刻字作品製作の舞台裏②(色塗り~額入れ)

昨日の続きです。

前半戦↓

【告知】第37回日本刻字展に出品しました&刻字作品製作の舞台裏①(書稿作成〜本彫り)
1/20(土)~1/26(金)まで、上野の東京都美術館にて、「第37回日本刻字展(日刻展)」が開催されます。 その今回の日刻展に、拙作を出...
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5週目~色塗り

本彫りが終わると、色塗りに入ります。

(漢字の上の)和紙を剥がす。水で濡らすとスムーズに剥がれます。


そして、漢字(金箔を貼る予定のところ)の上に、書道用の朱墨を塗ります。

えっ!?朱墨!?
なんでも、金箔が少し剥がれたところから、「朱」をチラ見させるんだそうです(ほー)
木肌が見えてしまうと「ただの貼り残し」に見えてしまうけど、朱を見せるとお洒落に仕上がるのだそうです。
これもある意味チラリズムである(違)w

ここで修正点がなければ、そのまま色塗りに入ります。

背景の色は、渋めの紺系か紫系統がいいかな…「鉄紺」か「紺青」のどちらかで迷って、やや紫寄りの「紺青」にしました。
同じ紺でも、緑寄り(鉄紺)か、紫寄り(紺青)か、微妙な違いがあるんですよね。


絵の具が多少漢字のほうにはみ出ててしまいましたが、今回は漢字の上に金箔を貼るので、それほど気にしなくてもいいそうです。
てゆーかどう頑張っても多少ははみ出ちゃいますよ?コレ。

数回ほど重ね塗りをして、色を定着させる。

立ち上がりの部分も含め、塗り残しがないように、木を回転させていろんな角度からチェック。
木は石膏ボードほどに色を吸収しないので、濃い目に重ね塗りをするんですね。

それにしても、やっぱり細かいところは塗りにくいよ…。
彫るのも大変だったけど、塗るのも大変!

本当に誰だよこんな字を彫りたいだなんて言った奴は!(アタシだよ!)

6週目・金箔はり

色塗りが終わると、作品制作もほぼ終盤戦です。
いよいよ箔貼り作業に入ります。

これはどうでもよい余談だが、この日は午前の日商簿記1級の試験が終わったその足で、試験会場の日本大学商学部(祖師ヶ谷大蔵)から先生のお宅に伺いました。

試験の出来が悪くて、肉体的にも精神的にもかなりボロボロ状態だったのだが、彫りと色塗りが終わった状態だったから、キャンセルしないでそのまま向かったわけです。
これが「試験の後に彫り作業」だったら、かなりの確率で怪我or失敗しそうであるw

箔貼りにはいる前に、ヤスリをかけます。

表面がツルツルになるくらい。
この作業をしておくと、金箔が綺麗に載るんだそうです。

漢字の上にカシューを塗っていく。
指でポンポンと「押す」ような感じで、うすーく伸ばして、木に押しこんでいく。
でも背景部分には落とさないように注意すること(そこに落としてしまうと、金箔がついてしまって取れなくなるから。)


ちょっと時間がたつと、指に吸い付くような、ネバネバした触感に変化していきます。

ちなみに、カシューを塗っている最中に、木片が2箇所取れちゃった!
「ココ、ちょっと浮いていて危ないなー(危うく木片を飛ばす寸前)」とグラグラしていたところが、ポロッと取れてしまうという…。
つまり、時間がたつとそのくらい粘着力が強くなるってことですね。
(木片が取れたときは速やかに木工ボンドで補修しますよ!)

