硬筆書写技能検定第2問(3級・準2級・2級・準1級・1級)学年配当別の出題割合を比較してみた!

硬筆書写技能検定の実技第2問では、熟語を楷書・行書・草書の三体で書きわける問題が5問出ます。
(※3級~2級は楷書・行書の二体、準1級・1級は楷書・行書・草書の三体。ただし準1級では4問出題される)

で、準1級・1級の草書体を覚えるにあたり、何年生の漢字まで覚えればいいのか、その範囲の広さを探るべく、過去問をかき集めました。

準1級の時は、準1級過去問・1級過去問を覚えれば事足りたのですが、1級はそれだけだと死角ができるかもしれないと思ったので、2級・準2級・3級の第2問データも集めてみました。

そこで集めた過去問をもとに、各学年別の出題実績を割り出してみました。

3級(H10-1~H30-3出題実績調べ)
1年生23.7%/2年生33.5%/3年生19.7%/4年生13.8%/5年生4.4%/6年生2.7%/常用漢字2.2%/常用外漢字0%

準2級(H30-1~R3-2出題実績)
1年生15.5%/2年生41.8%/3年生14.5%/4年生12.7%/5年生7.3%/6年生4.5%/常用漢字3.6%/常用外漢字0%

2級(H10-1~R3-2出題実績)
1年生18.5%/2年生33.7%/3年生16.8%/4年生10.1%/5年生4.9%/6年生5.9%/常用漢字9.9%/常用外漢字0.3%

準1級(H18-1~R3-2出題実績)
1年生 22.6%/2年生 39.4%/3年生 13.8%/4年生 13.6%/5年生 3.2%/6年生 2.9%/常用漢字 4.0%/常用漢字外 0.5%

1級(S53-1~R3-2出題実績)
1年生 12.6%/2年生 29.2%/3年生 18.9%/4年生 12.7%/5年生 8.8%/6年生 7.5%/常用漢字 9.6%/常用漢字外 0.5%

※注:準1級は平成18年度、準2級は平成30年度より開始

★出題される漢字自体の難易度
出題される漢字の難易度は、1級≧2級>準2級>準1級>3級と感じました。

「準2級・2級よりも準1級の方が簡単なの?」と思うかもしれませんが、これは2級までは楷書と行書2体だったのが、準1級からは草書体が加わることへの配慮だと思われます。

だっていきなり2級で書いていた漢字を草書体で書けって言われたら、それはさすがにハードルが高すぎるからです。

準1級では、1級で出題される草書体のうち、比較的平易なものが繰り返し出題されているという印象を受けました。
2級を難しくしたのが準1級ではなく、「1級の出題内容のうち、平易~標準的な問題に限定して出題しているのが準1級」と感じました。

★3級では常用外の漢字は出題されない
なぜかと言うと、3級は主に中学生・高校生を対象にしている試験であり、中学生でも受験できる試験だからです。
中学と高校の国語で習うのは常用漢字までということを考慮して、常用外の漢字(JIS第1水準・第2水準)を出題しないのではないか、と推測されます。

参考:硬筆書写技能検定第2問(3級・2級・準1級・1級)各級別・よく出題される漢字best10

一見するとランダムに出題されているかのようにも見えますが、過去問のデータを集めてみると、好んで出題される漢字・熟語には結構偏りがあるのがわかります。

そこで、過去問のデータより、第2問でよく出題されている漢字のランキングをまとめてみました。

まずはこれらの熟語の楷書・行書・草書体(準1級と1級のみ)を最優先で覚えるようにするといいと思います。

※準2級は平成30年度より始まった試験なので、ランキングにするほどのデータがないため割愛しています。

3級熟語

1位:生活
2位:交流
2位:自然
4位:開花
4位:科学
4位:空気
4位:高山
4位:社会
4位:早朝
4位:登山
4位:花火
4位:文化

2級熟語

1位:梅雨
2位:野分
3位:青田
3位:落葉
3位:枯野
3位:紅葉
7位:北風
7位:自然
7位:水仙
7位:太陽
7位:野菊
7位:麦秋
7位:初雪
7位:冬空

準1級熟語

1位:白雲
2位:開花
3位:季節
3位:梅花
5位:紅梅
5位:春風
5位:夏空
5位:梅林
5位:白雪
5位:松風

1級熟語

1位:紅葉
2位:太陽
3位:海洋
3位:詩歌
3位:白露
6位:雲海
6位:節分
8位:銀河
8位:散策
8位:秋風
8位:夜長
8位:落葉

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