硬筆1級・毛筆1級の練習をしているときに感じたのは、「1級はただいたずらに難しいのではなく、もし人に指導するなら、最低限この程度の知識と技術が必要」という意識をもって練習するのが大事だということです。
ただ楷書が綺麗に書けるだけでなく、書の歴史的な背景や理論も知っている。
そのうえでどうすれば字が綺麗に書けるようになるのかを教えられる。
もちろん、硬筆・毛筆検定の1級に合格出来たらそれで十分な知識と技術が身についているかといったら決してそんなことはないです。
合格できてもむしろまだまだ知らないこと・出来ないと感じることはたくさんあります。出来ないことだらけですよ。
とてもじゃないけど自分が生徒に対して手本を書ける気がしないし、「私の字を手本にして書いてみて」なんて烏滸がましくて言えないです(汗)
でも、「自分にはまだまだ知識も技術も足りない(だからこそ更に技術を向上させるべく練習をしなくてはいけない)」と自覚できることこそが、指導者にとって必要な資質なのかもしれない…とも思います。
1級合格は指導者になるためのゴールじゃなくて、予選通過のカットラインをクリアできる程度でしかない。だからある意味1級に受かってからがスタートラインなのだと思っています。
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