書道の月例課題と並行で、来年1月の日本刻字展にむけて、刻字の作品製作がボチボチはじまりました。
今回の作品は、「曲則全(曲なれば則ち全し)」
前年が4文字で彫るのがちょっと大変だったことから、今回は3文字にしました。
○書稿作成~籠字取り
これは老子道徳経からの引用で、「曲がっているからこそ生命を全うできる」という意味です。
後ろには「曲則全,枉則直,窪則盈,弊則新,少則得,多則惑。是以聖人抱一為天下式。不自見,故明;不自是,故彰;不自伐,故有功;不自矜,故長。夫唯不爭,故天下莫能與之爭。古之所謂曲則全者,豈虛言哉!誠全而歸之。(曲なれば則ち全く、枉なれば則ち直く、窪なれば則ち盈ち、敝ければ則ち新しく、少ければ則ち得、多ければ則ち惑はん~)」と続きます。
言葉のとおり「曲がっている」「屈折状態」を表現したいと思ったので、書体は篆書体や金文など、デザイン性が強い曲線っぽい書体で、とリクエストしました。
…そしたら、こんな面白い(?)お手本が出来上がってしまったッ!
昨年の作品は「これ何て読むの?(漢字が難しくて読めないんですけど)」だったけど、今年の作品は「これ何て読むの?(字そのものが読めねーぞ!)」って感じですねw
結局のところ誰も読めないことに変わりないのであった…。
ちなみにこの面白いお手本を書いて下さったのは、私の先生の先生です。
我が儘なリクエストをしてすみません。大変恐縮です。
先生からいただいたお手本はとても面白いんだけど、果たして自分にこれが書けるのか。
よしんば書けたとしても、今度は「彫り」でその書体の面白さがちゃんと表現できるであろうか…。
篆書体(金文)を書くのはもちろん今回が初めてである。
書き方は、隷書体と同様「逆筆で入る」のがコツなんだそうです。
…って、頭ではわかっていても、最初はうまく書けないもんだな_| ̄|○
曲線多めで字の大きさが不均衡でも、横線のラインをどこかで揃えることで、作品に安定感が出るとのこと(なるほど)。
でもこれ、書道というよりは、なんか絵文字を書いてる気分。
でもこういう書体だったら、書道が下手くそなのがバレなくていいかもしれないwww
書稿ができたら、和紙に籠字をとります。
単になぞるのではなく、字(線)が連続するようになぞるのがポイント
木の板に和紙を貼り付けます↓
塗った直後は透明なのだが、乾くと白くなる。
○筋彫り&粗彫り
今回は凸彫りをやります。
凸彫りの場合は、漢字(線)の外側1ミリくらいのところに、大まかに刃を入れる。
筋彫りが終わったら、粗彫りに入ります。
筋彫りの線に対して、薄ーく表面を削っていく感じですね。
筋彫り・粗彫りが大体終わったところ↓
本彫り
次は、実線に対して、深く刃をいれていきます。
鑿をもちかえて、線の幅やスペースに合わせて複数本の鑿を使い分けます。
まだ本彫りの途中ですけど、刃物を扱っているので、これ以上作業を続けると、怪我するor失敗する恐れがあるため、今日はここまで。
今回は横書きなので、木目と刃の方向が合っているのか、横方向で刃を入れると、結構簡単に刃が深く入ります。
だから割りとハイペースで作業が進みます。
そういえば過去2作はどちらも縦書きだったもんね。
ちなみに本彫りのときは、このくらい深く彫ります↓
まだ表面が荒いというか、ささくれ立ってるところが多いので、このままだと色を塗るときに塗りにくいため、もう少し綺麗に削る予定。
色塗り・箔貼り・額入れは、日商簿記1級試験が終わってから再開する予定ー。
締め切りは年明け1月なので、11月後半~12月が勝負ですね!
コメント
こんちわ(´・ω・`)/~~
資格と書道との両立お疲れさまでございます。調子良さそうでなによりでございます。
私は、本日卓球を久しぶりにしましたが、フォア打ちの感覚が戻りました。中学の部活が卓球でして…おいおいサッカーも再開できればと思います。サッカーは職場のチームに属してました。
さて、危険物乙4合格しました。来年は他の乙種を制覇したいです。あと、応用情報技術者試験受けましたが、午後問題の点数がどうなのか、何とも言えないです…それと本日、CBTで漢検2級受けました。多分大丈夫なはず…
>takataka1917さん
そんなことしてる暇があったら、簿記1級の勉強頑張れよって感じですね(これで不合格だったらどうしようもないwww)
卓球部だったんですね。確かに卓球も、久しぶりにやるとちょっと感覚が鈍りますよね(私も、小学校のときに必修クラブで卓球をかじっていました)
乙4合格おめでとうございます。
あと漢検2級と応用情報もお疲れさまです。
乙4がとれたら、あとは性質・消火でほかの類が取れますから、芋づる式に資格を増やすことができますね!
お久しぶりです。
>今年の作品は「これ何て読むの?(字そのものが読めねーぞ!)」って感じですねw
私も同じことを思いました。
miwaさんがおっしゃるように、確かに絵文字のようにも見えますね。
さて、私の方は、予測通り『国内旅行業務取扱管理者試験』は、
不合格となってしまいました。
なお、次の試験は11月18日に変更しました。
(2018年11月を18日を以て打ち切られる試験ですが、
私にとっては必要不可欠ですので………)
全経簿記の試験は、1回見送って、2月の試験に備えます。
>MTさん
漢字自体は単純でも、篆書体で書かれたこの文字をストレートに読める人は少ないでしょうね…。
小作品なので(サイズは10×30センチです)、今回はちょっと遊び心(?)を入れてみようかなと。
で、書体辞典を調べたら、「曲」という漢字は書体のバリエーションがとても多かったので、どれにしようかな~と迷ってコレになりました。
国内旅行、残念でしたね。
11/18の試験は、語彙・読解力試験ですか?
今回で最後ですから、これはぜひ合格できるといいですね!
>11/18の試験は、語彙・読解力試験ですか?
その通りです。準1級試との併願も考えましたが、結局は2級試験だけに絞りました。
この試験は、思ったよりも骨が折れますので(←コラコラ!)
>今回で最後ですから、これはぜひ合格できるといいですね!
そうですね。
昨年6月の試験では、『人工知能』と『知能指数』の単純な英訳を間違えたり、
漢語(故事成語)に至っても、似たようなミスを犯した挙句、
時間配分を完全に間違えてしまったので、
今回はこのようなことがないようにしたいですね。
>MTさん
それでは、有終の美を飾れるよう、頑張ってください。
人工知能と知能指数の英訳…AI( artificial intelligence)とIQ(Intelligence Quotient)なのですね。
なるほど、どっちもIntelligenceが入っているのか。
篆隷は面白いですよねぇ!!
個人的に一番すきなのは、曹全碑ですねぇ。
その昔、大学の先輩が、曹全碑全臨を作品にしてましたわぁ。
来月、先輩方の展覧会があるので、顔を出す予定です。
>しがないサラリーマンさん
篆書体は初めて書いてみましたが、正直どうやって書いたらいいのかよくわかんなくて、ただの写し絵みたいになってしまった…。
曹全碑の全臨!それは中々すごいですね。
隷書も書き慣れていないと、なんかついつい楷書っぽい書き方になっちゃいますね。特にハライのところとか。