      ネパール航空に乗ったことがあるんですか(爆)
      ビーマン・バングラデシュ航空って初めて聞きましたけど、さすがに日本国内に乗り入れてない航空会社のコードは出ないんじゃないかなぁ。

  3. シーラ より:

    ネパール航空を捨てるなんてもったいない、私なら即答できますよ!!!
    理由は、乗ったことがあるから(笑)ロイヤル・ネパール航空時代ですけどね。
    なんだったらビーマン・バングラデシュ航空とか出てもいいんですけど、今は国内に乗り入れて無いですね(涙)

    得意ジャンルを伸ばすのも悪くない感触でした。(落としてはいけない基礎をおさえたうえで。)

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