今月は、楷書・随意・研究・細字・仮名の5点と、聖筆の規定・随意の合計7展を出品しました。
楷書規定課題「傾身営一飽」(陶淵明・飲酒二十首)
身を傾けて 一飽を営まば
右側の「身」が縦長になりやすいので、營の字が小さくなりやすかったです。なので「傾」と「身」の縦の長さを調整しつつ、「營」の火二つを小さめに書くといった工夫が必要でした。
随意課題「劣々大都比之」(十七帖・服食帖)
猶お劣々たり。大都之を年時に比すれば
「劣」の字って、少に力と書くじゃないですか。だから点は2つ要らないような気がしないでもないが、まぁ形臨なので原帖通りに書くとこうなります。どういう意図で2個点があるんだろ?
なお、この十七帖は、聖筆にも同じものを出してます。
研究課題「首辟鄒陽燕昭」(皇甫誕碑)
皇甫誕碑、2回目。これもまた右側の3文字が縦長になりやすいやつが続きますね〜〜。
右3文字の長さも微妙でしたけど、陽と燕のバランスも今ひとつ取りづらかったです。
筆は突き返すようにして止める(通常の楷書の終筆は三角を作るような感じで止めるけど、これは筆を止めたらちょっと戻すような感じ)と、線の鋭さが出るとのこと。なるほど〜〜。
仮名課題(高野切→小島切)
よ(与)みびとしらず(須)
あれに(尓)け(介)り(利)あは(者)れいくよのやどな(那)れや
す(須)みけむひとのお(於)とづれも(毛)せ(世)ぬ
本当はこの高野切第三種を出す予定だったんですが、3月号で優級→準初段に上がったため、臨書課題が小島切に変わりました。
ただ3月号を受け取ったのが3/8。同日に3月締め切り分の課題を出したのだが、3月20日締め切りの出品券を貼ってる真っ最中に、仮名って級と段で課題が違くね?と気づき、急遽、先生から仮名用小筆と墨と本を借りて、小島切を書くハメになってしまった!
突貫工事で提出したのはコレ↓
ひろはた(多)の宮のあるま(万)じき(支)よに(尓)す(須)み
た(多)ま(万)ひてひ(日)さ(散)しうき(支)こえ(盈)た(多)まは(八)ね(年)ば(者)
よのほ(本)か(可)のいは(者)ほ(保)のな(奈)か(可)に(尓)す(春)む(无)ひとも(无)わす(須)るゞほ(本)どは(者)あ(阿)らじとぞ思ふ(婦)
えーと、なんですかコレ??線が細くてすごく繊細だな!!変体仮名も多い!
だけど単に細く書けばいいってものではなく、細い線の中にも太い箇所・強い箇所があるので、その部分をちゃんと表現することが大事だそうです。
実際に書いてみると、高野切は「お手本」「癖のない綺麗さ」「特徴らしい特徴があまりない」のが大変よくわかる。だからこそ級位の人向けの課題だったんですねわかります。
あと出品券も、級の人は黒で名前を書くんだけど、段位の人は赤で名前と段位を書くので、結局出品券自体も書き直すことに(幸い、旦那は仮名課題は出していないので、旦那の余っている出品券を回してもらったw)
細字課題
前庭後院傷心の事 唯是春風秋月の知るのみ
すいません、これ、1回(正確には4枚)しか書いてないです…。自宅で課題の練習をする時間が取れなくて。だから先生の手元にキープしてあった1枚を提出するハメに(選択の余地がなかった)
聖筆・楷書規定課題「之間變起伏於」(書譜)
(一画)之間 起伏を(峰杪に)変じ
しんにょうとそうにょうは、右払いの角度が違うので、その差をつける。
間の字のハネ、變の字の右払いはは一段低く書く。
聖筆社の2月・3月の規定課題を出すことで、玄海の級・段位での編入が可能になります(通常は編入試験を受けて編入しますが、今回は特例だそうです)
玄海社の課題を書くのはあと1回(4月20日〆切分まで)。4月中旬以降は聖筆の課題だけになりますが、移行期間は書風の異なる楷書を3体書く(玄海と聖筆の規定、玄海の研究課題)ので、半紙といえどもなかなか時間がかかりますね…。
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