独学初心者に資格試験の勉強法を教えた話(国内旅行業務取扱管理者試験・後日談)

そういえば、先日うちの母が上京してきまして、資格試験の話をしました。

母の友人の娘さんが、来年1月の介護福祉士の試験を受けるんだけど、仕事がハードでなかなか勉強時間が取れない…とのことで、
「miwaに教えてもらったんだけど、テキストを1ページ目から読むんじゃなくて、最初から過去問題集で問題をやってみて、解説を読んでもわからないところがあったらテキストに戻るといいよ。これでこないだうけた試験(国内旅行業務取扱管理者)受かったからやってみたら?」
と教えてあげたのだそうです。

母の友人は「へぇー!そうなんだ!じゃあさっそく娘に教えるわ!」と言ったそうですが、つい最近まで資格試験の勉強法がよくわかっていなかった人のセリフとはとても思えませんね(笑)

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ぶっちゃけ無理だろうと思ってました

昨年夏に「国内旅行の資格がほしい」と言い出した時点では、ぶっちゃけ本当にやるの!?と思ってたんですね。

というのは、2009年宅建試験の後に
宅建受かったの!?すごいね~。結構難しいでしょあの試験。どうやって勉強したの?どのくらい勉強したの?どっか学校に行ったのかい?

と聞かれたので、

独学だよ。学校には行ってない。勉強は市販の過去問題集3冊と薄いテキストを2ヵ月ちょっとくりかえしやっただけだよ」と言ったら、

えー独学!?ホントなの~?過去問なんてやる意味あるのかい?昔出た問題と同じ問題なんて出ないっしょ!
と素で言い放った前科があるからです(苦笑)

母上様は元々は要領が良くて頭の回転も速い人なんだけど、この種の資格試験(中レベル以上の択一式国家資格試験)の勉強をした経験がなく、それどころか約ン十年間?試験勉強というものから遠ざかっていたんですね。
なので、試験勉強=学校でやってる定期試験・実力テスト的なイメージが強いのかな?と思ったのです。

そのまま母上様の自主性に任せて放っておいたら、基本書を頭から終わりまで全部読む、過去問分析と演習を試験直前まで取っておくとか、いちいち1ページずつ基本書のまとめノートを作る…etc

いわゆる真面目系ガリ勉女子中高生にありがちな、インプット中心の勉強をやりかねません(苦笑)
あるいは、某ユー○ャンの通信講座を申し込んだはいいけど、手つかずのまま放置とかね。

これは母に限らず、学生時代以来久しぶりに勉強に取り組む人の多くがハマりがちな落とし穴でもあります。
頭の良しあしの問題ではなく、試験勉強を知らないが故にハマりやすい落とし穴と言えます。

珍しくやる気モードなのはいいけど、本当に試験本番まで勉強が続けられるのか?途中でイヤンになって投げ出したりしないか?と、心配でしょうがなかったですね。

ホントに勉強してんのかな?それともただの一時的なやる気で、今は熱が冷めて全然勉強していないかも?もうそろそろ勉強の進み具合を確認してみようかな~と思った矢先…

4月中旬頃に、母親の方から「ちょっと勉強のやり方教えてよ!」というHELPコールがありましたよ(苦笑)

母「消費税が上がる前に通販でテキスト買ってみたんだけどさ~旅行業法っていうの?読んでもちっとも面白くないじゃない!赤シートを使ったら目がチカチカするし~。こんなのを一字一句覚えなきゃいけないの?とてもじゃないけど覚えられないわ~。アンタいつもどうやって資格とってるの?何か効率いいやり方はない!?
と聞かれました。

私「業法や約款をただ読んでても面白いわけないしょ~。あとマークシート4択の試験なのに、(テキストを)一字一句覚える必要なんてないし。学校の穴埋め記述テストじゃないんだから。私が試験を受ける時にそんな面倒くさいことやってると思う?いくら時間があっても足りないじゃーん。

そんな面倒くさいことをやるわけねーだろアンタの血を半分受け継いでいるのに(爆)

というわけで、数回にわたって、勉強法や問題を解くときのコツを教えてあげました。

私が教えた勉強法

・まずは過去問題集買ってくること。話はそれからだ。
・問題集を一通り読んで、どんな形で問題が出題されるかを掴んでからテキストを読む。何もわからない状態で本を順番に読んでも多分覚えられないけど、どこがよく出るかわかっている状態で読めば、テキストの中身がスムーズに頭に入る。

