2021年5月の月例課題&随意・研究・細字が写真当選&仮名の昇格試験も合格していました!

2021年5月の課題を6点(楷書・随意・研究・細字・仮名・条幅)を提出しました。

楷書課題「清晨聞叩門」陶淵明 飲酒二十首

清晨門を叩くを聞き(清々しい朝早く 門を叩く音に叩き起こされ)

今回の難所はもんがまえですね。
門構えそれ自体も、毛筆では書きにくい字ではあるけど、聞の字が詰まりやすいので、清と晨の字が高くなりすぎないように注意しました。

随意課題「何以方復及此」(王羲之・十七帖)

何を以てか方(まさ)に復(ま)た此(ここ)に及び

草書onlyなのでどうしても紙面がアッサリしがち。
「方」は「才」に見えますが、こういう書き方をするのです。古典では割とよくある書き方なんですよね。

研究課題「山之塵漢帝」(太宗皇帝・温泉銘)

この山の塵たるを免れず、漢帝は神を窮(きわ)むるも

塵と帝の字、背が高~~っ!
原帖を見ると大振りな字だけども、だからといって半紙いっぱいに大きく書けばいいわけではないんですね。
縦も横も大きくすると、ちょっと間が抜けた感じになってしまいます。
縦は長くても、横幅を少ししめるとか、空間を詰めることによって、まとまりがよくなります。

仮名課題(高野切第一種)

「紀友則
は(者)なのか(可)を(遠)かせ(世)のた(多)より(利)に(尓)た(多)くへて(弖)そ(曽)
うくひす(春)さ(佐)そ(所)ふしるへに(尓)はやる」

今回は「へ」が2箇所あります。ぱっと見ではどうしても「つ」にしか見えないけど、仮名では「へ」と読むんですよねコレ(毛筆・硬筆書写技能検定準1級以上になると、仮名の読み問題で狙われそうだ)

細字課題

「四月清和雨乍晴 南山當戸轉分明」
今月は楷書。
字体そのものは「轉」以外はそれほど難しくありませんでしたが、「四月」と「當戸」で字の高さが全く違うので、四と當の字の書きだしの位置、四と月の縦の間隔、戸と月の位置をそろえるのが大変でした。

条幅課題

「郷語忽驚聞 相看是故人 龍庭二十載 不識故園春」
月例の条幅は、大抵昇格試験課題の練習をした後に書いていたんですけど、このくらい字の大小や墨の濃淡に変化があると、書いていて楽しいですね。昇格試験は連綿は入れないし、字粒や書き出しの位置もある程度整えて書かなくてはいけないからです。

条幅で2行を書く場合、行頭の文字の両方に墨をつけてしまうと重たくなり、変化に乏しくなってしまうため、龍・庭には墨を入れないようにすることで、変化をつけます。

5月号の写真版

5月号(3月提出)では、随意・研究・細字の3つが写真に当選していました!!

ちなみに左隣の十七帖(私と同じ課題)は、旦那の作品です。
準二段と初段は選者の先生が違うのに、図らずも隣同士で載っているという偶然w
旦那氏は、段位に上がったらもう二度と写真版には載らないと思っていた&苦手の草書で写真に載ったのがかなり意外だったそうです。
そうは言うけど、でも旦那の十七帖も上手に書けていると思います。

昨年の研究課題(雁塔聖教序)は、1年を通して2回しか写真に載りませんでしたが、今年の課題は2回連続で載っていて幸先の良いスタートです。

また、仮名の昇格試験(3月提出)も無事、6級→5級に合格していました!
結局仮名は普通に昇格試験を受けて1年に1つ上がるみたいな感じになりそうですが、今年は昇格試験以外でも1回くらいは昇級できると…いいな(´・ω・`)

コメント

  1. 小澤知加子 より:

    書道、半切で検索してみわさんのブログにたどり着きました。お決まりの定年後のお稽古で書道始めてもう8年。才能がないせいか、写真版は過去二回位ですが、みわさんのブログで着眼点など参考にさせていただいてます。毛筆検定試験も受けたいと思ってます。

    • miwa@管理人 miwa@管理人 より:

      小澤知加子さん
      はじめまして、コメントありがとうございます。
      手本をよく見て書く→どこがうまく書けてないのか、手本と見比べる(添削してもらう)→直す(直そうとする) この試行錯誤が大事かなと思っています。
      毛筆書写技能検定の実技は自運で書くので、基礎点画がどれだけできているかが問われると思います。普段の月例課題とは勝手が違うので、最初は戸惑いますが、いい勉強になりますよ。

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