カシューが「ネバネバ状態」に変化したら、いよいよ金箔を乗せます。

ちなみにカシューは、なんかシンナーっぽいというか、変な匂いがしますw
容器の裏をみると、「第2種有機溶剤・第2石油類(危険物乙種4類)・火気厳禁」と書かれていました。

「そこに反応するんだwww」と先生がドン引きしていたのは言うまでもない(爆)
先生は私が資格マニアであることは知っていますけどねw
ここのブログも読んでるし…。

箔を貼った直後の状態↓


ここまでくると、ほぼ完成形が見えてきますねo(○´ω`○)o
2~3日すると金箔が乾くので、乾いたら刷毛で余分な金箔を落とします。
このとき、くっついていない部分があったら、もう一度張りなおしです。

ところでこの金箔のお値段は金相場によって値段が変動します。
自己負担額は1枚あたり約350円ほど。
(この作品では2枚使ったので、700円負担しました。)

7週目~金箔落とし

箔をはって3日くらいすると、カシューがかわきます。
かわいたら、余分な金箔を落とします。


柔らかい筆をつかって、下からすくい上げるように、やさしく払い落とす。
そうすると、余分な箔がパラパラパラパラとはがれおちるんですね。

板やテーブル、床上に落ちた金箔は、掃除機で遠くからそっと吸い取ったり、筆で払い落としたり。
「この金、もったいないなー」とは思うものの、集めたところでカシューがついていて再利用できないため、(勿体無いけど)仕方がないか…という感じ。

最終週~額入れ

最後は作品の額入れ作業です。
私以外の生徒さんと一緒に、分業体制で行います。
一人でやるのはちょっと面倒なので、複数人で手分けしたほうが効率的なんですね。


ちなみにこの木製の額縁は、先生のお知り合いの方が、木のサイズに合わせて作ってくださったそうです。
(ありがとうございます。)

壁紙を額のサイズにカットして張り付ける。

裏から木ネジで作品を固定して、額のネジをしめる。

額の裏と側面に出品票を貼って、ついに完成です!!

とゆーわけで、製作過程を1枚の写真でダイジェストにしてみた↓


左から順番に
①書稿作成→②籠字取り→③筋彫り→④粗彫り→⑤本彫り→⑥色塗り→⑦金箔貼り→⑧額入れ

今回の、①~⑧までの総製作時間は約25時間ほど。
これは合格率30~50%前後の中堅クラスの資格が一つ取れるくらいの時間です。

何故そこで資格に換算するwww

そういえば1/9に、ハガキで入選通知が届きました(自宅に)。


「入選」とはいうけど、一番下の賞といいますか…実質的には参加賞みたいなもんです(笑)
とはいっても、少数ながらも「落選」になるケースもあるそうですけどね。

ちなみに最初は一般公募部門からスタートし、入選した賞のランクに応じてポイントがつき、10ポイントたまると一般公募部門から無監査部門に昇格するそうです。

ずいぶんシステマティックな世界だなー。

来年の日刻展に向けて一言→来年は漢字一文字の作品にしたいorz

このサイズの板に四字熟語を彫るのは(miwaの稚拙な技術では)正直しんどかったわ(;´Д`)ハァハァ
てゆーか来年もやるつもりなのか!?

ちなみに、自分も、昨年2月まではこういう世界があることは知りませんでした。
だけど先生のお誘いで初めて日本刻字展を観覧してみたところ、自分が思っていた以上にデザインのバリエーションが多くてなかなか面白いじゃない!結構なんでもアリの世界なんだなぁ…と思ったのも、今回の出品のお誘いにのっかった理由の一つなのです。

ただ昨年2月の時点では、その翌年に日刻展に出品する側にまわっているとは思っていなかったし、そもそも自分が書道を習うことになるとも思わなかったですけどね。
ホントに人生わからんもんだなー(゚∀゚)アヒャヒャヒャヒャ

そう考えると、昨年の日刻展は、「土日はどっちも一級小型船舶免許の進級講習があるからいけない…(´・ω・`)ショボーン」
と思っていたのに、最後の修了試験が前倒しで終わったことで東京都美術館に立ちよる時間ができたのは、もしかすると刻字と出会う運命だったのかもしれないです(なんてねw)