2021年6月の月例課題&楷書・条幅・細字の3点が写真当選

2021年6月の課題を6点(楷書・随意・研究・条幅・細字・仮名)提出しました。

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楷書課題「倒裳往自開」陶淵明・飲酒二十首

裳(もすそ)を倒(さかし)まにして往きて自ら開く

「倒」のりっとう部分が、筆が紙にひっかかってうまく書けないことが多かったです。
なので、文鎮の置く位置を変えたりして、どうにかうまく固定して書いてました。

随意課題「以夢中語耶」王義之・十七帖

夢中の語に似たるや

さすが草書なだけに画数の少ない字ばかりですね。言われないとなんて書いてあるか読めない人が多いと思います。草書なんて大体そんなもんだろうけど。

研究課題「窮神終欝」太宗皇帝・温泉銘

漢帝は神を窮(きわ)むるも、終(つい)に茂陵の草を欝(しげ)らしむるのみなり

今月はどれも縦長の大きな字のせいなのか、珍しく4文字の課題でした。
だからといって紙面いっぱいに大きく書けばいいってもんでもない。
字が無駄に大きすぎると間が抜けた感じになっちゃうので、引き締めるところはちゃんと引き締めて書くことが大事ですね。

仮名課題(高野切第一種)

も(毛)ろこしに(尓)て(弖) つ(徒)き(支)をみてよみ(見)ける
あべのなか(可)まろ(呂)
あまの(能)はら ふ(不)りさけ(公)みれば(盤) かす(須)か(可)な(奈)る
み(美)か(可)さのやまに(尓) いてしつ(徒)き(支)か(可)も(无)

今月の仮名は、いつもよりやや文字数が多め。
原帖をみるとけっこう下のギリギリまで文字が書かれているので、下のスペースが足りなくなりそうでした。

どうでもよい余談ですが(私にとってはどうでもよくもないが)、これは以前毛筆書写技能検定の仮名臨書(平成20年の準1級)で出題されたことのある歌ですね。

細字課題

日暮長廊聞燕語 輕寒微雨麥秋時

今月の細字は結構難易度が高かったと思います。
個人的には小筆での右払いは、ほどよいボリューム感や、綺麗な三角形の形を作るのが、太筆よりも難しいと思います。
その難しい右払いが5か所もあったので、最後まで気が抜けなかったです。
あと、右側は全体的に縦長になる字も多いから、危うく「寒」が入らなくなることもありました。

基本的には筆は立てて書くけど、右側の縦線や右払いでは、側筆も交えつつ、筆の腹を使って書くことでボリュームを出します。

条幅課題

「漢國山河在 素陵草樹深 暮雲千里色 無処不傷心」
漢國山河在り 素陵草樹深し 暮雲千里の色 処として心を傷ましめざるは無し
(慈恩塔に題す・荊 叔)

今月は草書の手本をチョイスしました。
草書onlyの課題は、字の画数が少ないため、紙面がアッサリしすぎというか、ちょっと間が抜けた感じになることが多いのです。
それが嫌だから、いつも行草体の手本を選んでいたんですよ。

だけど今月の草書手本は、草書onlyにしてはメリハリがつけやすかったと思います。

草書の手本を見ると、丸くクルッと曲線を書いているように見えるけど、実は曲線ではなく、多角形を書くイメージなのだとか。
本当に丸く曲線を書くと、線が弱くなってしまうんだそうです。

6月号の写真版

6月号(4月提出)では、楷書・条幅・細字の3つが写真版に載っていました!

条幅は墨量不足かぁ…う~~~ん。
小さ目の字に墨を入れるときに、もうちょっと多めに墨を入れたらよかったのかしら!?

2月から続いていた課題・作品ラッシュはようやく一息つけそう…かと思いきや、来月中旬は社中展の作品(条幅1点)締め切りがあります。とは言っても条幅1枚だけだったらそこまで大変ではないのかな(これまでの課題ラッシュのせいで感覚が麻痺している)

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