漢検1級勉強法:初見殺しの紛らわしい漢字に気をつけろ!

漢検1級で合格点をとるにあたって、ある程度勉強が進んだ時にぶつかる壁の一つが、「まぎらわしい漢字・パッと見よく似ている漢字」の使い分けです。ちゃんと区別して覚えないと、「あれ…これどっちだっけ?」などと迷った挙句に失点しがちなところともいえます。

今回は、勉強の過程で「この漢字…なんだか紛らわしい!」と感じた漢字の一部を、いくつかピックアップしてみましたので、漢検1級の勉強(弱点ノートづくり)の手助けになればと思います。



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紛らわしい・間違えやすい漢字

・徙と徒



徙:シ、うつ-る・うつ-す
徒は、生徒、徒歩とか、小中学生でも普通によく使う漢字ですね。

ところが、「徙」のほうは、漢検1級の勉強をしたときに、初めて見ました。
最初見たときは、「【土】じゃなくて【止】なんだ!こんな漢字があるんだ!」って思いましたね。

ちなみに、この「徙」は、世間一般ではあまり目にしないかもしれないけど、漢検1級では曲突徙薪(きょくとつししん)という四字熟語を書かせる問題で複数回出題実績のある、定番問題です。

・穢・噦



穢れる(けが-れる)、穢い(きたな-い)、汚穢(オワイ)など。
噦り(しゃっくり)、噦る(しゃく-る)など。

穢も噦も、どちらも1級で出題実績のある定番漢字なのですが、慣れないうちは旁を、つい「歳」と書いてしまいがちでした。

・舂



碓舂(たいしょう)、舂(うすづ)くなどの出題実績あり
音読み・訓読み問題の定番漢字の一つです。
これも、「日じゃなくて【臼】なんかーい!」って思いましたねー。

舂は音読みで「ショウ」、舂くで「うすづ(く)」「つ(く)」と読みます。
「臼(うす)に穀物を入れ、杵(きね)などでつく」という意味です。

・鼈と鼇



前者(鼈)はベツ・ヘツ、すっぽん
後者(鼇)はゴウ、おおうみがめ・おおすっぽん

試験としては、「鼈」を使った熟語を読ませたり(「鼈甲(ベッコウ)」)、「鼈」を書かせる問題(「鼈 人を食わんとして却って人に食わる」)の方が多いためか、「ベツ」のほうが真っ先に思い浮かんでしまうのです。
問題文をちゃんと読まないと「鼇頭(ゴウトウ)」を、うっかり「ベットウ」と回答してしまいがちです。要注意

・冽と洌

どちらも音読みは「れつ」だけど、訓読みが微妙に異なっているパターン。
冽い(さむ-い・つめた-い)
洌い(きよ-い・さむ-い)

コレは確か、過去問ではなくて本試験型問題集のほうで見かけたんですが、すごく紛らわしかったです!


・杳と杲



杳か(はる-か)、杳然(ヨウゼン)、杳窕(ヨウチョウ)、杳渺(ヨウビョウ)
杳い(くら-い)、杳杳(ヨウヨウ)
杲らか(あき-らか)、杲杲(コウコウ)
杲い(たかーい)、杲乎(コウコ)

音読み・訓読み・書取、どのパターンで出題されても迷ってしまう漢字。
「あれ…?これってコウ?ヨウ?」「くらい?たかい?どっち??」「日と木、どっちが上でどっちが下?」とよく迷いました。

ただ、杳は「木の下に日がしずんでくらいことを表す字」と覚えておけば、少なくとも「たかーい」と誤読することはないかも?と思います。

・旻と昊



旻天(ビンテン)、旻(そら・あきぞら)
昊天(コウテン)、昊(そら)

どちらも「そら」を意味する漢字なのですが、旻天(ビンテン)は「天空/秋の空/秋の天」、昊天(コウテン)は「広く大きい空/大空/夏の空」で、ちょっと違う意味の言葉なんですよね。

この言葉は、語選択・書取や類義語・対義語でも狙いやすそうです。
自分が出題者だったら、語選択・書取問題で、「秋の空・秋の天」で旻天(びんてん)を書かせて、ダミー選択肢に「こうてん(昊天)」を入れて、受験生を迷わせたいですね(笑)
↑性格が悪いのがバレバレw

・匁と籾と扨



 もんめ・め(①尺貫法の重さの単位。貫の一〇〇〇分の一。三・七五(グラム)。 ②江戸時代の貨幣単位。小判一両の六〇分の一。)

…①もみ。穀物の実の皮。もみがら。 ②もみごめ。もみがらのついたままの米。
籾殻(もみがら)
…さて。ところで。話題を改めるときの接続詞。「冗談は扨置き仕事にかかろう」

