硬筆書写技能検定では、回答用紙は1枚しか支給されません。毛筆書写技能検定では半紙は課題数×2枚(毛筆準1級は半紙10枚+はがき課題用の用紙2枚、毛筆1級は半紙8枚+半切2枚+賞状用の上質紙2枚)が支給されます。
なので、毛筆はともかくとして、硬筆で誤字をしてしまった場合は、二本線を引いて訂正して書き直さざるを得ないんです。誤字をしただけで不合格にはなりませんが、誤字の内容によっては減点が大きくなってしまう→結果的に不合格につながる可能性が高くなってしまいます。毛筆はもう1枚紙に予備があるとしても、誤字をした時点で集中力が切れてしまったりしますよね。だから硬筆も毛筆も誤字はしないに越したことはありません。今回はそんなミス防止策のお話です。
私は賞状(毛筆1級)を書いている時に、「てにをは」の助詞を書き忘れてしまうことが数回ありました。
というのは、賞状は右側ではなく、左側から書いていくこと。
あと必ずしも問題文通りの字配りで書くわけではないからです。
ただこのテのミスが起きるのは、問題文を目だけで追って書いている時だったので、本番では問題文の各行ごとの文字数を正確にカウントしてから字配りを決める→問題用紙の余白に字を書き直してから本文を書くようにしました。
また、毛筆1級の条幅は「松風書」と雅印の代わりに赤マーカーで□を書いて提出します。
この雅号も、ウッカリ自分の雅号を書いてしまったことがありますw
なので、試験の直前期は、月例課題の条幅は敢えて書かないことにしました(書いてる時間的余裕もなかったしね)。条幅課題を書いていたらついついいつも癖で自分の雅号を書きそうになるからです。
硬筆の時は、速書きで漢字や平仮名を書き損じてしまうことはよくありました。
でもこれは出来る限り、1分の黙読時間で文章の内容をできるだけ正確に把握することが大事だと思います。
内容や言葉が難しかったり、あまり耳馴染みがない文章を書きとる時は、1字1字を拾っていくような感じになってしまいますが、文章の内容が理解できていれば、1単語や1センテンスで文章を拾っていけるからです。
硬筆の掲示文(3級以上で出題)では、最初は各文字を書くところに○印などを書いて、その枠の中に文字を書くようにしていました。
ですがある時、その文字数自体のカウントを間違えてしまって、かえって字配りが変になってしまったことがあったのです。
それがきっかけで、文字を書くところに○印ではなく、中央の位置に目印をつける方式に変えました。
また、○印を書いたとしても、漢字や平仮名によっては縦長(横長)に書いた方がバランスがよかったりする。だとしたら、○印の中に漢字を当てはめて同じ大きさで書こうとするとかえってアンバランスになってしまいます。
なので、「真ん中にこの字が来たらちょうどよい」方式で書くことにしたのでした(これは毛筆1級の賞状でもそうしていました)
あと私が硬筆の練習でよくやっていたミスは、準1級・1級の楷書・行書・草書の三体を書く問題で、行書の欄に草書を書いてしまうミスですね。
でもこれは結局のところ、草書体に自信がない時にやらかしてしまうんですね。
草書体の記憶に自信がないから、答え(草書体)を早く書いてしまいたくて気持ちが焦ってしまう。それでついうっかり草書を書いてしまうんだな…と気づいたわけです。なので、自信のない草書体が出た時は、逆に草書を先に書いてしまうようにしました。
このように、どういう時に、どんなミスが生じるのか?練習の段階である程度ミスのパターンを洗い出して、どうすればミスが防げるかを考えることが、本試験で実力を出し切るうえでも大事なことだと思います。くだらないミスをしてしまったがために、集中力を切らしてしまったらせっかくの練習成果が発揮できなくて勿体ないですよね。
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