毛筆書写技能検定準1級第8問と、硬筆書写技能検定準1級第7問では、旧漢字・書写体の漢字を、常用漢字の字体に書き改める問題が出ます。
私は硬筆2級の練習用ドリル(「硬筆書写技能検定」2級のドリル)に赤ペンで答えを書き込み、赤シートで隠して、実際に書けるかどうか筆記テストしながら覚えました。
この問題に関しては、毛筆・硬筆での出題傾向の違いはあまりないように感じましたので、毛筆準1級でも同じドリルを使って勉強できます。
ですので、硬筆2級に合格した人で、今後硬筆準1級・毛筆準1級を受験したい人は、そのドリルはまだ捨てないほうがいいです。準1級でも活用してあげましょう。
さて、旧字体と書写体は、硬筆・毛筆2級の時にある程度インプットしていたので、初見でも8~9割は書けました。ですが、それでも一部間違えやすい漢字や紛らわしくて覚えづらいものがいくつか残っていました。
たとえば昼(晝)と画(畫)の旧字体など。
パッと見ではどっちがどっちだっけ?ってなりやすいですよね。
で、そういうものほど試験では好んでよく出題されるわけです。
準1級対策では、間違えやすい・紛らわしい残り1~2割を重点的に書き取り練習する、という感じでやっていました。
準1級で出題される旧字体と書写体は、2級と同じくらいの難易度だと思います。
ただ、四択で選ぶのではなく、記述で答えを記入するので、当然その分だけ難しくなるということです。
もっとも、平成28年度までは、準1級でも常用漢字→旧漢字/書写体に書き換える問題が出題されていたので、それに比べたら難易度は易しくなっていると思います。
それでも、記述式なので読めないと答えようがないですし、常用漢字の字体も正しく書けないと正解にならないので、ノー勉で挑むのはちょっと危険です。
準1級は理論問題の合格基準点は76%(305点以上/400点満点中)なので、実技に比べたら緩いですけど、1問10点なので、ここで失点するのは結構痛いです。
76%なら一見余裕がありそうにも見えますが、草書・仮名古筆の読み問題や書道史・書道用語問題では、マイナーな問題が出ることもあります。
失点のリカバリーという観点からも、少なくとも出題範囲が狭くて似たような問題が繰り返し出題される旧字体・書写体の書き取り問題では、満点を狙えるようにした方が安心でしょう。
もし硬筆2級のドリルを持っていない人はどうすれば良いか?
その場合は「1級・2級の合格ポイント」にも、旧字体・書写体の一覧が載っていますので、そちらを利用すれば大丈夫です。
<硬筆書写技能検定準1級対策ページへのリンク>
準備編
・独学でも硬筆書写技能検定準1級・1級に合格するコツ
・硬筆書写技能検定準1級:使用した問題集、お勧めペン字練習帳と書体字典
各問題ごとの対策・練習法
①・硬筆書写技能検定第1問(速書き)対策~正しい書き順の復習と、行書の練習を重点的に行う。時間を測って過去問を練習する。
②・硬筆書写技能検定準1級・第2問の出題傾向と対策〜草書はどれだけ覚えればいいのか?
②・硬筆書写・毛筆書写準1級対策:草書体の練習だけで練習時間の6割を費やした理由
②・硬筆書写技能検定準1級&1級・第2問で草書体が書けない時の対処法~知ってる漢字を組み合わせて書く、行書を草書風に崩して書く(絶対に空欄のまま答案を出さない!)
硬筆書写技能検定第2問(3級・準2級・2級・準1級・1級)学年配当別の出題割合を比較してみた!
③・硬筆書写技能検定第3問(縦書き・行書)対策〜連綿は入れられるなら入れたほうが映えるけど、無理に入れなくてもいい
④・硬筆書写技能検定第4問(横書き・楷書)対策〜悪い評価がつく人が少ないからこそ、確実に評価4以上は取れるようにしたい
⑤・硬筆書写技能検定準1級・第5問(自由作品):漢字かな交じり文ではなく漢詩を選んだ理由
⑥・硬筆書写技能検定第6問(掲示文)~コピックを使うなら本番までに十分慣れておいたほうがいい(決して万人向けのペンではない)
⑦・硬筆・毛筆書写技能検定準1級:旧字体・書写体対策~硬筆2級のドリルを使って書き取り練習をする
⑧・硬筆書写技能検定準1級・1級 第8問B:古筆(仮名)対策〜よく出る変体仮名の読み方を覚える。
<毛筆書写技能検定準1級対策ページへのリンク>
・毛筆書写技能検定準1級 使用した教材・道具類
・毛筆書写技能検定準1級・過去問題の収集方法
①・毛筆書写技能検定準1級・第1問対策 上下左右に適度な余白を作る、過去に準1級・1級で主題された三体を覚える。
①・硬筆書写・毛筆書写準1級対策:草書体の練習だけで練習時間の6割を費やした理由
④・毛筆書写技能検定準1級・第4問かな臨書対策~高野切第一種・第三種・伊予切を中心に練習する
⑤・毛筆書写技能検定準1級・第5問(はがき)練習法~上下左右の余白と字の大きさに気を付ける
⑧・硬筆・毛筆書写技能検定準1級:旧字体・書写体対策~硬筆2級のドリルを使って書き取り練習をする
・毛筆書写技能検定準1級対策(試験本番)~課題を書く順番と半紙の使用枚数
コメント