仕事帰りに、スタディPCネット(秋葉原)にて、「日商原価計算初級」を受験してきました。
この試験は、2018年4月1日から始まった、新しい検定試験です。
日商簿記初級の姉妹版(工業簿記ver.)というか、2級工業簿記の下位級にあたるものです。
原価計算初級は、「原価計算の基本用語や原価と利益の関係を分析・理解し、業務に利活用することができる。」レベルです。
試験は19:00から予約していましたが、18:40くらいに会場についてしまったので、すぐに始めることにしました。
ちなみに、ここのPC教室は、試験専用の教室ではないので、一般の生徒さんのレッスンに混じって、試験を受けさせてもらいました。
試験の内容
試験の出題形式はCBTで、40分で問題を解きます。
今回は、原価計算初級のテキストを買い(スッキリわかる 日商原価計算初級 (スッキリわかるシリーズ))、テキストの問題演習とサンプル問題を解いてから受験しました。
原価計算に限った話ではありませんが、日商のCBT試験は総じて問題に「癖」があるので、下位級の試験でもノー勉で受けると、本番で余計な冷や汗をかいてしまうからです(昨年の日商簿記初級がそうだった)。
第1問は、原価計算の基本知識問題と、工業簿記の仕訳問題が出ます。
用語問題が13問、仕訳が1問でます。
4肢択一の選択式で、プルダウンで正しい答えを選びます。
第2問は、損益分析と利益計画・管理の計算問題です。
損益分岐点、固定費・変動費・貢献利益(率)・営業利益、販売価格差異・販売数量差異などの計算問題が出ます。
計算した答えを、テンキーで手入力します。
第3問は、製造原価・売上原価および損益計算書の作成問題です。
当期製造費用(材料費・労務費・製造間接費)、月末仕掛品と当月製品、売上高・売上原価・売上総利益・販売費および一般管理費・営業利益を計算する問題などがでます。
計算した答えを、テンキーで手入力します。
ちなみにテキストには月初仕掛品がある場合の例題がなかったので、初級ではそのタイプの問題は出題されないと思います。
(月初仕掛品がある場合、先入先出法と総平均法では月末仕掛品の計算手順が異なる部分があります。)
なお、この試験は電卓の持ち込みはOKですが、筆記用具の使用・持ち込みはできません。
なので、通常の日商簿記検定1~3級試験では配られる、A4サイズの計算メモ用紙も配られません。
ただし、第2問と第3問では、メモ欄のテキストボックスがあるので、そこに計算過程などをメモ入力することができます(採点対象外)。
とはいっても、メモ欄と問題文を画面のスクロールバーで行ったり来たりしなくてはいけないので、紙のメモ用紙に比べると面倒くさかったです。
まぁそりゃ何もないよりは全然マシですけども。
15分くらいで全問を解き、見直しをしてから試験終了ボタンを押しました。
試験終了ボタンを押すと、即座に結果が表示されます。
無難に100点満点で合格です!
合格証書は、三週間後くらいに送付するとのことです。
まぁ…1級の勉強をしているというのに、この難易度の試験で落ちるわけにはいかない(爆死)
とはいっても、1級過去問題集の問題ばかり解いていると、原価計算基準やCVP分析の基本的な知識が抜け落ちている部分もあったので、基本知識の復習にはなったと思います。
あーなんかこれ、2級の時に勉強したなーという懐かしさを感じました。
原価計算初級の難易度は、日商簿記2級の工業簿記よりはずっと易しいです。
ただ、日商のサイトからダウンロードできるサンプル問題よりは、少し難しめです。
難しいというか、日商系CBTは、そもそもサンプル問題と同じ問題があまり出ないのがデフォなので、サンプル問題だけでなく、テキストに載っている練習問題をスムーズに解ける、多少の応用がきくレベルまで練習する必要があるという意味です。
コメント
引き続き、コメントさせていただきます。
100点満点とは、流石ですね。
この試験は、『全経簿記2級 工業簿記試験』
の前哨戦となりそうな試験ですので、
私も挑戦する予定です。
ただ、私の場合は、以前も言いましたように、
書籍も含めてTACさんとの相性が非常に悪いので(←コラコラ!)