・マークシートの試験だから、言葉を一字一句を正確に覚えなくても大丈夫

・赤シートも使いたくないなら使わなくて結構。栞として使えばいい。

・要は4択の中から間違ってる(合ってる)モノを探す、早い話が「間違いさがし」の試験だから、間違っている選択肢のどこが間違っているのかをチェックして、それを正しい文章に直す練習してみる。

・別にノートを作る必要もない。ノートを作る暇があるならテキストか選択肢ごとの解説を読みこんだほうが効率がいい

・この試験は3科目とも6割以上を取らないといけないので、苦手な分野をつくってはいけない。

・似たような言葉で引っ掛けてくるので、その「違い」を覚える。問題を解いていて紛らわしいと感じたところほど要注意。そこをきちんと覚えられるかどうかで点数に差がつく。

・数字に注意する(問題を作る側にとっては数字を入れ替えるだけでいい→問題を作りやすいので、よく狙われる)

・(昨年の問題を1年分通しで解いたら3時間かかったというので)よく出る定番の選択肢は即答できるレベルまで覚えておくと、時間の節約になる。

・問題集は1回やってやりっぱなしにするんじゃなくて、間違えた問題は出来るようになるまで繰り返しやる。逆に覚えたところは飛ばしていい。

・わかる問題から答える。わからない問題が出たら一旦飛ばして後回しにする。無駄に時間をかけない。

・本試験では仮に見たことがない問題が出ても焦らず、諦めず、最悪消去法で正解できればいいと割り切る。

勉強の最中ではなんかいろいろ泣き言を言ってましたけど(老眼だから眼が疲れるとか、問題文がわかりにくくて意地悪だからもっとわかりやすく書いてほしいとかね。でもそれじゃ試験にならないじゃないw)、無事試験を終えて自己採点が終わった後、母様からは

「今回はアンタが前日に帰ってきてくれて本当に助かった。一人で勉強していたら絶対に落ちてた」
「最初は通信講座とか利用したほうがいいのかなー?って思ったけど、miwaの言うとおりに勉強したら、テキストと過去問だけで済んだからお金もかなり浮いてトクしたわ~。」

と感謝されました。

久しぶりに勉強するのは大変だと思う

資格マニアにとって、この資格はごく普通レベルの難易度という認識かもしれないけど、ン十年ぶりに試験勉強をやるぞ!という母にとっては、合格レベルに到達するまで勉強を続けるのは、いくら好きな旅行に関する資格とはいえ、なかなか大変だったと思います。

この資格に限らず、いざ「勉強しよう!資格を取ろう!」と思い立っても、勉強が3日坊主で終わる&試験を受けるまでに至らない人のほうが多いのが現実です。

また、本人にやる気があって勉強を続けられて、本試験受験まで漕ぎつけたとしても、勉強法がマズいと合格点がとれないのもまた資格試験です。
勉強法と勉強量(時間)がうまくかみ合ってないと、試験には受からないのです。

だから、母はガチで試験勉強を頑張ったんだなと思いましたし、自分としても教えた勉強法や方向性が間違ってなかったみたいで本当に一安心でした。

そしてその後の母上様。
何だかんだ言って試験を受けるのは結構楽しかったから、これからはボケ防止のために1年に1個資格をとろうかな
と言い出しましたよ。これで終わりじゃないんかいw

でも、今回と同じような要領で勉強すれば、旧宅建主任者レベルまでの文系試験or測量士補レベルの理系・技術系試験までなら概ねイケると思うので、興味のある資格があるならそれは是非頑張ってほしいです。

というわけで、これからは、つかず離れずの距離感でアラカン母の資格道(笑)を見守っていこうと思います。

ついでに友人の娘さんが介護福祉士に合格することも祈って…。まぁ元々は勉強がそこそこできるお嬢さん(だけどこの手の資格の受験経験がないだけ)なので、大丈夫だとは思いますけど。

コメント

  1. 資格チャレンジ初心者 より:

    こんにちわ。

    >旧宅建主任者レベルまでの文系試験or測量士補レベルの
    >理系・技術系試験までなら概ねイケると思う。

    では、それを超えるものは、どうすれば効率がよいのですか。
    無論勉強時間には制限があることは前提です。
    そちらの方が興味があるので、
    そのうち、それを話題にされることを期待します。

    ところで宅建が宅建士になって、
    難しくなると、有名講師とやらが皆言っていますけど、
    具体的にどう難しくなると予想しているのか誰も書いていません。
    いいかげんなもんだよ。根拠を示せっての。

