7月提出の課題から、雅号(がごう)で作品を書きはじめました。
ただ、読者様の中には、「この名前はいったい何なの?」と疑問に思った方もおられるかもしれません。
書道をやっている(た)人や、和物の習い事をしている人だったら「あら、雅号をもらったんですね」と思うかもしれないですけど、そうじゃない人にとっては「この名前には何か意味があるの?」「そもそも雅号って何やねん」などと奇妙に映ると思います。
雅号とは、「文人・画家・書家などが、本名以外につける風雅な名のこと」です。
要は書道用のペンネームですね。
雅号はいつもらえるのか?いつから名乗っていいのか?
いつから名乗ってよい/名乗らなくてはいけない、っていう明確な決まり事はありません。
極端なことを言っちゃえば、10級の時点で名乗っても構わないし、雅号をつけたくなければ本名のままでも構わないはずです。
ただ、実際には、級→段位へ昇格した後から雅号に切り替える人が多い印象です。
競書誌の成績表を見ると、2級~10級で雅号を名乗っている人は殆どいませんが、1級でポツポツと、準初段で1/3くらい、初段以上になると雅号を名乗っている方が多くなります。
4月下旬頃(1級に昇級した直後)、先生から「秋(11月)に昇格試験を受ける時に雅印を発注するから、それまでに雅号は何がいいか考えておいてね」と言われました。私が通ってる教室では、準初段の試験に合格したら、雅号に切り替えることになってるそうです。
でも、6月号の条幅での講評で「雅印望む」と書かれていたこと、それに社中展に条幅作品を出品するんだったら、やっぱり雅印があったほうが見栄えがいい。
いずれにせよ、雅印があったほうがいいことに変わりないので、もう1級になってるから雅号をつけちゃってもいいよね…ってことで、急きょ前倒しして雅号をつけることになったのでした。
(既に候補の漢字は考えていましたし)
ちなみに月例誌の写真版を見ると、氏名印を1つだけを押している人も少なくないです。
ってことは、雅号が決まってなくても、雅印が必要なんだったらとりあえずは氏名印だけ発注すればいいんじゃないの?とも思ったのですが、先生としては、雅印を発注するなら、雅号も決めてしまって、氏名印と雅号印はセットで発注したいようでした(理由は後述)。
さて、私の雅号は「琇瑛(しゅうえい)」に決まりました。
雅号の命名でよくあるのは、師匠から共通漢字を1文字をもらって、その下にもう一文字つけるパターン。
同じ教室や流派の人には、共通する漢字一文字が入っていることが多いです。
私の通ってる教室では、先生と段位持ちの先輩の雅号には「琇(シュウ)」が入っていることから、「琇○」を基本形に、下の一文字はmiwaさんの名前からとってもいいし、他に好きな漢字をつけてもいいよと言われました。
まずは、自分の名前(美和)をそれぞれ当てはめてみる。
でも、上の字(琇)と組み合わせると、美も和も自分的にしっくりこなかったのでどっちも却下。残念!
そしてここから1か月くらい悩む。
他に好きな漢字って言われてもなー。
上の文字(琇)は原則固定だから、上の文字との組み合わせたときに音が合うかどうか。
ただ、音を考慮するとしても、先生や先輩の雅号と同音異義語で被ると味が悪い。
また、人と被らない字にこだわりすぎた結果、画数の多すぎる難読漢字をあてたり、キラキラネームっぽくなってしまったりするのも避けたい。
漫画家や芸能人の芸名ならまだしも、あくまで書道用の名前なので、奇抜過ぎるキラキラした名前をつけると「なんでこんな雅号にしたんや。。。_| ̄|○」と、落款を書くたびに後悔しそうである(苦笑)
親から名付けられたキラキラネームはしょうがないけど、自分で名づけた雅号がキラキラしていて後悔するのは自業自得以外の何物でもないでしょう。
ただ、奇抜すぎるキラキラネームはさすがに先生が許可しないんじゃないかなとも思います。
弟子のキラキラネームを積極的にOKしてくれそうなのは、相撲の式秀親方(元幕内の北桜関:ビーズアクセサリー作りが趣味)くらいなもんでしょうw
今後この名前で作品を作っていくことを考えると、表音だけでなく、表意文字としてもいい意味のある漢字を選びたい。
そこで、自分のプロフィールに関連した漢字…過去に住んだことのある町、星座、学校、好きな色などを思い浮かべてみる。
すると、小さい頃に住んでいた、北海道の美瑛町を思いだす。
今でこそインスタ映えする風景だとかなんかで有名になっちゃっていますが、本当に景色が綺麗でいい町なんです。
インスタ映え目当てでなくても、一度訪れてみてほしいです。
丘も有名だけど、「青い池」も有名ですし。
(レンタカーが必要ですが)
美瑛か~~懐かしいなー…そんなことを考えていたら、「あっ!【美瑛】の【瑛】の字だったら、【琇】とも合うんじゃないかな!?」と、ロマサガ2で技をひらめいた時のごとく、ピコーン(゚∀゚)!ときました。
先生に「雅号は何にするか決めた?」と聞かれたので、「これ(瑛)にしたいです」とメモ帳に字を書いて伝えたら、即OKが出ました。
(雅号が決まった後、その場で即、先生お知り合いの篆刻家の方に、印鑑を発注していましたw)
雅号が決まった後、自宅で条幅作品を書く用に、先生に落款のお手本を書いていただきました。
↓
自分で言うのも変ですけど、この名前、思っていたよりもすごくいいじゃないですか!
