準1級試験当日日記で、「【優曇華の花】とか【口中の雌黄】なんてシラネーヨ!ヽ(`Д´)ノウワァァァン!!」という話を書きましたが、(九)諺・故事・成語の問題以外にも、もう一つ苦戦した問題がありました。
試験開始の合図があった後、(一)読み問題から順番に解いていき、(七)四字熟語問題までは、比較的順調に解答欄を埋めていきました。
勿論、(一)から(七)までの問題でも、わからない問題はいくつかありました。
とはいえ、「(各大問中)1~2個くらいは、見たことが無い・知らない問題もあるでしょ」という想定の範囲内だったので、これは後で余った時間で解けばいいかという感じで飛ばしました。
ところが、(八)対義語・類義語の問題を目にした途端、パタッと鉛筆が止まってしまったのです。
………………「これ…ヤバくないか!?」と冷や汗がタラーリ滴り落ちました。
まずは、わかる問題だけでも埋めていこう。
語群を消去して、わかる問題と、わからない問題をハッキリさせよう。
とりあえず確実に答えがわかる問題の回答を埋めてみたら…ゲゲゲーーッ!10問中5問も空欄があるじゃないですか!
試験直前期に本試験型問題集18回分と過去問題集を解いたら、対義語・類義語の問題は、殆どの回で9問~10問と安定して得点できていたので、「対義語・類義語は得点源にして、文章題や四字熟語で失点したときのカバーに使ってやろうシメシメ」と目論んでいたのです。
とはいっても、本試験型問題集18回分を解いたうち、一度だけここで4問も間違えてしまった回がありました。
そうしたら合計点も160点を下回ってしまったので、「ここのセクションは最低でも8問以上正解できるようにならないと、不合格フラグが立ってしまう」と思っていました。
なので、「こんなところで10点もロスしていたら、他の問題の失点カバーどころじゃない。このままでは不合格フラグが立っちゃう!どうしよう!!ヤバイヨヤバイヨ!」と、すごく焦ってしまいました。
苦手なセクションで点が取れないのは仕方ないとしても、得点源にするはずの対義語・類義語で、「5問しかわからない!」というのは殊更ショックが大きく、ショックからくる焦りで頭が混乱しているのか、残った漢字と語群を見ても、何と何がペアになるのか、ひらがなの語群がグルグル頭をまわって、漢字が全然思い浮かばない。
このままでは埒が明かないので、空欄の5問は後回しにして、次の(九)故事・諺・成語、(十)文章題の問題に移りました。
そうしたら、次の(九)故事・諺・成語問題も、例の「優曇華の花」やら「口中の雌黄」といった問題が出たために、ここも10問中6問しか解答欄が埋まりませんでした。
もうここで自信ガタガタ!
「う~~~ん。今回は不合格かもしれないぜコンチクショー。前半が順調だったのは一体なんだったんだよorz」とテンションがガタ落ちしてしまいました。
しかし、そこで諦めてはいけない。諦めたら試合終了ですよ。
幸い、苦手にしていた(十)文章題が思っていたよりもスムーズに回答がうめられたので、ちょっとだけやる気が戻る。
最後まで解き終えたところで、(一)~(七)のわからない問題の空欄を埋めて、(八)対義語・類義語の問題に戻りました。
この頃には、ちょっと前までのパニック症状は治まって、頭の中がだいぶ冷静になっていました。
もう一度、残った5つの漢字(楽天、偽筆、閑散、田畑、不抜)と、語群(えんせい、しんせき、のうほ、はんげき、ふたいてん)を見比べながら、どのように組み合わせればいいのかを一つ一つ検討する。
まずは、熟語の対義語を考えてみる。
(自分的には、反対の意味のほうが連想しやすいから)
偽筆の反対語は「正真正銘本人が書いたもの」という意味の言葉が入りそう。
語群の残り5つ(えんせい、しんせき、のうほ、はんげき、ふたいてん)中から、「本人が書いたもの」という意味の言葉を選ぶとしたら…
あっ!そういえば確か「真跡(しんせき)」って言葉があった!
しんせき(真跡)を消去。2点ゲット。
閑散の対義語…騒がしい、賑わっている、繁盛?
でも繁盛は語群にない…だったら「はんげき」なのかな。
「はん」は商売繁盛の「繁」だと思うけど、「げき」は「劇」?「激」?どっちだっけ??
