硬筆1級の第8問は、ペン字体で書かれた草書一文字の読み方を答える問題が5問出ます。
3級は文章中に書かれた草書体を読む(多肢選択)
準2級と2級はペン字体で書かれた熟語を読む(4択)
※平成29年度までは記述式だったが、平成30年度よりマークシートの4択問題に変わったので易化した。
準1級は書譜・十七帖・真草千字文など古典の図版を見て答える(記述式)※回によって当たり外れが大きいが、文脈で回答できる時もある。
1級はペン字体の草書一文字を読む(記述式)
(※いずれの問題も、H30年第1回の過去問より引用)
見ていただければわかるように、徐々に難易度が上がっていきます。
1級は各文字間の脈略がないので、ほぼノーヒントかつピンポイントでその文字が読めないと答えようがないのが難しいところです。
この問題については、私は過去問(なんせ約40年・100回分以上の問題をかき集めたので、問題だけは大量にあったw)を解いていって、解けなかった問題を重点的にインプットする時間を作りました。
この時、問題文の草書体も、できるだけ書き写すようにしました(第2問の練習を兼ねて)。
ただ、過去問といっても、年代によって出題者が変わるせいなのか、字形が結構変わっているんですよ。ぶっちゃけヘタクソな字もあったりするし(爆)
なので古い過去問は「どの漢字が出るのか」というデータの収集には役立地ますが、問題演習としてはあまり使わなくていいかなと思ったりします。
今の問題の字形とかけ離れている字については、改めて書体字典(常用漢字字典)などで調べなおして、その字形で覚えるのがいいです。
また、草書体は正解が一つとは限らないので、スタンダードな字形を一つだけ覚えたとしても、別の字形で出題されたら読めない、ということも度々あります。第2問や第5問は書体字典で覚えたスタンダードな字形をかけば問題ないけど、こちらは問題文として書かれた字が読めないといけない。その点がこの問題の難しいところかなと思います。
現状で試験問題と一番近い字形は、書写技能検定協会のサイトで購入できる「硬筆書写技能検定 2級のドリル」の草書の熟語だと思うので、このドリルの書体に慣れるのが良いと思います。
草書の練習以外にも、旧字体・書写体の練習にも使えますし、1冊850円(税込)と安価ですので、1冊持ってても損はしないと思います。2級の時にドリルをこの使った人は捨てないでとっておきましょう。準1級・1級でも使得ます。
<硬筆書写技能検定1級対策ページへのリンク>
準備編
・硬筆書写技能検定1級で使用した教材・書籍・筆記用具
・独学でも硬筆書写技能検定準1級・1級に合格するコツ
・硬筆書写技能検定1級対策:書体字典検索の時間を短縮するために工夫したこと(excelにデータを入れる・常用漢字の順番に並べ替える、等)
各問題ごとの対策・練習法
①・硬筆書写技能検定第1問(速書き)対策~正しい書き順の復習と、行書の練習を重点的に行う。時間を測って過去問を練習する。
②・硬筆書写技能検定準1級&1級・第2問で草書体が書けない時の対処法~知ってる漢字を組み合わせて書く、行書を草書風に崩して書く(絶対に空欄のまま答案を出さない!)
②・硬筆書写技能検定1級・第2問対策 草書体はどこまで覚える必要があるのか?
②・硬筆書写技能検定第2問(3級・準2級・2級・準1級・1級)学年配当別の出題割合を比較してみた!
③・硬筆書写技能検定第3問(縦書き・行書)対策〜連綿は入れられるなら入れたほうが映えるけど、無理に入れなくてもいい
④・硬筆書写技能検定第4問(横書き・楷書)対策〜悪い評価がつく人が少ないからこそ、確実に評価4以上は取れるようにしたい
⑤・硬筆書写技能検定1級:第5問(漢詩)対策~書体はどれでもよいけど、旧字体と書写体を織り交ぜて書くと味が出る
⑥・硬筆書写技能検定第6問(掲示文)~コピックを使うなら本番までに十分慣れておいたほうがいい(決して万人向けのペンではない)
⑦・硬筆書写技能検定1級:第7問AB(旧字体・書写体)対策〜双方に跨って出題される漢字に要注意
⑧・硬筆書写技能検定1級・第8問A(草書の読み)対策~直近の過去問と硬筆2級のドリルの字形でインプットする
⑧・硬筆書写技能検定準1級・1級 第8問B:古筆(仮名)対策〜よく出る変体仮名の読み方を覚える。
⑨・硬筆書写技能検定1級:第9問A(添削問題)対策~教育漢字の楷書体を重点的に練習する
⑨・硬筆書写技能検定1級:第9問B(書道史)対策~ダミー選択肢の筆者も覚える、図版と一緒に覚えると効率がいい
⑩・硬筆書写技能検定1級:第10問B(歴史的仮名遣い)対策〜中学生・高校生用の古文の参考書を読む、過去問で誤りパターンを覚える
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