「カルト村で生まれました」「さよなら、カルト村」親にとっての理想社会と子供の希望のすれ違い

宗教やカルトのネタはとかく揉め事の火種になりやすいので、blogネタにしない方がいいかなと思いつつ、でも「カルト村での思い出昔話」漫画としてはとても読み応えがあって面白かったので、2冊まとめて紹介したいと思います。



作者さんとその家族は、現在村を出て、一般人として生活しておられるようです(※そうじゃなかったらそもそもこの本は出版されないと思うが…)。


1巻目の「カルト村で生まれました。(小学生時代編)」を読んだ率直な感想→読んでるこっちも世話係を殺したくなりました(苦笑)
あと、拾ってきた猫を後ろ手で絞め殺した(と推測される)大人もね!

だって小学生編、普通に児童虐待案件ですよ?コレ。
5時間正座、平手打ち(鼓膜が破れるほどの)、炎天下で立たせる、夕食抜き(朝食抜き状態なので、次の給食の時間まで食事がない)休日なし、朝5時に起きて労働など。
親と一緒に暮らしたい時期に、親と一緒にいられない寂しさ。

飢餓状態で、道端にお供えしてあったお菓子を盗み食いする、薬箱の薬や、通学路に生えている花まで食べてしまう。
おねしょが小学校卒業まで直らなかった、というのは、よほど強い心理的ストレス(ストレスによる自律神経の働きが不調)状態にあったことが伺えます。

とはいっても、これだけ理不尽かつ過酷な生活を送ってきたとはいえ、それでも自殺せずに生き延びてこられたのは、辛い思いをしているのは自分だけではなかったから(他の子も平等に叩かれているから)なのでしょうし、親と離れ離れでも、同世代の仲間・友達が周りにいて、完全なる孤独状態というわけではなかったお陰なのだと思わずにはいられません。

これが、自分ひとりだけが一方的・集中的にやられているとか、周りから孤立していたとしたら、自殺してもおかしくないんじゃないだろうか(「いじめ自殺」と同じ構図ですもんね)。


2巻目の「さよなら、カルト村。 思春期から村を出るまで(中学・高校編)」を読んだ率直な感想→結果的に村を出られて、今が幸せでよかったね、としかいいようがないです。
たまたま出会い系サイトでメールを送った相手(ふさおさん)が悪人じゃなくてよかったねともいうか…。

中学生以降は、本部の村に移動し、幸いにも食料が豊富だったことから、小学生時代のような、ひもじい思いをすることなくなったようです。

また、目に見えるわかりやすい体罰もなくなったようなのですが、そのかわり村の考えに洗脳していくというか、考えに沿うようにあの手この手で誘導しているのが、別の意味で怖かったです。

自分的に、2冊目(中・高等部編)の方であーやっぱりこれはダメだわ!と思ったのは、調整結婚の件です。

自分の好きな人がたまたま10歳以上年上の人でした、っていうのは全然何とも思わないんだけど、「お見合いや上の人から勧められた結婚相手が、10歳以上年上のおじさん」というのが、どうも生理的に受け付けられないです。

小学生編も、中学生編も、絵柄がほのぼのとしている上に、村を批判する意図で描かれているのではなく、あくまで「カルト村ですごした小・中・高等部時代の思い出話」というスタンスで、淡々とさりげなく語られています。

村の生活ならではの楽しい思い出と、一般社会では経験しないであろう悲しい思い出が綯い交ぜに語られているところに、村が抱えている負の側面がより浮き彫りになっていると思いました。




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余談編

ここからはちょっと自分語り。
ところで、この本を読んだ後に、思い出したことがありました。

それは、miwaが小学生の頃、うちの母親から「山村留学に興味ない?」と話を持ちかけられたことです。
(※北海道には転入生を受けて入れている小規模僻地校がいくつかあるのです。)

ただ、当時の私はというと、田舎の小学校生活が本当に嫌で、早く都会に戻りたいと思っていたので、聞かれるたびに「絶対に嫌だ!」と、突っぱねていました。

小学生の頃の私は、それはそれは気難しくて神経質で情緒不安定でネクラな、所謂「扱いづらい」子どもだったので、田舎の自然豊かな農村で生活すれば、大らかで優しくて逞しくて明るい子に育つだろう、と考えたのかもしれないです。

とはいっても、何かにつけてテキトー主義な母親のことだから、テレビかなんかで、僻地の小規模校での先生と生徒の距離の近さ、動物や農作物に触れている様子などを見て、へぇー楽しそうだな、くらいの軽いノリだろうと思います。多分ね。

でも、うちの母親が何度か山村留学の話を打診してきたところを見ると、大なり小なり「ギスギスした都会の喧騒を離れて、自然に囲まれて、のびのびとしたゆとりのある生活」に対する憧れの気持ちを持っている大人は少なくないのかなと思います。
また、子どもは親の思い通りにいかないのが世の常で、子育ての悩みがない親なんて殆どいませんしね。

そういう意味では、思い通りに育たない気難しい娘を持つ母親の興味を引いたのが、たまたまテレビでみた(と思われる)僻地校への山村留学レベルの話でよかったのかもしれないです。
そしてその話がすぐにポシャったのも。

時と場合によっては、「カルト村(某農業集団)」であったり、はたまた新興宗教団体に理想社会や子育ての救いを求める可能性もあったかもしれないよな…と思うと、カルトの話は決して対岸の火事じゃないなと思うのであった…。

コメント

  1. りゅう より:

    お久しぶりです(・∀・)

    こういうのは、見て見ぬふりしちゃ
    いけないんですが、読んでると腹
    たって、腹たって・・・
    「ちいさいひと」という育児放棄の
    漫画も、漫画なのにみてらませんでした(・・;)

    虐待で苦しむ子供がいなくなるのを
    切に望みます(現実キビシイでしょうが)

    来週の土曜日は子供の保育園の運動会で
    日曜は名古屋で公害防止管理者です(・∀・)

    運動不足で走れないwww
    筋肉痛で試験に影響ないように
    しなきゃ(・・;)

    また運動しなきゃだね←

    • miwa@管理人 より:

      >りゅうさん
      虐待ものは私も苦手ですね。
      特に子どもが亡くなるラストだと、胸糞悪さで半日くらい暗い気分を引きずってしまいます。
      この本は、現在では一般社会で今楽しく生活されているようなので、思い出話として安心して読めるんですが。

      子どもの保育園の運動会ですか。
      無理すると転んで怪我をする可能性もあるので、今からちょっとずつストレッチなどで慣らしておいたほうがいいと思いますよ。