8月の月例課題を5点(楷書・随意・研究・条幅・仮名)提出しました。
楷書課題「且當從黄綺」
且(しば)らく 當(まさ)に 黄綺に從(したが)わん
陶淵明・飲酒二十首 その6より
從の右払いは、ぎょうにんべんよりも少し下に出るくらい。
この5文字の中では、綺の糸へんと、右の旁のバランスをとるのが難しかったです。
(提出版はそうでもないですが、こっちはよく見たら失敗してますねw)
左右で横のラインを揃えるのがポイント。
随意課題「之相興俯仰一」(蘭亭序)
王羲之・蘭亭序より。
興がなんかすごい一筆書きになっとる(笑)
相の木へんは、横棒・左払い・縦棒が斜めのラインに揃うように書くと落ち着く。
蘭亭序の臨書用テキストはここまで。
蘭亭自体は本当はまだ続くんだけど、ここを一区切りとして、来月からは別の臨書課題に取り組む予定です。
研究課題「討有吮膿之仁」(曹全碑)
君師を興して征討するに、吮膿の仁、分醪の恵有り。
曹全碑より
吮・膿・之はなんか変わった形ですね(笑)
初見では何の字なのか全然わからなかったですwww
討の言べんは、右のラインを揃えるとスッキリします。
曹全碑も今月で7回目なので、最初の頃に比べると、大きさのバランスや波法などがうまくまとめられるようになってきたかなと思います。
条幅課題
「人行大寒吠 密雪迷村影 欲扣酒家扉 山橋一簑冷」
今月は行草体(行書と草書の混合)にチャレンジしてみました!
「行草はオメーにはまだ早い」とかって言われないかな?と思ったけど、そんなことはなかったです(笑)
ちなみにこれは月例誌の2017年12月号に載っていた参考手本ですw
行草版のお隣に楷書版のお手本が載っているので、元の漢字がわかりやすいという理由から、この手本をチョイスしました。
元の漢字がわかれば、五体字類ですぐに調べられますからね。
草書の筆法は行書と同じ要領ではあるものの(※隷書のように逆筆で入るとか、右払いは上に抜く、1か所波法を入れるなど、書き方を切り替える必要がないという意味で)、草書体そのものに書き慣れていないので、最初は線がとてもぎこちなかったです。
草書の読み方は硬筆書写準2級・3級を受験するときに一応勉強したので、全くの初めてではないとはいえ、書く方の練習はあんまりやらなかったので、これがまぁ手が思うように動かないw
手本を見ても書き方がよくわからない漢字は、五体字類で調べる。
というか書き始める前の調べる時間だけで20分かかっちゃった!
↓
行書や草書は、ただ単に手本を見様見真似で書いてるだけだと、別の字になっちゃったりします(汗)
だからあらかじめ字体を確認しておくのはけっこう大事なんです。
てゆーか今は20文字だから20分程度で済んだけど、これが多字数になったらもっと大変そう。
ただ、それだけ難易度の高そうな字句を書くようになる頃には、今よりも上手になっているだろうとは思います(希望的観測)
それでも1か月間練習したら、最初の頃に比べると曲線の柔らかさや変化が出せるようになったと思います。
最初のは線が貧弱だったからな~www
↓
というか、行草体を書いてみて、先生が「羊毛の筆を使いこなせるように今から練習した方がいいよ」と言っていた意味がやっとわかりました。
行書を書いている時はあまりピンとこなかったけど、草書を書いて初めて羊毛の筆の威力を知ったといいますか。
行草を書くときは羊毛の筆で書いたほうが、柔らかい線や細かい動きを表現できますね!
