ちびまる子ちゃんに酷似した、「ちびしかくちゃん 」という、さくら家の顔を四角にしたパロディ漫画が発売されたので、さっそくkindle版の方を買ってみました!
作者は、さくらももこ本人!
つまり、ご自身でちびまる子ちゃんをパロってるわけですね。
なお、コミケで売ってる同人誌ではなく、集英社のグランドジャンプにて連載されています。
ちなみに、ちびしかくちゃん1巻の表紙は、りぼんマスコットコミックス1巻(右)と同じ構図というパロディっぷりであるw
そういえば「あさりちゃん」も、1巻と100巻の構図が同じだったもんなー。
これは歴史の長い漫画だからこそできる技ですね。
『ちびしかくちゃん』を読んだ率直な第一印象
は???何コレ!?めっちゃ後味悪ッッッッ!!ですwww
とくに、たまちゃんこと『だまちゃん』
原作の方はかわいらしくて性格の良い女の子なのに、こちらのだまちゃんと来たら、見た目はブー太郎、中身は前田さんと富士男(野口さんのお兄さん)と永沢君とジャイアン(ドラえもん)を足して4で割ったような、ものすごーーーく嫌な女じゃないですかorz
「おそいっ 何分またせりゃ気が済むんだよ このバカ 全くのグズだね10分も人を待たせるなんて しか子 あんたはインスタントラーメン以下だよっ」
「やかましい 言い訳無用だよっ コンロの火なんて消してくりゃいいんだよ そんなことで足止めをくらわすなんてしか子の母親はサイテーだっゴミだ」
「あたしゃ許さないよっ 許してほしけりゃ3年は私の子分として働きな それがイヤだったらしか子との友達なんてやめてやる」
(1巻 26ページ)「しか子 アンタ私からの年賀状当たったでしょ あたしは出したハガキの番号を控えてあるんだよ だから誰に何が当たったのかお見通しなのさ しか子っあんたに出したハガキは切手シートが当たってるはずだよ ホントは知ってるだろ」
(1巻 68ページ)
ちなみに待ち合わせの遅刻の件での言い訳(コンロの火の見張りをしていた件)は、「たまちゃん、大好き」の回のパロディで、切手シートの件は、確かアニメ版で、永沢君が送った年賀状の番号を全部控えていたエピソード(アニメ版)のパロディなんですよね。
それにしてもこの「だまちゃん」、しか子お前何でこんな奴と友達なんだ何か弱味でも握られてんのかよお前の人生それでいいのか?とツッコミたくなるほど、性格の悪さレベル4のブラックヒールである。
ジャイアンも顔負けの暴君ぶりである(笑)
さて、「だまちゃん」の次に、悪キャラにデフォルメされているのが、「お母さん」と「おばあちゃん」である(苦笑)
お母さんは原作の方でも、まる子を怒っている場面が結構多かったけれど、それはまる子の側に明らかな落ち度があるから怒っているのであって、少なくとも理不尽な理由で怒る場面は殆どないはずです。
多少口うるさいところはあっても、お料理上手でしっかりした普通のお母さんです。
そしておばあちゃんが怒っている場面はそもそも殆どありません。
私が知ってる限りでは、「美人は得か?(RMC13巻参照)」の話の中で、美人の未亡人のババアが可哀想だから俳句の会の会費をタダにしてあげようと寝言をいうスケベジジイどもに対して怒っているところしか知りません(笑)
おでこに梅干を貼って熱を下げる変な民間療法を押し付けてくることはあっても、基本は優しいおばあちゃんですよね。
なのに2人とも、理不尽な理由でしか子を怒る怒るwwwwww
(冷蔵庫のお姉ちゃんのプリンを食べちゃった)お母さんが、
「しか子っお姉ちゃんのプリンを勝手に食べちゃだめじゃない 謝りなさい」と濡れ衣を着せて怒るw
(P125)
しか子が「自分が(相手に大キライと)言う分にはいいけど はらじに大キライって言われると腹立つもんだね」というと、おばあちゃんが「バカーッ 自分ばっかりいいめにあおうなんて しか子は人間失格だねっ」と怒鳴るw
(p23)
うーん、何だこの理不尽な家庭は…。
他にも、友蔵(おじいちゃん)→友象、藤木君→藤水君、丸尾君→下留尾君、花輪君→ぱなま君、はまじ→はらじ、山根君→じゃまね君、城ヶ崎さん→腸ヶ崎さん
など、登場人物の名前と顔がちょっとずつデフォルメされており、原作のキャラの長所は180度反転させてイヤな奴に、原作のキャラの短所は更にパワーアップさせているためか、総じて登場人物全員がイヤな奴か、愚鈍かのどちらか寄りになっています。
そんなわけで、一事が万事、まる子…じゃなかった、『しか子』の身には理不尽なことばかりが降りかかり、全く持って救いようのないオチの回が多くて、正直後味が悪いです。
というわけで、この本を買う前にはまずサンプルをダウンロードして、合う・合わないを判断してから本編を買った方がいいと思います。
ただ、その中にあって、唯一友象だけは、原作と同様にしか子の味方キャラというか、しか子と同じくらい理不尽な目にあっているので、友象の存在が唯一の救いともいえるかもしれません。
(それでも原作の友蔵よりも、若干ズルい感じの保身キャラになっているが)
作者本人じゃなけりゃ、ここまでブラック路線に振り切ったパロディ漫画は描けないという点では、シュールで面白い作品だとは思うんだけど…やっぱり理不尽すぎて笑えないよwww
それにしても、たまちゃんはガチで実在の人物で親友なのに、こんなに救いようのない悪者にデフォルメしてしまって、さくらももことのリアルな長年の友情にヒビが入らないのかな?と疑問に思いました。
でも、たまちゃんとは長年の親友だからこそ、本家「まる子」のたまちゃんとは、完全真逆の悪キャラ方向に振り切って描けるのかもしれない。
というのは、りぼんマスコットコミックス版のどの巻だったかは忘れちゃったけど、「まる子」に登場する「みぎわさん」については、「完全に架空のキャラです。モデルがいるって言ったら怒られるよ くわばらくわばら」と描いていたからです。
そう考えると、作者としては、中途半端な知り合いレベルの知人と本当に嫌いな人は、逆に嫌なキャラのモデルにはできない(したくない)のかもしれない…と思ったのでした。
まぁ、どんなに好意的に解釈したとしても、だまちゃんは酷すぎるがwww
コメント
もうすでに表紙で笑えますね!ダマちゃんエグイっすね~
たしかに作者じゃなきゃここまで出来ないですね!(^^)!
>ピタヤさん
「ドラえもん」からドラえもん・ドラミちゃん・のび太パパ・しずかちゃん・出来杉君がいなくなった世界っぽいですからねw
のび太が救われる気がしないwww