毛筆書写技能検定準1級・第5問(はがき)練習法~上下左右の余白と字の大きさに気を付ける

毛筆準1級の第5問は、ハガキの表面(宛先住所・宛名、差出人住所・氏名)を書く課題です。

書き方のコツは、

・縦軸がズレないこと
・上下左右の余白が適度に取れていること
・字の大きさのバランスがとれていること

この3点を意識して練習すれば大丈夫です。

※昔はハガキ裏面(通信文)を書く課題でしたが、平成28年度第1回試験より、ハガキ表面を書く形式に変わっています。

診断テストでの評価からすると、字形が多少微妙な字がいくつかあっても、パッと見で全体のバランスが整っていれば、評価4(86点=合格ラインクリア)がもらえるみたいです。
(私が3月末に提出した診断テストがそうだった↓)

縦軸が歪んでいないこと
→字の中心線が斜めにズレていると、たとえ1字1字は綺麗だとしても、あまり見栄えが良くないですよね。
問3の行書課題と同様、縦の軸はまっすぐ保っている方が綺麗に見えます。

上下左右の余白が取れていること
宛先住所は郵便番号枠右側より内側
宛先(氏名)は郵便番号左側より内側
差出人住所は下の郵便番号枠右側より内側
※切手枠のすぐ下から住所を書き始めないこと(切手と住所の間には適度に余白を作る)
差出人氏名は下の郵便番号枠左側よりも内側
いずれも、郵便番号の枠を目安に、そこからはみ出さないように書くと、ほどよい余白が取れます。

字の大きさのバランスがとれていること
→宛先(名前)>宛先(住所)≧差出人(名前)>差出人(住所)の大きさで書く練習をするとよいです。

厳密にこの大きさ順で書かなくてはいけないわけではありません。
ただ、宛名の氏名が差出人名よりも小さかったり、差出人住所よりも宛先住所の方が小さかったら、なんか違和感を感じると思います。

書写技能検定で出題される住所は、1行で収まるか、せいぜい2行目に番地を書けば足りる程度の長さです。長すぎる住所だとか、妙に凝ったマンション名を書かされることはまずありません。
志布志市志布志町志布志(※)のように、ゲシュタルト崩壊をおこしそうな住所は絶対に出題されないと思います。
志布志市志布志町志布志の志布志市役所志布志支所の記入例がすごい
珍地名スポットとして有名でもある鹿児島県の志布志市の志布志市役所志布志支所へ行った。 (西村まさゆき)

・書体は楷書または行書で。
この課題は、実は書体の指定はありません。
なので、自分の得意な書体で書けばいいのです。
ただ、書体の指定はなくても、「はがきの宛名」ということを考えると、楷書か行書が良いのではないでしょうか。
仮に草書体で住所や宛名を書いたら、郵便局の機械で仕分けできなさそうだからです。
仕分けの機械からはじかれたものは局員さんが手作業で仕分けをするのでしょうけど、草書体が読める局員さんはそれほど多くないでしょうし。

私は楷書・行書の両方で数パターン書いたところ、楷書の方が綺麗に書けたので、本番でも楷書体で書きました。

・「上質紙に書く」ことに慣れる
試験本番では、第5問については、B5サイズの回答用紙が2枚配られます。
本物のはがきではありませんが、試験問題と同じ上質紙ではないかと思います。
この回答用紙に、はがきサイズの枠線と切手枠、郵便番号枠が印刷されています。

なお、協会で過去問を買うと、葉書の回答用紙もついてくるので、この用紙をコピーして使いまわしていました。

普通の紙に小筆で書くのは、やっぱり半紙とは勝手が違いますので、上質紙に書くこと、それ自体に慣れることも大事だと思います。
※ただ、安いコピー用紙と本試験用の回答用紙でも、書き心地が違いました。なので、コンビニのコピー用紙じゃなくて、試験問題用紙の紙質に近い、上質紙にコピーを取るのが良いと思います。

その上で、どの筆を使えばうまく書けるかを試しておく。

どの筆が書き良いかは人にもよると思うけど、とりあえず手持ちの細字用(漢字かな交じり・掲示文用)筆と、仮名用の筆で書いてみたら、今一つしっくりこなかったからです。

いくつか筆を変えて試した結果、結局は書道教室の実用書課題で使っている「宝研堂 選毫圓健(大)」が一番書き心地が良かったので、試験本番もコレを使いました。
試験の直前にわざわざ浅草の宝研堂に行って3本まとめ買いしたw

<毛筆書写技能検定準1級対策ページへのリンク>

毛筆書写技能検定準1級 使用した教材・道具類
毛筆書写技能検定準1級・過去問題の収集方法
①・毛筆書写技能検定準1級・第1問対策 上下左右に適度な余白を作る、過去に準1級・1級で主題された三体を覚える。
①・硬筆書写・毛筆書写準1級対策:草書体の練習だけで練習時間の6割を費やした理由
④・毛筆書写技能検定準1級・第4問かな臨書対策~高野切第一種・第三種・伊予切を中心に練習する
⑤・毛筆書写技能検定準1級・第5問(はがき)練習法~上下左右の余白と字の大きさに気を付ける
⑧・硬筆・毛筆書写技能検定準1級:旧字体・書写体対策~硬筆2級のドリルを使って書き取り練習をする
毛筆書写技能検定準1級対策(試験本番)~課題を書く順番と半紙の使用枚数 

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