仮名課題
「あす(須)か(可)が(ゞ)は もみぢばなが(可)る かづらき(支)の(能)」
(粘葉本和漢朗詠集 三一四番人丸より)
今月から仮名課題が新たに加わりました。
本当はもう少し?仮名の練習帖で連綿の練習をする予定でしたが、条幅である程度連綿の練習を積んでるなら、仮名の月例課題(和歌の臨書)も書けるんじゃない?ってことで、急きょ月例課題に取り組むことに。
1年前に仮名の練習を始めた当初は、「仮名で連綿の練習をすると、条幅で行書・草書の連綿を書く時に役立つから」と言われていましたが、1年経ったら仮名よりも条幅の方が練習が進んでしまい、逆輸入となりました(笑)
仮名課題は、楷書・随意等とは別に、独立した級制度になっているので、仮名だけは別途10級からの新規スタートになります。
※10級~7級までは月例課題で上位に入れば自動昇級しますが、7級に到達すると、それ以降は毎年3月にある昇格試験を受けなくてはいけません。
10級~8級までは、和歌の臨書(半紙の1/2サイズ)が課題です。
変体仮名がところどころに混じっているので、現代人にとっては読みづらいことこの上ないですね。
「す」は「須」が元字の変体仮名。
でも旦那はこれを「ほ」を崩した字だと思ったらしく、「あほの、は、もこみちは なのるかつらよ…??」と読んでました。
本当にアホだなぁ(゚∀゚)アヒャアヒャ
どこからもこみち持ってきたwww
「す」もそうだけど、「か」も知らないと絶対読めないやつです。
これは「可」の変形だと知ってれば「あーなるほどね!」って思うんけど、知らないとカンマ(,)か「の」にしか見えないw
てゆーか6月に雅印を発注したとき、仮名・細字用の印の発注は見送ったのですが…こんなに早く仮名課題を提出することになるんだったら、やっぱり一緒に作ってもらった方がよかったかもしれん。
今月は条幅で写真当選!
さて、8月号の成績。
今月号は条幅が写真版に載ってました!ヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪
※一番左側のやつです。
条幅課題を書き始めたのは昨年の7月から。
最初のうちは条幅の成績はずっと下の方で低迷していたけど、羊毛の筆の扱いに慣れたあたりくらいで、ようやくコンスタントに写真版に載せてもらえるようになりました。
3ヶ月連続で写真当選ってことは、フロックではなく技術が上達したから…だと思いたいw
コメント
美和さん、5種類もの課題に毎月取り組まれるんですね?
凄すぎます!そしてどれも美しい・・うっとり♡
そして写真当選おめでとうございます!(^^)!
美和さんの所は本当に美しい作品が掲載されていて、羨ましいです。
美和さん以外の人の作品も本当に素敵で、またまたうっとり(^.^)
私が所属している所の会報誌にも写真掲載されたりするんですけど
ぶっちゃけ、あまり上手だと思えない人も載っていて「なんでコレが?」と
思う事が多々あるんです。なので載ってもあまり嬉しくないというか(-_-;)
レベルが高いと写真が載るとかなり嬉しいし自信もつきますよね。
私も実力をつけたいと本気で思っていて、他の会を探しているので
お差し支えなければ、どこの会か教えていただけませんか?
>ともさん
5種類やれるかどうかは、その月の課題の難易度と練習時間によるけど、せっかく始めたからには継続して5種類出せるようにしたいですね。
私が所属してるのは玄海です(毎日系の書道会です)
言われてみれば、1級以上では「この程度でも写真に載るの?」とモヤる作品は殆どないですね。
2級以下はたまにあるけど(むしろ私がそう思われていたりしてw)
競書の見本は、銀座の鳩居堂など、大きめの書道用品専門店で見ることができるので、玄海を含めた他誌を複数比較して、手本や課題の内容が自分の好みに合うかどうかを探すのがいいと思います。
学生時代に所属していたサークルの展覧会に行ってきました!!
蘭亭序、曹全碑、乙瑛碑等々がありました!!
展覧会を観ると書きたくなりますねぇ!!(笑)
しがないサラリーマンさん
蘭亭や曹全碑は、臨書の定番ですよね。
展覧会で、自分が知ってる古典を書いている人がいると、ついつい目を止めて見ちゃいます。