・竜驤虎視と竜攘虎搏



竜驤虎視(りょうじょうこし)
竜攘虎搏(りょうじょうこはく)

パッと見、よく似ているこの二つの四字熟語。
どちらも一級の定番四字熟語なので、出題されたら絶対に正解できないとダメな問題です。

大抵は「りょうじょう(りゅうじょう)」を漢字で書かせる問題が出るんですが、初期の頃は「じょう」の漢字の区別がつかず、よく間違えていた問題の一つです。

四字熟語辞典で意味を調べてみると、

「竜驤虎視」は、竜や虎のように意気が盛んで、権力をもち世の中を威圧すること。「驤」は躍り上がること。「虎視」はとらが鋭い目つきで獲物をにらむこと。

「竜攘虎搏」は、互角の力をもった強い者同士が激しく戦うこと。力の伯仲した英雄・強豪などが、あたかも竜と虎がぶつかって戦うように勝負すること。「攘」は排除する、うちはらう、「搏」はなぐる意。

踊り上がるのは「驤」(馬が躍るイメージ)、打ち払うのは「攘」(手で払うイメージ)がわかってからは、間違えなくなりました。

・「詹」を含む漢字



蟾・譫・瞻・贍・澹・擔・膽・憺・檐・簷
「詹」自体は音読みで「セン」と読むので、「セン」と読むほうはともかくとして、なんでさんずいやてへんがつくと、「タン」という読み方に変わるのか?それがわからなくてよく間違えていました。

蟾(セン)
譫(セン)
瞻(セン)
贍(セン・ゼン)

ただ、「セン」以外の音読みがある漢字は、元々の意味とセットで覚えるようにすれば、とりあえずはどうにかなると思いました。

澹(タン)→淡
擔(タン)→担の旧字
膽(タン・トウ)→胆の旧字
憺(タン)→澹(タン)・恬(テン)
檐(エン・タン)→のき。ひさし。
簷(エン)→のき・ひさし

参考:「漢字の成り立ち 詹

最後に~紛らわしい問題を制した先に合格が待っている~

ある程度勉強が進んでいくと、自分の中で「この漢字、なんだか紛らわしいな」「何回練習しても覚えにくいな」というのが見えてくると思います。そのような漢字をひととおりリストアップして、集中的に覚える&復習する時間を設けるようにすると、120点から先の得点力のアップに役立つと思います。

「紛らわしい問題」で、どれだけ確実に得点できるかどうかが、合否を左右すると言っても過言ではないです。
パッと見ではわかりにくい、なかなか覚えられない、間違えやすい問題だからこそ、漢検協会は好んで出題してくるわけですしね。

面倒くさいですけど、ここが踏ん張りどころです。


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コメント

  1. ピタヤ より:

    紛らわしいのは、問題作るほうとしても作りやすいですよね~
    解くほうは大変ですが( ゚Д゚)

  2. サクライ より:

    前にも書いたと思いますが、今年の6月に、とりあえず、その日本漢字能力検定の、2級を受けます。
    当初は準2を受けるつもりでおりましたが、少し考えた結果、方針が変わりました。

    例の、オズプラスという雑誌のバックナンバーが、先日拙宅に届きまして、美和さんの書いた記事を読んだところ、とりあえずは出願すると、背中を押されるように、嫌でもヤル気が出てくるという内容が載っていたので、まだあまり勉強していませんが、とりあえず、近日中に出願してみます。

    よろしくお願いします。

    • miwa@管理人 より:

      >サクライさん
      2級にレベルアップですか!それは是非頑張ってください。
      2級は合格基準が8割(最近は155点ということが多いようですが)に上がるので、書取練習や細かい取りこぼしを減らすことが大事ですね。
      資格試験はいつでもやれる…と思うと中々本気がでないけど、「とりあえず出願する」と、やっぱり変わりますよ。

  3. MT より:

    日本漢字能力検定試験1級試験の紛らわしい漢字というのは、
    結構あるものなのですね。知りませんでした。
    ちなみに、miwaさんが事例として紹介された、一部の熟語は、
    『語彙・読解力検定試験』においても意味が問われたりします。
    ただ、こちらの試験は四字熟語や故事成語より、
    外来語の意味の方が正直、紛らわしいです。(特に、2級試験が顕著です。)

    • miwa@管理人 より:

      >MTさん
      この記事で紹介したのはほんの氷山の一角です。
      漢検1級は、薔薇とか鬱みたいな画数が妙に多い漢字よりも、紛らわしい漢字のほうが覚えにくくて厄介でしたね。
      外来語は確かに…元々の英語がわかっていれば、理解の手がかりになるのかなとは思うけど、聞きなれない外来語は「日本語でおk!」って言いたくなりますね。