瑛の字を選んだ自分GJ!
雅号が決まってから約1週間後、雅印も届きました。
今回は、氏名印と雅号印を、条幅用(7分角)と半紙用(4分角)にそれぞれ作っていただきました(計4個)
また、本名や性別、年齢などの要素も考慮して、氏名印と雅号印が調和するようにデザインしてくださっているそうです。
なるほど、雅号を決めてから雅印を発注したいっていうのはそういうことだったのかー(納得)。
条幅作品に雅印を2つ押す(氏名印と雅号印)↓
氏名印は白文(文字が白い)、雅号印は朱文(文字が赤い)。
印鑑を押すところを少し指で払い、氏名印の下に、印3個くらいのスペースをあけて印を押します。
印が2個押されていると作品が引き締まって見えます(*’ω’*)
朱がいいアクセントになっているといいますか。
これは月例の講評でも「雅印望」と言われるのもわかりますwww
条幅の右上には「引首印」というのを押したりするそうですが、それはあってもなくてもよい(最近は押している人も少なくなっている)ことから発注しませんでした。
月例で半紙を出品する時は、4分角の氏名印のみを1つ押印します。
じゃあ半紙用の雅号印(4分角)の出番はどこにあるのか?
これは小作品を作る時に使うんだそうです。
確かに出番はあまりなさそうだけど、全く必要ないわけではないので、本名印を作るタイミングでペアで作っておこう…ということで、一緒に発注していました。
また、今回は発注しませんでしたが、仮名課題・細字課題を提出するようになったら、追って仮名・細字用の雅印も作成する予定です。
印鑑を綺麗に押すための道具(?)↓
このT字型と土台は、磁石になってるので、紙を抑えるのと同時に、角の部分に印を合わせると綺麗に押せるんだそうです。
なるほど~!
それにしても、雅印用の朱肉(印泥)は、何だか妙にグニグニしていて粘り気のある、粘土状の赤い物体なんですね。
普段日常で使うであろう、スポンジ状の朱肉とは、性質も色も全然違います。
それに水銀とか有害物質が含まれてるらしいので、うっかり口に入れたら大変ですね。
氏名印は、苗字と名前を入れて作りました(これがデフォルト)ですが、名前だけでもいいそうです。
特に、独身の女性は、将来的には結婚で苗字が変わる可能性があるため、下の名前だけの印を作ってもらう人も少なくないとか。
先生は普通に苗字+名前で印鑑を発注してましたけど、私も名前だけの印にしてもらった方がよかったかな…だって離婚したら苗字が変わるかもしれないし(おいwww)
あと、これは先生には言いませんでしたが、この字を選んだもう一つの理由は、姓名判断のサイトで判定してみたところ、凶のパートがひとつもなかったというのもあります。
万が一却下された時に備えて、別の漢字も2つほど考えていましたが、「瑛」の字が一番運勢がよかったんですよね。
だから第1候補がすんなり決まってくれてε-(´∀`*)ホッとしました。
ペンネームであっても、人間の運勢はよく使う名前に傾くと聞いたことがあります(さくらももこ:そういうふうにできている)。
せっかく名付けたペンネーム(雅号)が凶だらけの踏んだり蹴ったりの運勢だったらテンションダダ下がりだと思ったので、念のために確認してみたのです。
もちろん、姓名判断は、流派によって旧字体を使う・新字体を使うなど、画数の数え方が異なります。
でも、自分が選べるのは下の漢字一文字しかないのに、どの姓名判断の流派でも良い画数になる名前(漢字)を探すなんてほぼ無理ゲーじゃないですか。
姓名判断はあくまで参考資料にすぎないので、そこらへんはあまり深く突っ込むのはやめて、自分が実生活で書いている名前で出た結果を重視することにしました。
今はまだまだ未熟ですが、せっかくいい名前?をつけたのだから、名前負けしないようにこれからも練習を頑張りますw
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