2022年10月の月例課題を7点(楷書・随意・研究・細字・仮名・条幅・実用書)提出しました。
楷書課題「直去東海隅」(陶淵明・飲酒二十首)

直の字がなんか違和感。
こういう書写体(異体字?)もあるんですね。
東の字はどうしても丈が長くなるので、直去の縦を詰めて空間を確保してやります。
海の字は、横線が上に行きやすく、毋の四角形の面積が不均等になってしまいやすいです。
小学生のお子さんが海の字を書くとそれが顕著に出てしまうそうですが、大人でも気を抜くと毋の横線が上の方に行ってしまいがちです(笑)
随意課題「想頃如常冀来」(王義之・十七帖)

9月号の競書誌には、誌面の都合上、いつも臨書している「張猛龍碑」の手本が掲載されていなかったため、今月は十七帖の臨書をすることにしました。
今月の課題、右と左の縦のスペースが極端すぎないか…。
右の3文字はまぁいいとして、左側の字が大きすぎて本当に入らなくてどうしたもんかと。
単に字を小さくするのではなく、横に張り出したりして、少しでも懐を深く見せるのがコツだそうです。
研究課題「銀萬道虹光育」(米芾・中秋詩帖)

今回は縦のスペースが取りづらい課題でした。
右は「萬」、左は「育」の字が縦長…。

↑これを見れば、字を入れるだけでどんだけ苦戦したかがよくわかるはずw
あと、同じ草書でも、王義之(十七帖や蘭亭序)と米芾はやっぱり違うなぁという感じ。こちらの方がより曲線的な感じがする。
細字課題

「城中日夕歌鐘起 山上唯聞松柏聲」
どういうわけだか「聞」の「耳」が左側に偏ってしまいがちでした。

書き出しの位置が悪いのか、それとも縦棒を引く位置の問題なのか。意識的に右寄りで書いてみるとちょうどよかったです。
仮名課題(高野切第三種)

「よにふれは うさこそ(曽)まされ みよしのの いは(者)のか(可)けみち ふみならしてむ
いか(可)な(那)らむ いは(者)ほのなか(可)に す(春)まはかも よのうき(支)ことの(能) きこえこさらむ」
この箇所は毛筆書写技能検定の臨書で出たことがあります。
過去に練習したことがある分、自分的には書きやすい課題だったかなと思います。
条幅課題

「白雲望不盡 高楼空倚闌 中宵鴻雁過 来處是長安」
今月は行草体をチョイス。
手本の影響もあると思うのですが、なんかこう…線が細くなりやすかったな。
一番マシなのを選んで出すハメに。
実用書課題

今回は田舎からお野菜を送ってもらったお礼の手紙です。
私は油断すると字が小さくなりやすいので、できるだけ大きめに書くように心掛けています。
所々に草書や書写体が混じってるけど、もしリアルにこんな手紙を貰ったら読めない人も多いのではないかと思いますw「呉々も」とか「御」とか「野菜」とかね。
さて、通常であれば、9月~11月中旬は、2か月半で秋の試験課題の練習をする時期です。
なのに今年は誌面の都合で試験課題の発表が10月号になってしまったため、1か月ちょいで試験課題を書かなくてはいけません。
今必死で練習してるけど、なんか思うようにうまく書けなくて焦ります…。


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