私が硬筆書写1級・毛筆書写1級、どちらも1発で合格できた最大の要因は何だったのかというと、日本書写技能検定協会が実施している「書写能力診断テスト」のおかげだと思います。
このテストは確か令和2年度(2020年度)に始まったもので、私が初めて診断テストを受験したのは毛筆2級の時だったと記憶しています(違ってたらすいません)。
さてこの初めて受けた毛筆2級の診断テストでは、実は合格点がクリアできなかったんです(ノД`)シクシク
でもこの時、点数が合格点に届いていなかったことよりも、自分ではよく書けた&良かれと思っていたことが、実は減点項目に引っかかっていたことに驚いた記憶があります。
(毛筆2級の時は、第1問の楷書・行書を書く課題で、書道会の月例課題と同じような感覚で半紙いっぱいに大きな字を書いたら、字が過大ですと指摘された…第1問は適度な大きさ・余白のあるものが高評価を得られると、この時初めて知りました。)
この診断テスト、どのタイミングで、どのくらい受験するのがよいのでしょうか。
ベストは、勉強開始時点と、試験直前にそれぞれ1回ずつ。
最低でも、試験本番の直近2か月前に行われる診断テストは絶対に受験した方が良いです。
何故かというと、2か月前の診断テストの結果通知は、試験本番の約1か月前に届くからです。
試験の1か月前だと、本当に試験の直前になってしまい、軌道修正する時間が取れない。
でも結果到着から試験まで1か月もあれば、その時点で合格ラインに数点届いていなかったとしても、そのテストで指摘された事項(減点されそうな項目)を軌道修正する時間は十分とれるはずです。
「現時点の実力で何点取れるのか」
「合格ラインと実力とのギャップ」
「現時点で合格ラインをクリアできていない原因はどこにあるのか(どこを改善したら合格点をクリアできるか)」
を客観的に把握できるのが、書写能力診断テストの最大のメリットです。
特に難関の準1級・1級に合格するためには、現時点の実力で取れる点数と、合格ラインまでの距離間隔を掴むこと。
練習の方向性を間違えないことがとても大事だと思います。
現時点で何点くらい取れそうなのか、どうすれば合格点が取れそうか、その感覚をもって試験直前期の練習を重ねるのと、やみくもに練習を重ねるのとでは、同じ練習量でも、試験本番の点数も当然大きく変わってくると思います。
硬筆書写1級の時は、勉強開始時点では全然合格点に届いていませんでしたが(特に自由作品は評価1だった…)、本番2か月前に受験したテストでは合格ラインを上回ることができた。
毛筆書写1級は、本番2か月前に受験した診断テストでは、合格点をクリアできなかったものの、テストで評価2・3とされた項目について、直前期の1か月で重点的に修正したところ、6月の本試験で無事合格点を取ることができたのです。
硬筆1級にしろ毛筆1級にしろ、多分2か月前の診断テストを受けてなかったら、6月の毛筆書写1級では絶対に合格点は取れなかったと思うのです。
テストでの指摘事項があったからこそ、賞状の書き方・条幅の書き方、仮名臨書の墨量を試験直前の1か月で軌道修正できたわけですから。
そういう意味では一つだけ後悔してるのは、2023年2月に毛筆1級の診断テストを申し込まなかったことです。
この時はちょうど硬筆1級の結果待ちをしていた時期で、2023年6月の試験では硬筆1級のリベンジか、それとも毛筆1級を受験できるかどうかがわからなかったし(併願は全く考えていなかった)、毛筆1級の実技の練習に着手したばかりだった(特に賞状を全く書いたことがなかった)ため、診断テストの申し込みを見送っていたのでした。
でもよく考えてみたら、殆ど練習が進んでいない状態だからこそ、まずは試しに診断テストを受けてみて練習スタート時点での実力を把握しておけばよかったなぁと。
そのうえで練習を進めていたら、2023年4月の診断テストでも合格ラインをクリアできていただろうし、6月の試験本番でももっと自信をもって挑めただろうと思うからです。
「6月は硬筆1級か毛筆1級か、どちらを受けるかわからないなら両方とも申し込めばよかったじゃない」ってあの時の自分に言いたいですw
というわけで、これから書写技能検定を受験される皆さん、特に2級以上の上位級を受験される方は、この書写能力診断テストを十分に活用して、合格を勝ち取っていただきたいと思います。
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