    • miwa@管理人 miwa@管理人 より:

      >では、それを超えるものは、どうすれば効率がよいのですか。

      多分そういう方法はないと思います。
      あるなら多分マン管も行政書士もとっくに受かってますってw
      だから、「旧宅建主任者レベルまでの文系試験or測量士補レベルの理系・技術系試験まで」と条件をつけているんですよ(笑)
      仮に合格までに500時間かかるものを300時間までに減らすことはできると思いますが、40~50時間に圧縮する方法はないと思います。
      逆に、ある程度効率よく勉強をしないと、500時間は簡単に700~1000時間に膨れ上がる。それが難関試験だとも思います。

      宅建主任者→宅建士になると難しくなるというのは、おそらく、行政書士やマンション管理士などの士業資格と同列になる→合格率が下がるか、問題が民法+業法の複合型・思考型の問題が増えるということを指しているんじゃないでしょうかね。実際には始まってみないと何とも言えないのでしょうが。

  2. わたる より:

    み、みわ先輩、寒いですね、私は今も震えています。

    私は、選択問題か、記述式かと、計算問題があるかないかで、けっこう勉強の仕方が変わってきます。

    けっこう体を動かさない勉強をします。簡単に問題集に答えを書いて眺めるのが基本なんで、小説を読んでるように勉強します。

    だから、それがしにくい電卓問題が苦手です。

    みわ先輩、最近は1,2,3月に向けた準備をしています。

    来年何を受けようか考える時が一番楽しいです。でも、試験が近づくにつれてなんでこんなの申し込んじゃったのかな・・・と後悔したりしてテンションが下がっていきます。まだまだ資格マニアとしては未熟者です。みわ先輩のように試験直前に最高のテンションにもっていけたらいいですよ・・・。

    最近申し込んだのは、ビジネスキャリア検定の経理と企業法務(組織法務)の2級と、工業英語と品質管理検定です。

    ビジネスキャリア検定は、来年度から1級が復活して4級が親切されるみたいです。

    ビジネスキャリア検定は今まで、経営戦略とマーケティングと生産管理プラニングと財務管理と経営情報システムの企画と活用(全部2級)を受けてきました。

    一応全部受かってきたので、もしみわ先輩が受ける予定があればいろいろアドバイスができるかもしれません。

    それでは、すごく寒いですけど、体に気を付けてお勉強してくださいね。

    もしみわ先輩が風邪で寝込んだりしたら、わたしは心配で何もできなくなってしまうんで・・・。

    • miwa@管理人 miwa@管理人 より:

      >わたるさん

      お気遣いありがとうございます。
      ちなみに私も
      >試験が近づくにつれてなんでこんなの申し込んじゃったのかな・・・と後悔したりしてテンションが下がっていきます。
      同じですよ。
      試験が近づくにつれてだんだんテンションが下がってきて、試験当日の家を出るまでが一番テンションが低くて、試験会場に入ってからだんだん回復して、終わるころにはまた次の試験のことを考えているというねw

      そうですよね…電卓問題は勉強が面倒くさい(苦笑)
      多分今まで受けた簿記・財務会計資格がストレートに合格できてない理由はこれに尽きますね。
      それに、問題集や計算メモなどのスペースを考えると、カフェや電車で勉強するのもやりにくいですしね。

      >ビジネスキャリア検定は、来年度から1級が復活して4級が親切される

      へー!そうなんですか!!
      とはいっても、2・3級の難易度もよくわからないので、1級がどのくらいの難易度になるのかも今一つ想像がつかないですね。
      というか、ビジキャリはテキスト類が今一つなうえに、過去問題はHP上から2回分ダウンロードするくらいしかないので、何か今一つ受けたいなーっていう気持ちになれないんですよ…。
      銀行業務検定くらいにテキストと問題集がしっかり作られているならいいんですけどね(苦笑)

  3. ミカン より:

    miwa管理人様

    はじめまして。
    miwa様のブログを何時も楽しく読んでいます。

    自分の場合も?
    最初は仕事に関連のある資格をぼちぼち取る事から始めたのですが、
    最近は資格取得そのものが趣味になってきています。
    その中で、miwa様の資格取得の戦歴は自分の中で凄く役ににたっています。

    • miwa@管理人 miwa@管理人 より:

      >ミカンさん

      はじめまして、コメントありがとうございます。
      資格取得が趣味にって…私と同じですね~。
      今はどのような資格をとってらっしゃるのでしょうか?
      このブログで役に立つと思う部分があれば嬉しいです。