…と考えてみたところ、そういえば、「繁劇」という熟語を問題集のどこかで見かけたことを思い出す。
はんげき(繁劇)を消去。2点ゲット。
「田畑」の類義語…えんせい・のうほ・ふたいてんの中からそれっぽい言葉を選ぶとしたら、「のうほ」かな?
「のうほ」の「のう」は「農」だと思うけど…「ほ」に当たる漢字はなんだ!?
田や畑の漢字を見ながら、該当しそうな「ほ」の漢字を連想していく。
舗、穂、浦、帆、捕、保、補…
「ほ」の漢字をいくつか書いているうちに、そういえば、「田圃(たんぼ)」の書取練習をしたことを思い出す。
これ、もしかすると「圃」が入るかもしれない。
このような熟語があるのかは知らないけど、とりあえず「農圃(のうほ)」と書いてみる。
(家に帰ってから「農圃」でググッたらヒット。ラッキーヒットで2点ゲット!)
残った二つは、楽天と不抜、「えんせい」と「ふたいてん」
何故この2択が残ってしまったのかというと、最初に「えんせい」という言葉を見たとき、「遠征」だと思い込んでしまったこと。
「あれ?【遠征】と反対・同じ意味になる熟語がないじゃないか!」と行き詰ってしまったからです。
また、「ふたいてん」から、四字熟語の「不倶戴天」が頭にうかんでしまい、「不戴天」という間違った言葉を連想してしまう。
ちょwwwお前、「倶(ぐ)」はどこに消えた?
この2つのミスリードがなかったら、このセクションはもう少しスンナリ解けたかもしれないです。
思い込みって怖いっすねw試験には魔物がいるんですね。
ひとまず、楽天の対義語に不戴天、不抜の方に遠征と書いてはみたものの…何か違う。絶対これは2つとも間違っている。
でも何が正解なのかがわからないという、非常にモヤモヤしたまずい状態。
遠征と不戴天を消しゴムで消して、他に何か「えんせい」という、楽天の反対の意味をもつ熟語はないかを考えつつ、「楽天」「不抜」「えんせい」の字を見比べる。
楽天の言葉の意味と、反対の意味を考えていると、フッと「厭世」という言葉が降りてきました。
あっ!楽天家の反対語は「厭世(ペシミスト)」か!!
これで、楽天⇔厭世(えんせい)が埋まる。2点ゲット。
何が遠征だコノヤローw
ところで、この「厭」という漢字も、試験の直前1週間くらいまでは間違って覚えていたんですよ。
厂(がんだれ)に日と月、犬なのに、日のところを口だと思い込んでいた…危ない危ない(汗)
最後に残った「不抜=ふたいてん」は、不退転という言葉を知らなかったので、残念ながら間違えてしまいましたが、残り時間で粘って回答をひねり出した結果、類義語・対義語は10問中9問正解、8点を上乗せすることができたのでした。
点数だけ見ると余裕っぽく見えるけどとんでもない。解いている最中は苦しくてしょうがなかったです。
ちなみに、(九)故事・諺・成語でも、同じように言葉の意味から類推して言葉を捻り出して回答してみたものの、全くもってトンチンカンな答えを書いてしまいましたw
「獅子身中の虫」だけは、前後の言葉の意味から、「獅子」と書いてみたら運よく正解できましたけど。
このように、準1級以上の試験では、「知っている問題を正確に解答する能力」に加えて、「初見問題でも、問題集で勉強した知識を駆使して答えをひねり出す」「知らない問題と出くわしても思考停止せず、落ち着いて考えてみる」ことが大事だと思いました。
でも、こうして答えを捻り出していくには、ある程度の知識の「量」の蓄積がないと、そもそも捻り出しようがない、まったくもって見当のつけようがないのもまた事実。
なので、まずはある程度の知識量を詰め込むことが前提条件になります。
ゆとり教育に対するアンチテーゼのようだけど、知識のないところからは想像も創造も生まれないというかね。
というわけで、「準1級はなかなか手ごわい試験だったな~」と改めて思います。今なら笑って済ませられるけど試験中は結構冷や汗かきましたものw
コメント
やはり、初見問題は苦戦しますよね・・
本試験型、今まで「試験終わったら売るために書き込まないように」してましたが、そんなことしてたら受かりそうもないので、ガンガン使い倒そうと思いました(笑)
>まささん
準1級は、ガチの初見問題と、「一見初見のように見せかけておいて問題集のどこかで載っていたような…」という感じの問題が一定数ありますね。
後者の方は、残り時間で粘って考えてみると、フッと正解が閃くという感じでしょうか。
本試験型は1冊1000円程度なので、ガンガン使い倒しましょう!