2020年11月の月例課題を6点(楷書規定・随意・研究・細字・仮名・条幅)提出しました。
楷書課題 連林人不覺
「林に連なる時は 人覚らず」
「連」のしんにょう、「林」と「覺」の高さが全く違うので、林を少し下に書いて調整しました。
あと、「林」の右払いのスペースが狭いですが、狭くても右払いの伸びやかさを表現する(窮屈に見せない)のに少し苦戦しました。
ただ、トータルでは、 画数は少なめで、それほど難しい課題ではなかったと思います。
随意課題 「寒来暑往 秋収冬蔵」行書千字文
寒さ来たり暑さ往き=寒さが来れば暑さは去ってゆく
秋収め冬蔵(かく)=秋に収穫して冬に貯蔵する
10月号に掲載されていた王献之の尺牘が微妙だったため、別の課題を臨書することに。
月例誌の参考手本の中から、どれが練習にちょうど良いか検討した結果、今月は行書千字文(8文字)をやることになりました。
半紙に8文字を書くので、5文字・6文字の課題と比べると、どうしても字は小さめに書かざるを得ません。
ただ、「字は小さくても、小さく見えないように書いてね」とのこと。
字の大きさは変えずに、大きく見せる。
では、どうすれば字を大きく見せられるのか?
それは、横線やハライを伸ばすとか、空間を確保する、肉をつけるべきところに肉をつけるなど、ちょっとした工夫で印象が変わるとのこと。
研究課題「之相於是微言」 褚遂良・雁塔聖教序
空しく四八の相を端(ただ)せり。是に於て微言広く被り
今回は右払いが3か所あるのですが、3か所とも書き方が微妙に違うんですね。その書き分けが難所でした。
「於」はパッと見は木へんのように見えるけど、方へんなんですよね。
仮名課題 高野切第一種より
そせ(世)い
ちるとみてあるべき(支)も(毛)のをむ(無)目の(能)は(者)な(那)
うた(多)てに(尓)ほひのそでに(尓)とまれる
最初の「そせい」をもう少し左側に書けば良かったかも…。仮名は半紙をおらないで書くから、目測で字の配置を決めないといけないんでね。
細字課題
十月江南天氣好し憐れむべし 冬の景の春に似て華(うるわ)しきことを(早冬 唐・白居易)
(10月の江南地方は小春日和で好ましく感じられる。冬の日の光は春に似て一種の華やかさがあることよ。)
字そのものはそんなに難しくないんですけど、普通に書いてると右側の下が一文字分くらい空いてしまいました。
なので、縦の字の間隔を少し多めにとって、字間のバランスをとるのに苦戦しました。
条幅課題
柴桑(しさい)の酔に供するに非ず 屈子の糧に充つるに非ず 採(と)りて枕中の寳と作(な)し 睡味をして香しからしむるを要す(「採菊」・釈古梁)
今月も行草体の手本をチョイス。
っていうか大抵は行草体チョイスですね(笑)
昇格試験と毛筆書写技能検定を見据えて、書いたことがある字(行書体と草書体)の蓄積を増やしたいので。
楷書だったら、字粒や字間、行を揃えて書くのだけど、行書や草書は逆に字の大きさ、スペース(密と疎)に変化をつけてやります。
私の作品はまだまだ真面目なんだそうです_| ̄|○
まぁ確かに、写真版に載ってる他の作品と比べたら、私のは何か平凡な感じがします(さらっと流れて引っかからない、目に留めてもらえない感じ?)
11月号の写真版
11月号(9月提出)では、なんと随意・研究・細字・条幅と、4つも載せてもらいました!
初のクワドラプル当選、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
過去にダブルとトリプルは何度かありましたが、クワドは初です。
条幅・研究・細字で写真版に載ったのは嬉しいv(・ω・)v
楷書(または随意)は初段の中で上位に入れば写真に載せてもらえるけど、条幅・細字・研究課題は準初段~準四段を1カテゴリ(秀位)でまとめて順位がつけられるからです。
そういえば、今年の研究課題は初めての当選。
級の時は何度か載せてもらえたけど、段位に上がったらやっぱり上手な人が多いからさ(´・ω・`)
秋の試験課題の提出も終わって、ようやく少し落ち着きました。
例年ならばここから1月にある日本刻字展への作品製作が始まるのですが、残念ながら来年は中止になってしまったため、今は比較的落ち着いています。
コメント
相変わらずの写真当選すごいですね~
私は恥ずかしながら段に合格してからというもの
ビリから2番目が定位置になってます。
はやく脱出しなくては。
課題を提出するまで何枚くらい練習しますか?
種類が多いので大変そうですね。
私は家で1週間に1課題5枚くらいしか書けていません。
条幅の課題だと1枚書くのも大変。
先日お教室に行ったら丁度先生が、お手本を書いていて
1か月に最低100枚は書くとのことでした。
もっと練習しなくちゃいけないと反省しました。
ぺこりんさん
ありがとうございます。
段に上がったばかりの頃はあまり写真に載せてもらえませんでしたが、変な話ですけど、おそらく準四段で上手だった人が四段に上がった(秀位→俊位に上がった)
ことで、写真掲載のチャンスが増えたとも言えますね(笑)
>課題を提出するまで何枚くらい練習しますか?
これは課題の種類や難易度、練習に割ける時間の有無
によって変動しますが、1か月あたり
楷書・随意・研究→それぞれ10枚~20枚
細字・仮名→それぞれ20枚
条幅→10枚~20枚
くらいかな??
枚数をこなすことはとても大事ですが、指摘されたことをどれだけ修正できるかが大事かなと思っています。