  4. Suica割 より:

    母上の同じ問題はでない。
    まあ、全くの間違いではないですが、同じ作りの問題はいくらでも出ます。
    数字入れかえたりとか、選択肢が半分くらい新しいのが入って、古いのが無くなるとか、物質名が入れ替わるとか、サルベージした過去問がいじってあるとか。
    過去問とは、自分が受ける本試験の例題を解く勉強と思えば、良いのではないかと思います。
    例題が解ければ、実際の問題も解けるものです。

    • miwa@管理人 miwa@管理人 より:

      >Suica割さん

      >数字入れかえたりとか、選択肢が半分くらい新しいのが入って、古いのが無くなるとか、物質名が入れ替わるとか、サルベージした過去問がいじってあるとか。

      そうなんですよ!うちの母上様はそれがわかってなーい!
      でも今回の試験で私の言ってたことの意味がわかったみたいで、「miwaの言う通りだった。こうやって勉強すれば点数が取れるんだね」って納得してくれたようでしたよ。

  5. charu-oni より:

    はじめましてmiwa様。   いつもブログを拝見しております。miwa様と同世代でいわき市在住のヒラリーマンです。三年前から、業務に活かせる資格取得に励んでおります。日商簿記三級、日商簿記二級、FP三級、危険物乙4と取得しております。昨日はビジネス実務法務検定三級受験してきました。自己採点では合格圏内かと思います!miwa様のブログで、ベーシック資格は要領よく行えば、数週間で可能という事がわかり、危険物14日、ビジネス実務法務検定7日と短期間で対応できました。通信教育の受講期間を額面に受けとめておりました。次はITパスポートを考えております。イメージ的には、ダイアモンド別冊にあった業務に活かせるベーシック資格を資格を取得し、のちに中小企業診断士取得を目指したいと思います。ダイアモンドに書いてあったベーシック資格は二級販売士、日商簿記二級、宅建、ビジネス実務法務検定二級、ITパスポート、知的財産検定二級でした。miwa様は大方取得されておりますので、今後勉強法を教えていただけたらと思います。   

    • miwa@管理人 miwa@管理人 より:

      >charu-oniさん

      はじめまして。コメントありがとうございます。
      ビジ法3級の試験を受けられたのですね。お疲れ様です。
      通信教育の受講期間は、標準的なテキストや課題を終える時間をベースに設定されているんだと思いますが、実際にはそこまで必要じゃないだろう…と思うものもあれば、これは6か月そこらじゃ足りないだろ(行政書士や社労士)っていうのもありますよね。

      今後の目標はベーシック資格+中小企業診断士なんですね。診断士は私はまだ受けたことがないので何とも言えませんが、他の資格取得の勉強が役に立つタイプの試験だと聞いています。
      二級販売士、日商簿記二級、宅建、ビジネス実務法務検定二級、ITパスポート、知的財産検定二級を取って頑張って目指してください!

  6. 泰斗 より:

    過去問から始めるで大半の難易度中くらいの試験はOKですよね。
    私は昔からそういうスタンスですのでmiwaさんのお話妙に納得です(#^.^#)

    最近やっと分割して受けてた資格試験を合格できました。
    工事担任者AI・DD総合種。
    1科目づついこうと決めていたのでやっとです(笑)
    この試験は過去問オンリーでいけます。
    通関士も過去問だけでOKでしたから、まだまだそういった試験が埋もれていそうです。

    この作戦で電験三種と公害防止管理者あたりも攻略しようかと考えています。

    これからも頑張ってください(#^.^#)

    • miwa@管理人 miwa@管理人 より:

      >泰斗さん

      何でこういう勉強法を私(娘)から母親に教えているのか本末転倒って感じですけど…母親的にはかなり目から鱗だったみたいですよ。
      そしてその母親の友人にとっても目から鱗だったみたい(笑)
      どっちも、よくも悪くも「真面目な優等生」タイプの人なので、教科書を読まずにまずは過去問とその答えを読む、という方法はちょっと邪道だと思っていたんじゃないですかね。

      工担総合種、おめでとうございます!
      そうですか、これも過去問題だけでイケるんですね(笑)
      理系苦手でも大丈夫なのかしら…という不安はあるのですが。

  7. べし より:

    公害防止管理者は、過去問だけは5割しか取れない、というか5割は取れると思いますね。

    • miwa@管理人 miwa@管理人 より:

      その5割から6割がなかなか厳しいんですよね…理系じゃない自分にとってはね。

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