大原出版のテキストも加味して勉強する予定です。
>MTさん
全経2級の工業簿記の勉強にもなると思いますので、ぜひ挑戦してみてください。
TACの方が1月早く出版していたのでそっちを買ったのですが、大原版のテキストも、4/13から発売されているみたいですよ。
試験の難易度からすると、TACでも大原でも、どっちを使っても変わらないと思います。
どちらにせよ、サンプル問題と練習問題をちゃんと解くのが大事かと。
満点合格おめでとうございます。
日商簿記2級を合格点ギリギリで取った身としては、「答えに至るまでにプロセスをいかに間違いなくやっていくか」が焦点になるので、違う意味で出直しが必要だと自覚してます(笑)。
CBT方式で簿記をやるという、私が簿記検定を受け続けていた時代には無かったやり方なので、個人的には実際に紙に書きながらやっていくのがやりやすいかな~とも思ったりしています。
他の試験が落ち着いたら、日商簿記1級もやってみるつもりでいます。
>88_73さん
簿記は絶対に紙のメモ用紙に書きながら計算するほうが楽ですね。
原価計算初級は、問題の画面にメモ欄はあったけど、原価差異のボックス図、製造原価のボックス図とかは書けないですし、メモ欄と問題と解答を行ったり来たりスクロールするのが面倒くさかったです。
初級レベルの計算量だからまだいいけど、3級や2級にCBTは導入してほしくないなーって感じです
同じテキストは調達しましたが
司法書士試験対策を後回しにする訳にはいかんので
第二四半期(7-10月)に受検することにしています。
抱き合わせ販売で簿記入門も購入しましたが
商業簿記は3級から受けるべきでしょうか?
>神狩屋さん
まずは司法書士試験を頑張ってください!
簿記は日商簿記3級からスタートしても十分できますが、スムーズに一発で合格できる人もいれば、3~4回不合格になって苦戦している人もいます。
なので、もし3級ですら厳しいと思ったら、初級にレベルダウンして基本をやり直す、でいいかと思います。
合格おめでとうございます。
僕も来週、原価計算初級受けます。
昨年に全経簿記2級工業簿記に合格したので製造原価、損益計算書は思い出せばいけそうです。
原価計算基準やCVP分析は初めてですがいい勉強になります。
CBT試験初めてなのでサンプル問題ダウンロードしたんですがエラーで開かないので、ぶっつけ本番頑張ります。
美和さんはこの原価計算初級を受けてみて、日商簿記3級と原価計算初級取得出来れば次は日商簿記2級に向けて勉強してもいけると思いますか?
それとも建設業経理士2級→全経簿記1級→日商簿記2級と順に進めた方がいいですか?
> 寅さん
ありがとうございます。
来週の初級試験、頑張ってください。
次は日商簿記2級か、あるいは建設業2級と全経1級を経由してから日商簿記2級か…どちらを選んでも日商簿記2級はそれなりに勉強量が必要になると思います。
そういう意味では、日商簿記2級に受かりたいんだったら、すぐにでも2級の対策を始めたほうがいいと思います。
実際に勉強してみて、日商2級はキツいな…と感じたら、ちょっとレベルを落として建設業2級に戻ってみはどうでしょうかl。
日商ビジネス英語3級(CBT)を受験した時、本番のテストより難しいサンプル問題を解いてから受験したことを思い出しました。
>パーシー・うーたんさん
日商ビジネス英語ですか。
私はこっちのサンプル問題を見ていないので何ともいえないですけど、ほかの日商系CBTは概してサンプル通りの問題は少ない(それだけしかやっていないと少し危ない)という印象をもってます。
満点合格おめでとうございます!!
先日受験した情報セキュリティマネジメント試験は、何とか合格見込です。
今回の出題に、製造原価証明書から損益計算書を計算したとき、売上総利益は何千円かという出題がありました。
2級が変更の最中だからと思ってましたが、そろそろ勉強せねばと思っていたので、こちらを受験してから11月の2級に向かいたいと思います。
>しがないサラリーマンさん
ありがとうございます。
SG合格(見込み)おめでとうございます。
情報処理試験では、簿記(原価計算)がひょっこりと出題されるんですよね。
そういう意味では、この原価計算初級レベルの原価計算ができると、情報処理試験は対応できるかと思います。