私の場合は、簿記2級が終わってから試験勉強を開始したので、とにかく勉強時間が足りませんでした(そんなことはハナっからわかっていたけど…)勉強開始時点で筆記試験まで残り1ヵ月半しかない!となると、できることには限りがあります。
使用教材
何をやっていたかというと、過去&予想問題集中心に勉強していました。
2010年版U-CANの保育士 速習レッスン(上)
2010年版U-CANの保育士 速習レッスン(下)
2010年版U-CANの保育士過去&予想問題集
保養協のHPにある過去問題(5年分)
(※キャリアステーションHPでも過去問を参照することができます(法改正対応済み))
あとは速習レッスン(下)の巻末についている保育所保育指針を切り取って、スキマ時間で全文を何度も繰り返し読みました。
合否を分ける8つの重要論点
科目数も問題数も多い保育士試験ですが、毎年必ず複数題出題される問題があります。
それは以下の8つです。
1・児童福祉法
2・児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)
3・児童福祉施設最低基準
4・保育所保育指針
5・日本人の食事摂取基準
6・教育基本法
7・保育・幼児教育・福祉・心理学に関する歴史上の人物名・功績・書籍名
8・音楽記号、移調、音階、和音
これらの法律や用語、知識問題をみすみす落としているうちは保育士試験の合格は難しいでしょう。逆に、これらに関する問題はテキストでの知識インプット・問題集でアウトプットを繰り返すことで、グッと合格に近づくともいえます。
初受験の人や養護原理・保育実習理論にまだ合格していない人は、とりわけ、児童福祉法、保育所保育指針、児童福祉施設設置基準に重点を置いて勉強してください。
なぜなら、保育士資格は、児童福祉法で定められている資格であり、保育所は児童福祉法で規定されている児童福祉施設の1つだからです。
保育所を初めとした児童福祉施設の基準は児童福祉施設最低基準で定められています。
また、児童福祉施設最低基準第35条では、「保育所における保育は、養護及び教育を一体的に行うことをその特性とし、その内容については、厚生労働大臣が、これを定める。」とされており、この指針が「保育所保育指針」なのです。
完璧主義を目指すと合格は遠のく
ところで、ネットで保育士試験の情報を拾って行くと「ユーキャンで勉強していたけど、不合格だった」という意見が散見されました。本当にそうなのでしょうか。
私の実感としては、市販のユーキャンのテキスト上下巻でも、全科目合格点(6割)はとれると思います。
ただ、かなりコンパクトに纏められているが故に、科目によってはテキストの説明が足りない部分が多々あるのは否定できないので、時間に余裕がある人は全社協のテキストやインターネットで情報を補充するといいでしょう。
全国社会福祉協議会が発行している保育士養成講座テキストは情報量も多く、ここで書かれていることが多く出題されるので、このテキストの内容をきちんと理解できれば間違いなく合格できると思うのですが、短期間であのボリュームを全部こなすのは多分無理です。
だから時間に余裕がない人は、いっそのことユーキャン一本に絞って繰り返し勉強する方がいいと思います。
下手に多くの教材に手を出しても、曖昧な知識しか得られません。
それなら、ユーキャンの過去&予想問題集の解説を丹念に読んで、「この肢が (×)になる理由」を理解できるまで何度も繰り返した方が本試験で点数がとれます。
満点を目指すと自滅します。
短期学習では満点はとれません。だから満点をとろうと思わないで、確実に6割をとる勉強が大切です。
本試験で確実に6割をとるためには、過去問で問われた論点や法改正が行われた箇所を落とさないことが必要です。
五肢全部わからなくても正解は選べる!
保育士の筆記試験は、統一試験になってからの歴史が浅く(平成16年より全国統一問題となっています)、まだ問題が出し尽くされていません。
ですので、「見たことのない論点がたくさん出題されている!」「過去問だけでは足りないのではないか?」と感じるかもしれません。
しかし、5肢択一式とはいえ、実際には2~3肢で○×の判断がつけられると正解にたどりつける問題も多いです。
しかも、過去問で既出の知識を抑えていれば十分に解けるものも少なくありません。
例)平成22年 発達心理学 問1
次の【Ⅰ群】の語句と【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
A マイクロシステム
B 発達の最近接領域
C 感覚運動的知能の段階
D インプリンティング
【Ⅱ群】
ア ヴィゴツキー(Vygotsky, L.S.)
イ ブロンフェンブレンナー(Bronfenbrenner, U.)
ウ ローレンツ(Lorenz, K.)
エ ピアジェ(Piaget, J.)
(組み合わせ)
A B C D
1ア イ ウ エ
2ア ウ イ エ
3イ ア エ ウ
4ウ ア エ イ
5エ ウ ア イ
この問題は、ブロンフェンブレンナー→マイクロシステムがわかっている人にとっては一発で正解がわかりますし、ブロンフェンブレンナーのことがわからなくとも、過去問でも頻出のヴィゴツキー→発達の最近接領域、ローレンツ→インプリンティング、ピアジェ→感覚運動的知能の段階がわかれば、正解肢3にたどりつけます。
組み合わせ問題の構造は、実質的には3択または4択問題のようなものです。
一見見たことがない選択肢があっても惑わされないで、問題文を丁寧に読んで、既存の知識で判断できるところから○×をつけることが大切です。
どうしても、判断がつかない選択肢が余ってしまった場合は、余った選択肢を読み比べてみて、より常識に近いほうを選ぶと、多少正解率があがります。
コメント